淑徳与野中学校 入試対策
2018年度「淑徳与野中学校の社会」
攻略のための学習方法
[試験問題の構成]
大問3つに歴史分野・地理分野・政治経済分野がそれぞれ割り当てられている。総解答数は20~25問ほどで、政治経済分野がやや少なめの出題となっている。
記号選択・適語記入が主で、地理・歴史の各分野で1問ずつ計2問の記述問題が出されるのが通例である。記述問題は70~80字程度で、資料を見てそこから考えられる原因や対策を答えるといった内容が多い。資料を読み取る力と思考力が要求される問題であり、普段から一歩深く考える習慣を持ちたい。
その他は全般的に基本事項の問題が多い、オーソドックスな試験となっている。
[歴史分野]
時代ごとの政権や戦いなど、一つのテーマを題材として各時代について総合的に訊かれている。人物・出来事・文化などの他、歴史に関係した地理なども出題されている。図版などの資料もよく用いられている。資料集などによく目を通しておこう。
この分野で記述問題が1問出されるのが定型である。示された資料から当時の状況を推察し、出来事の理由や社会の様子などを考えるといった問題が多い。各時代の特徴を思い起こし、資料に関連付けてまとめる必要がある。テキストを学習しながら、その人物はなぜそのような行動をとったのか、なぜその出来事が起こりどのような影響を及ぼしたのかなど、よく考える癖をつけよう。選択肢や適語記入の問題は基本事項の質問が多いので、得点源にできる。
[地理分野]
ある県や地域を話題としたリード文を読んで主にその地域の産業や地形について答え、そこに少し一般的な地理の問題も織り交ぜられるという形が多い。和歌山県(2018年度)や埼玉県三富新田(2017年度)などが題材にされた。その地域の地図を使った地図の読み取りの問題が毎年出されている。類似問題でよく慣れておこう。
この分野でも記述問題が1問出される。前述した地図や示される資料などから読み取れることを基に、問題への対策やその地域の特徴などを考える問題が多い。地域の特徴や地形の特色などを知り、それが産業や人々の暮らしにどう影響するのかといったことをよく考えながら学習を進めよう。こちらの分野でも選択肢と適語記入の問題は基本事項が多いので、基本をしっかりマスターして取りこぼしのないようにしよう。
[記述の注意点]
「~を踏まえて」・「~に触れながら」など、必ず条件が示されるので、その指示にしっかり従って記述すること。その条件が解答を書くヒントになっている場合も多い。また、字数指定が無いからといって書きすぎるとまとまらずに収拾がつかなくなる恐れがあるので適度な字数を考えること。「行数×25字」程度を目安にしよう。
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2018年度「淑徳与野中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数22問中、歴史分野8問・地理分野8問・政治経済分野6問という割合であった。
記号選択と適語記入は基本事項の問題が多いのでなるべく早く済ませ、記述に少し多めに時間を残したい。目を通さなければならない資料も多いので、統計の読み取りなどもよく練習しておこう。
【大問1】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:12分
- ★必答問題
戦争の歴史と各時代について。
問一 『魏志』倭人伝・『漢書』地理志・『後漢書』東夷伝の3つの歴史書についてよく訊かれるので、主な内
容とともに覚えてしまおう。
問二 平将門の乱は10世紀前半、平治の乱は1159年、壇ノ浦の戦いは1185年、承久の乱は13世紀前半であ
る。
問三 3代・足利義満が金閣寺を建てた場所にちなんで北山文化、8代・足利義政が銀閣寺を建てた東山から東
山文化と呼ばれる。写真は銀閣寺を代表とする書院造の様式である。
問四 『曽根崎心中』は文字通り男女の心中の話。近松門左衛門の作。
問五 ② アは満州事変、ウは日中戦争の勃発、エは日露戦争の講和条約の説明である。
問六 グラフから、繊維や農産物の生産が急激に落ち込んでいるのに対し、鉄鋼と化学は戦争末期まで減ってい
ないことがわかる。これは軍需物資の生産に注力し、食料や生活用品の生産がおろそかになったからであ
る。そこで政府は足りない生活必需品を配給制としてコントロールしたのである。
問七 PKOとして自衛隊が初めて海外派遣されたのは、内戦が終了して国連の暫定統治下におかれたカンボジ
アだった。日本は建設や物資の輸送などの業務を行った。
<時間配分目安:12分>
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:12分
- ★必答問題
和歌山県の地形・産業などを中心に、一部に歴史の問題なども出されている。
問一 ①駅のすぐ東側に官公署の記号があるのでウは誤り。
②2駅間の距離は3.3㎞=3300m。縮尺は25000分の1なので3300m÷25000=0.132mで、約13cmに
なる。
問二 アは栃木県ではなく群馬県に、ウは長崎県ではなく福岡県に、エは秋田県と青森県にまたがる地域にそれ
ぞれ在る。
問三 ミカンは和歌山・愛媛・静岡の順で生産が多い。
問四 過疎化の主な原因のひとつとして働く場が無いことが挙げられる。図1をみると和歌山県には大規模な工
業の発達が無く人口が流出したと思われる。過疎化を食い止めるには工場を誘致するため土地を安く提供
する・子育て世代が住みやすいように各種手当を拡充するなどの施策が考えられる。また、図2を見る
と、空港を利用すれば東京からでも70分で行けることから、観光をもっとアピールして旅行客を増やす
方法が考えられる。
問五 ①奈良県中南部でとれる「吉野すぎ」が思い浮かぶ。
②国分寺の建立、とあるので聖武天皇。
問六 ハザードマップは多くの学校で出題されている。
<時間配分目安:12分>
【大問3】政治経済分野
- 難度:やや難
- 時間配分:6分
選挙や東京都の施策について訊かれている。
問一 ①女性議員数29人は全体の4分の1を超えていないのでエが間違い。
②組織票はある特定の組織によってまとめられた票で一定の票数が約束されているため、全体の投票率が
低いときには有利になるのでイは誤り。
問二 アの免許更新は3年ごとなので×。
問三 ②ウの時間延長は保育士の過重労働につながるので、政策の目標に反する。
<時間配分目安:6分>
攻略のポイント
問題の多くを占める基本事項で点を落とさないようにすること。
記述問題2問は与えられた材料から読み取れることをもとに、自分で考えて書くタイプの記述なのでやや難しいが、配点はさほど高くないようなのでまずはその他の問題を優先する。その他の問題は基本事項が多いので、記号選択や適語記入の部分で時間と得点を稼ぎ、記述問題は時間をかけてしっかり考えて答えられる余裕を作ろう。
資料の多さと地図の読み取りが頻出であることにも十分な対処を忘れずに。
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