中央大学附属横浜中学校 入試対策
2018年度「中央大学附属横浜中学校の社会」
攻略のための学習方法
問題構成
大問3つに、地理分野・歴史分野・政治経済分野が割り当てられる形式がここ数年の定型となっている。分野別では政治経済の問題数がやや少なめである。総解答数は35問前後。
選択肢と適語記入の問題が多く、地理・歴史分野で各1問ずつの記述問題・計2問が出題されている。
記述問題は40~50字ほどの字数でまとめるようになっている。リード文・資料文・地図・統計グラフ・史料などが多く用いられ、試験全体の分量が多くなっている。
地理分野
日本全体から幅広く訊かれる場合とある地域について詳しく訊かれる場合とがある。
北海道について(2017年度)やいろいろな県の特徴(2018年度)などの出題があった。地形・地名・産業・貿易や気候など、広い範囲から問題が出されている。地図や統計・グラフなど、資料が多く用いられている。
記述問題では与えられた資料から考えられることを述べる論説タイプの問題がよく出されている。各地の特徴や統計データなどについて、暗記するだけでなくその理由もよく考えながら勉強しよう。
歴史分野
いくつかの時代について説明した文章を読んで、下線部について答えていく形が多い。古代から近・現代まで、広い時代から出題されている。政治・外交や文化など、いろいろな項目の問題が見られる。時代順の並べ替え問題が毎年出されている。また、年度により、図版などの資料が用いられることもある。
記述問題は資料から考えられることを述べる論説タイプも、ある事項の理由を答える説明タイプも、両方みられる。どの時代から出題されても困らないよう、全体に抜けが無いように覚えておこう。また、なぜそのようなことが起こったのか、原因・背景なども合わせて考えるようにしよう。
政治経済分野
前年など、直近に起こった出来事について、またそれを題材として憲法や政治の仕組みなどについて訊かれている。三権の仕組みや選挙、国際関係などの問題が出されている。この分野では記述問題は出題されていない。基本事項の問題が多いが、前年の話題が多く取り上げられるので、重大ニュース集や時事問題集で最新の情報によく目を通しておこう。
記述問題
ここ数年は地理分野と歴史分野で1問ずつ出題されている。統計や資料などを読み取ってそこから考えられることを答える論述タイプも、歴史上の事柄などについて内容や理由を訊かれる説明タイプも両方出されている。論述タイプといっても、与えられた材料をしっかり読み取れば答えられるものなので、臆病になることはない。なぜ統計の数字がそのようになるのか、そのような出来事が起こった背景は何かなど、考えながら資料を見る練習を積んでおこう。
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2018年度「中央大学附属横浜中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数33問は前年度と同じである。地理分野12問・歴史分野13問・政治経済分野8問という内訳になっている。統計などの資料が多く使われており、リード文や資料文もあるので、全体量が多くなっている。記述2問に8分前後を残して、残りの時間で他の問題をこなせるスピードをつけておこう。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:14分
- ★必答問題
各県の特徴について。
A―シラス台地の畜産で鹿児島県。
B―工業生産額日本一はトヨタ自動車を擁する愛知県。
C―フグ・萩焼・カルスト地形の石灰石で山口県。
D―島の数日本一・西の海に大陸棚で長崎県。
E―竿燈まつり・白神山地のぶな原生林で秋田県。
F―高松市・用水で香川県。
問1 X―北海道が1位なので肉牛。Y―鹿児島・宮崎と続くのは豚。Z―残るは採卵鶏。
問2 愛知県渥美半島では電照菊の栽培が盛んである。
問3 (1)愛知県が含まれる中京工業地帯は、豊田市を中心とした輸送用機械の生産で機械工業の割合が非常に高くなっている点が特徴的である。
問4 石灰はセメントの原料で、日本で100%自給できる数少ない資源である。
問7 (イ)狭く変形的な耕地では大型機械が入れず、効率が悪いので×。
問8 鹿児島県・屋久島が世界自然遺産に登録されている。
問9 (ア)森林に張った木の根が土壌を保持して土砂崩れを防いでくれるので×。
問10 香川県は瀬戸内海気候に属し、夏は南東の湿った季節風が四国山地に当たって高知県側に多くの雨を降らせ、香川県側には乾燥した空気しか入ってこないため、雨が少なくなる。
【大問2】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:14分
- ★必答問題
日本と外国との交流についての資料を読んで答える問題。
問1 使われた資料は竹崎季長が元寇での武勲を記録するために描かせた「蒙古襲来絵巻」。
問2 戦後すぐの時期なので(ウ)が選べる。他は少し時間が経っている。
問3 日中国交正常化の時に調印されたのが日中共同声明。その後、日中平和友好条約が結ばれた。
問4 当初、アジアとの交流の多かったポルトガル船の来航が減り、オランダが急速に勢力を拡大した様子がわかる。また表2から、アジア諸国の中でも日本との貿易による利益が突出して多いことが読み取れる。
問5 (ア)公事方御定書を出したのは徳川吉宗。
(ウ)松平定信が出したのは棄捐令という貸借破棄令。徳政令は鎌倉・室町時代に出された。
(エ)元禄文化が栄えたのは、田沼意次の活躍より前である。
問6 唐人屋敷が置かれたのは長崎。ラクスマンは通商を求めて根室に来航したロシア人。朝鮮と交流が深く、朝鮮通信使の案内役を務めたのは対馬藩。
問7 室町時代を特定するヒントにもなる書院造。
問8 (ア)と(オ)は織田信長の説明。(ウ)の分国法は戦国時代に各地の武将が設けたもので家法ともいう。
問11 (ウ)は硯箱で江戸時代の尾形光琳の作。
問12 遣唐使の廃止(894年)は平安時代で、平安遷都(794年)の(エ)と時代が合う。
【大問3】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:7分
直近の世界各地のニュースを話題にした問題。
問1 トランプ大統領は不法移民が国内の労働需要を奪っているとして、メキシコとの国境に壁を建設している。
問3 政治においては共産党の独裁を維持し、経済においては資本主義国にならって自由主義経済を取るという、一国二制度。しかし、経済においても共産党の統制が強いので、一般的な自由経済とは言えない。
問4 (ア)最高裁判所長官は内閣が指名し、天皇が任命する。
(イ)裁判官は憲法と法律にのみ拘束される。
(エ)国民審査を受けるのは最高裁判所の裁判官だけである。
問6 (イ)先生1人の意見で決まるのでは民主的とは言えない。
問8 WFP―国連世界食糧計画。ODA―政府開発援助。UNICEF―国連児童基金。UNESCO―国連教育科学文化機関。
攻略のポイント
試験全体としての分量が多いので、うっかり時間切れにならないように過去問でペースをつかんでおきたい。
おおむねテキストに載っている基本事項の問題が多いのだが、統計やリード文などで資料が多く用いられたり、現代社会分野では最新のトピックが取り上げられたりもするので、資料集や重大ニュース集などの補助教材も活用して、知識を補強しておくことが望ましい。
記述問題は説明記述・論述記述ともに出題があるので、類似問題で十分に演習しておきたい。
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