芝浦工業大学柏中学校 入試対策
2018年度「芝浦工業大学柏中学校の社会」
攻略のための学習方法
問題構成
大問は4つ。それぞれに歴史・地理・地図の読み取り・政治経済の各分野が割り当てられるのがここ数年の定型となっている。問題数は歴史分野・地理分野が各13~14問・地図の読み取り3問・政治経済11問の計40問前後となっている。
設問は選択肢・適語記入が中心で記述も数問出題されている。
歴史分野
リード文を読んで下線部について答えていく形である。ここ数年は旅行のルートに沿った地域の関連する歴史について問題が出されている。
古代から近・現代まで範囲は各時代に及ぶ。人物・出来事・関係の深い場所など、項目も幅広く出題されている。時代順の並べかえの問題も毎年出題されている。この分野では資料はあまり用いられておらず、文章による出題が多い。
地理分野
歴史分野と異なり、さまざまな資料が用いられている。地図・グラフ・統計などが数多く示され、各地の地形・産業を中心に気候・人口・貿易などさまざまな内容が問われている。また、大問1つを用いて地図の読み取りが毎年出されている。
地図・資料集などを活用し、抜けの無いよう丁寧に学習しておきたい。
政治経済分野
憲法と政治のしくみを中心に、現代社会の問題点に関する質問なども出されている。政治経済の基本事項を頭に入れたうえで、近年問題とされている社会の出来事などについて時事問題集などで詳しく見ておこう。
設問の特徴
特に歴史分野・地理分野において、選択肢問題が組み合わせ問題になっている点に注意が必要である。いくつかの質問の答えとして正しい組み合わせになるものを1つ選ぶ形式である。複数の正解をまとめて1つの正解となるため、より正確な知識が求められる。
また、複数の選択肢から正解を「あるだけ」選ぶ形式の問題も多い。1つでも選び間違うとまるまる不正解になってしまうので厳しい。
問題自体はテキストをしっかり学習してあれば答えられる難易度なのだが、この設問の形式により、あいまいな知識では正解できなくなっている。幅広く正確な知識が求められているのである。
なお、政治経済分野は通常の選択肢問題になっている。
記述問題
2018年度では、前年より記述問題が重視されるようになった印象である。前年までは1行程度の説明記述だったが、2018年度は30~50字と字数も増えている。内容は出来事や用語の説明が主だが、今後はさらに記述が重視される可能性もある。単純な暗記ではなく、自分が学んだことについて大まかに説明できるような覚え方を意識して行おう。一般的な記述問題集で練習するのも役に立つだろう。
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2018年度「芝浦工業大学柏中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
例年、総解答数は40問前後。
リード文がつくが、下線部だけ読んでも答えられる問題が多い。地理分野の資料の多さに時間を取られる可能性がある。資料の読み取りをよく練習しておいて、時間がかかり過ぎないように慣れておく必要がある。
【大問1】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:13分
- ★必答問題
京都旅行を題材に、経路や目的地に関係のある歴史について訊かれている。
問1 エ 奈良時代には墾田永年私財法も出され、土地の開墾が進んだ。
オ 日本農民組合の結成は大正時代である。
カ ほしかや油かすなどが使われるようになったのは江戸時代。
キ 作者は山上憶良である。
問2 関ヶ原は岐阜県南西部、滋賀県との境近くにある。桶狭間は静岡県西部、愛知県の近くである。
問4 日本は日英同盟を理由に連合国側に加わり、ドイツが支配していた遼東半島や南洋諸島を占領し、中国に
二十一か条の要求を出すなどした。
問5 ウ 日本が国際連合に加盟したのは1956年の日ソ共同宣言によりソ連との国交が正常化したタイミング
である。
問6 時代は鎌倉時代なので、エの守護・地頭の設置やキの定期市の開催が当てはまる。
問7 A. 版籍奉還ではなく、「廃藩置県」の説明である。
C. 西郷隆盛が朝鮮に出兵した事実はない。
問9 弥生時代のことなので、ア・ウ・オが当てはまる。
問10 Aは鎌倉時代のことなので×、Bも「念仏を唱えることで浄土に行ける」という教えなので×。
問12 B 株仲間を結成したのは老中・田沼意次である。
D 錦絵が流行ったのは江戸後期。
問13 イは平安時代、ウは飛鳥時代、エは日本書紀ではなく『古事記』である。
<時間配分目安:13分>
【大問2】地理分野
- 難度:やや難
- 時間配分:13分
- ★必答問題
日本の地理について、気候や産業など訊かれている。
問2 イ 飛騨・木曽・赤石が正解。
ウ 四国には大きな噴火を起こす火山は無い。
エ 地震が起こったのは宮崎県ではなく熊本県である。
問3 秋田・静岡・香川の気候。年間を通して雨の少ないBが香川、冬の降雨(雪)量が多いCが秋田、Aが静岡
となる。
問4 青森・岩手付近、山形県、群馬・栃木・埼玉の境界付近の比較。1の夏のフェーン現象は日本海側で起き
やすいので⑪、2のやませは東北地方の太平洋側に影響を及ぼすので⑩、3のからっ風は上州・群馬県付
近の名物で⑫。
問5 内水とは河川・湖・内海などを指す。内水域が大きいイは琵琶湖のある滋賀県。総面積が最も大きいウが
長野県。最も小さいエが東京、残るアが千葉県となる。
問7 さけは日本の北方で獲れる魚なので3がさけ。かつおは日本海流に沿って北上してくる魚なので高知県で
多く取れている1。残る2がいわしとなる。
問8 主に大きな道路沿いに多く、内陸部にも分布している点に注目。半導体は小さく軽いので、道路での遠隔
地への輸送費がそれほどかからない点を考える。
問10 ア 1995年に作られたのはWTO(世界貿易機関)である。
ウ 加工貿易は原材料を輸入して製品として輸出すること。
エ 貿易額が最も大きいのは対中国である。
<時間配分目安:13分>
【大問3】地理分野・地図の読み取り
- 難度:標準
- 時間配分:3分
問3 自動車工場への出稼ぎなどでブラジルから多くの労働者が集まっている。鉄鉱石・コーヒーなどから、ウ
が選べる。
<時間配分目安:3分>
【大問4】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:11分
問1 設問:正規雇用者だけでなく、短期労働者やアルバイトも不足している現状がある。そんななか、学生ア
ルバイトが長時間の労働を強いられ、学業に支障をきたす事態が起こり問題となっている。
問2 エ 国民には「知る権利」があり、国政の動きを知る権利があるので求められれば情報公開をしなければ
ならない。
問3 イ 「すべての議案」ではない。
ウ 特別国会ではなく「臨時国会」。
エ 総理大臣は国会議員の中から選ばれる。
問4 ウ 刑事も民事も三審制である。
問5 ア ふるさと納税は「寄付」としての扱いになる。
ウ 負担するのは消費者で、納めるのは事業者である。
エ 社会保障関係費は高齢者の増加に伴い増えている。
問7 イ 2014年には増加しているので×。
<時間配分目安:11分>
攻略のポイント
答えの組み合わせを選ぶ選択肢問題と地理分野の資料の多用は大きな特徴と言える。
一つ一つの知識を正確に覚えること、選択肢問題の鉄則である細部にまで注意を払うことを徹底しよう。統計やグラフの読み取りを素早く正確に。難問が出されるわけではないので、基本的な教材でよいから資料の読み取り・暗記を十分にこなしておこう。
記述問題はこれまでの出題では用語や出来事を説明するタイプなので、類似問題を多くこなして慣れておくこと。
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