吉祥女子中学校 入試対策
2014年度「吉祥女子中学校の社会」
攻略のための学習方法
[出題構成]
例年、大問3つにそれぞれ歴史・地理・政治が割り当てられ、総解答数もほぼ40前後と形式は一定となっている。
そのうち、2問ほどが1行記述、7~8問程度が用語記入、残りが4つの選択肢の選択式問題で構成されるのが通例である。
試験時間は35分だが、各大問のリード文が長めなこともあり、設問と合わせて読まねばならない文章量はかなり多く、スピードが要求される試験となっている。
正確な知識でテンポ良く選択肢を選べる力をつけておきたい。
[歴史分野]
毎回、あるテーマに沿って、原始時代から近・現代まで各時代について幅広い分野で出題されている。
時代順の並べ替えがよく出され、説明記述の問題も1問含まれることが多い。
選択問題にも紛らわしい選択肢が見られ、地理・政治分野と比べて少し難しい印象である。
しかし、あまりに偏った難しい問題は見られないので、まずは基本事項を広く網羅した後、時代ごとの流れをとらえ、用語を漢字で書けるようにしておくなど、テキストレベルの内容を確実に定着させておくことで対応できるだろう。
また、この歴史分野では資料を用いた問題は、ここ数年は出題されておらず、文章のみによる問題であることも特徴となっている。
[地理分野]
一つのテーマや地域に関連して、地形や気候、産業や交通など、幅広い内容が問われる。
歴史分野と異なり、地図や統計グラフ、地形図などの資料が多く用いられている。
資料集からの写真や図版もよく使われ、世界地理の問題も織り交ぜられている。説明記述も1問含まれることが多い。
内容としては、中学入試によく見られる典型的な問題・資料が多いので、基本的な事柄をしっかり覚えて問題を多くこなせば、さほど難しく感じる問題ではないだろう。
地形図の読み取りがよく出されているので、類似問題で細かい地図記号などにも慣れておきたい。
[政治分野]
日本国憲法や政治のしくみ、国際連合などの範囲からよく出題されている。
近い時期の選挙についてなど、時事問題も見られる。この分野も、基礎的な知識がしっかりあれば答えられる問題が多いので、政治分野があまり好きではないという人も面倒がらずに取り組んで、得点源として欲しい。
問題数は、歴史・地理分野と比べると少なめである。
[その他の注意事項]
全体として、中学入試の標準的な難易度の問題で構成された試験で、特別な勉強は必要ではないだろう。基本をまんべんなく、確実に学習し、白地図・資料集で整理してまとめておく。時代順を問う問題もあるので年表を活用し、用語は漢字で、2通りの言い方のある用語は両方書けるようにするなど、丁寧な学習を心がければよい。
注意点としては、
・文章量の多さ ・選択式問題の対処法 ・高得点勝負が予想される
といったことが挙げられる。
各大問に長めのリード文がつき、選択肢の文も長めであるので、読むスピードはつけておいていただきたい。
選択肢は4つから選ぶ形が多いので、消去法で数を減らし、微妙な部分や語句に惑わされずに正解を選びたい。そのためにも、幅広い正確な知識は必要である。
問題の難易度が標準的である分、合格者平均点も7割ほどと高めになってしまう傾向なので、不得意な分野にもしっかり力を注いで取りこぼしのないよう留意し、また、不用意なミスを犯さないように落ち着いて試験に臨める精神力も養っておきたい。
なお近年、問題の難易度については上昇傾向にあるので、最新の過去問各年度の第二回・第三回までしっかりこなして、慣れておくことが肝要である。
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2014年度「吉祥女子中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問は3つで総解答数は40前後。試験時間は35分なので適度な問題量と言えるが、リード文が4000字弱あり、設問の文も長めであることから、読むスピードは要求される。
資料も多く地形図の読み取りもよく出されているので、これらの読み取りも速くできれば有利となる。
記述問題は用語や出来事の1行程度の説明記述なので、それほど時間は取られないだろう。
[大問1]歴史分野
- 時間配分:13分
金を題材にした歴史分野の問題。
各時代の様子や出来事・人物、文化など広い範囲について出題されている。選択問題が9問。
時代順の並び替えは、問3のようにはっきり時代が違うものはわかりやすいが、問9のような同時代の中での並び替えは年代も近いので、正確な知識が必要となる。
その他の選択問題も、あまり意地の悪いひっかけのようなものではないが、やはりその事項・出来事についての周辺知識まで含めて整理しておかないと的確に選べないものが多い。
問15の足尾銅山についての問題も、年代と事件の概要が頭に入っていないと迷ってしまい、あやふやな記憶では正解出来ない。
問10の三国干渉の問題は、「三国」の内容までは訊かれない場合も多いので、油断していた人もいたかも知れない。
問14のような問題も出されるので、代表的な歴史的遺構の場所なども注意しておきたい。
[問2]地理分野
世界遺産の話題に関連した地理分野の問題。
地名や気候、各地の産業や工業地域、歴史的遺構などの設問が見られる。
統計・写真などの資料も多く使われている。
問3のような地形図の読み取りはよく出されているので、新しく設定された地図記号なども含めて慣れておくとよい。
問6は地形と気候の関係を説明する1行記述の問題。気候の問題も多く出される傾向がある。
問12で世界地図が示されたり、問15ではシドニーのオペラハウスの写真が使われたりしており、世界的に有名な場所・建物については、世界地理もやはり注意しておく必要がありそうである。特別に珍しい資料が出されているわけではないので、普段使っている資料集や地図帳でよく勉強しておけばよい。
<時間配分目安:13分>
[問3]政治分野
参議院議員選挙を題材として、政治や時事問題について問われている。
歴史や地理と比べると、学習に当てる時間が少なくなりがちな分野であるが、しっかり覚えておけば確実に得点できる分野でもあるし、受験勉強後半に集中して取り組んでもよい箇所なので、負担に思わずに意欲を向けてもらいたい。
日本国憲法・政治のしくみ・社会保障や国際関係など、基本的なレベルでよいので、正確に覚えておくこと。
政治に関する細かい数字も最新のものを覚えておきたい。
<時間配分目安:9分>
攻略のポイント
中学入試の標準的レベルの問題が多いので、合格点も高止まりの傾向にあり、不用意なミスをしないことが重要となる。
文章量も多いので、慌ててしまって読み違いや読み落としをしないためにも、速く正確に読む練習が必要である。
基本的事項をまんべんなく正確に頭に入れ、補助教材も活用し周辺事項まで含めて補っておく。
テキストや資料集を大きな穴ができないように丁寧に取り込んでゆくという基本姿勢で学習に取り組んでいただきたい。
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