晃華学園中学校 入試対策
2014年度「晃華学園中学校の算数」
攻略のための学習方法
[過去問演習について]
本校の場合、過去問演習において注意する点があることを知っておく必要がある。
市販の過去問題集だが、出版社によっては発行されておらず、発行されている出版社もあるが、各年度の1回分ずつしか掲載されていない。
本校のホームページでは、過去5年のすべての過去問を見ることができるが、自力で学習するのに十分な解説が掲載されていない。
したがって、過去問演習を自力で行うには、いろいろ不都合が生じやすい。
信頼できる指導者に、本校を目指していることを早めに知らせ、過去問の取り組み方やスケジュールなどを考える必要があるだろう。
[難易度を見極める力の養成]
本校の算数では、受験者平均点・合格者平均点が大きく下がることがある。
また、難易度が高い問題が出題されることもある。問題の難易度をしっかり見極められるようにしておく必要がある。
自分で見極められるようにするには、難しい問題を経験しておくことも大切である。
難問にたくさん取り組む必要はないが、模試で正答率の低い問題にもある程度は触れておくとよいだろう。
[基本事項の徹底]
年度にもよるが、難易度が高い問題が比較的出題されやすいので、基本問題での失点は大きな影響を与えることになる。
分野を問わず、基本から標準レベルの問題はしっかり解けるようにしておかなければならない。
6年生の秋以降には、ある程度難しい問題にも取り組む必要があるので、苦手な分野は早めに克服したいところ。
夏休み中には、各分野の標準的な問題に触れて、理解不足になっている分野がないか確認しておくとよいだろう。
[数の性質の対策]
数の性質に関する問題は、標準的な問題だけでなく、かなり難しい問題も出題されている。
難しい問題は、数学的な要素のある問題や原理・本質を深く理解していないと解けない問題など、男子上位校で出題されるようなタイプである。
解法の丸暗記ではなく、きちんと理解するということに、強くこだわった学習を心がけたい。
余力があれば、男子上位校の問題に触れてみると効果的である。
[図形の問題の対策]
平面図形・立体図形、どちらもしっかり対策をする必要がある。
平面図形に関しては、特定の対策をするというよりは、多くの問題に触れて経験を積むことが大切である。
できなかった問題は、ポイントがどこにあるのかきちんと確認しながら学習しておくことが重要である。
立体図形に関しては、粘り強く考えることが大切である。
解けないからといってすぐに解説に頼るのは好ましくない(もちろん程度にもよるが)。
十分に手と頭を動かしてから解説を見るようにしないと、なかなか出来るようにならないのがこの分野の特徴でもある。
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2014年度「晃華学園中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
受験生のレベルを考えると、全体的な問題の難易度は高いといえる。
問題は難易度順に並んでいるとは限らないので、難易度を見極める必要がある。
【大問1】でなるべく点数を稼いでおき、【大問2】以降は解きやすい問題を選択しながら解いていくとよい。
本年度は易しい問題が多く、受験者平均点はかなり高かった。
【大問Ⅰ】小問集合
- 時間配分:8~12分
(1)は、濃さに関する基本問題。
(2)は、速さに関する問題。2人は2分ごとに出会う(華子さんが400m走るごとに出会う)ことに注目すればよい。
この問題に関しては、速さが「2:3」なので、華子さんが2周、友子さんが3周したときだと考えることもできる。
(3)は、場合の数に関する文章題。定石通りに計算で求めればよい。線の本数が少ないので、すべて数え上げても答えられてしまう。
(4)は、数の性質に関する問題。答えがいろいろ考えられるが、そのうちの一つを答えればよい。
理論的に求められなくても、小さい数字からあてはめていけば、答えが見つかってしまう。
ちなみに、A=m×m×m、B=m×mの形に表すことができれば、全て正解である。
(5)は、平面図形の定番問題。
【大問Ⅱ】不定式方程式(いもづる算)
- 時間配分:3分
(1)は、極めて易しい問題。
(2)と (3)は、不定方程式の問題。わざわざ(2)という誘導がついているサービス問題。
数字が小さいので、単純に調べ上げるだけでも答えられる。
【大問Ⅲ】比と逆比
- 時間配分:5分
人口密度をテーマとした比に関する問題。
(人口密度)×(面積)=(人口)ということさえ分かっていれば簡単な問題である。
計算間違いには気をつけたい。
【大問Ⅳ】立体図形
- 時間配分:7分
この大問も易しい問題である。
(1)は、定番問題である。
(2)は、(1)をふまえて考えれば求められる。もちろん、相似を利用して各辺の長さを求めてもよい。
【大問Ⅴ】数の性質
- 時間配分:10分
【大問4】まで易しい問題がつづき、最後の大問は問題文が長く難しそうに思える。
考え方のポイントを見つけようとする姿勢と、冷静な判断力があれば、なんとか対応できる。しかし、苦手な受験生にとっては理解に苦しむ問題であろう。
(1)は、400を9で割った余りの求め方を手がかりに解き進めていけばよい。
(2)について。(1)⑤で答えた数字が各位の和であることに注目すればよい。
(3)では、(2)の法則を実際に使ってみればよい。
この規則については、本問題に取り組んだことをきっかけに覚えてしまうとよいだろう。
もちろん丸暗記するのではなく、理由もきちんと理解すること。
攻略のポイント
易しい問題が多く、時間にも余裕がある問題であった。
試験時間が半分近く余った受験生もいたと思われる。このため、平均点が大幅に上がり、1つのミスが大きな影響を与えることになった。
問題は易しいが、間違えられないという意味では厳しい入試ともいえるだろう。よく見直しをして、確実に得点していくことが大切である。
また、分かりにくい問題も時間をかけて調べれば、答えが見つけられるので、最後まであきらめない姿勢も重要であった。
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