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市川中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2014年度「市川中学校の算数」
攻略のための学習方法

[2つの学習テーマ]
市川の算数を攻略するためには、以下の2テーマの学習が中心となります。
①:繰り返し型学習で典型問題の完全習得
②:思考力問題の対応力アップ

[①典型問題—第1ステップ]
受験勉強を開始して以来、いわゆる「○○算」と呼ばれる問題を数多く学習してきたが、これらを一つずつ確実にマスターし、身に付けることが合格への近道である。
「一通り全部直した」とか「一応最後までやった」という受験生の多くは、考え方が怪しかったり、解法が不明確だった問題を大切にしていない、つまりやりっ放し型の勉強である。ただ赤ペンで答えを直してそれで終わりではマスターどころか単なる時間の浪費である。
完全習得の第1ステップは、やりっぱなし型の勉強を改め、怪しい問題や間違った問題を、しつこく繰り返し何度も解き直すことにある。
数をこなすにつれ考え方広がり、理解が深まるものである。
勉強をやりっぱなし型から繰り返し型へ、これで典型問題の基本が習得できる。

[①典型問題—第2ステップ]
できるならば、この体質改善は遅くとも夏までに終えるのがよい。
というのも、秋以降は各社の合判テストも本格化し、また、塾での授業も過去問などの実戦的演習を通じての問題処理に軸足を移すからである。
合判テストや過去問にチャレンジした後に聞くことの多い言葉に「思ったよりできなかった」や「塾ではできたんだけど・・・」などがある。
自分では完全にマスターしたつもりでも、受験レベルはもう一段上である。
学校のカラーが異なるように、たとえ同じ「つるかめ算」でも、問題の設定や表現法がテストや学校によって異なるのは当然である。
このように合判テストや過去問演習を通して、繰り返し型の勉強を深化させ典型問題の柔軟な処理力を養うのが第2ステップである。
以上の2つのステップを経て、典型問題の完全習得が可能になるのである。

[②思考力問題]
②の思考力問題の対応力アップは、一朝一夕にはいかないことが多い。
もちろん思考力問題といえども、その攻略のベースになっているものは典型問題の考え方であるから、まずは中学受験全体の典型問題をしっかり習得する必要がある。
ただ、これは繰り返し型勉強で習得済みである。
初見問題でも焦らずじっくり考えるためには、日頃から問題文をよく読み、与えられた条件や設定の中から、どこに突破口があるかを見極める分析力、判断力が必要となる。
その為には頭だけではなく、まず手を動かすことが必要である。
頭の中のイメージを、図や表に可視化することで、問題がより具体化する。
一つずつ数字を当てはめていくだけでも、ぐっと解答に近づくこともある。
日頃から、自らの手を動かし、粘り強く考えることで思考力問題の順応性はさらに向上する。
繰り返し型勉強の延長線上に思考力問題の解決がある。
幸い、市川の算数は高度な記述力を要求されないのがせめてもの救いではあるが。
繰り返し型の勉強を通して、典型問題さらには思考力問題を攻略し、市川中学合格へのパスポートを勝ち取って欲しい。

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2014年度「市川中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

設問形式が大きく変化した一昨年とくらべて、昨年はその延長上で、大きな変化はあまりなかった。ただ、受験者平均点は10点以上も下がり、問題の質の変化ととらえることができる。
答えは数字だけを書くいわゆる穴埋め式であり、途中式や考え方などの記述力は必要無いが、作図などの出題はあるので油断禁物である。
昨年は、大問6題、設問総数14題、試験時間50分。【大問1】から【大問4】が典型問題、【大問5】・【大問6】が思考問題。
以下、詳しく見ていこう。

【大問Ⅰ】小問集合

  • 時間配分:7分

(1)は小数・分数の混合算。
(2)は集合算。ベン図なり、線分図なりを書けば解答直結。
(3)は相当算のうちの残相当タイプ。
(4)は場合の数。「少なくとも〜」の言葉に注意。
(5)は過不足算。
5題とも標準レベルの難度であり、全問確実に得点したいところである。
(各6点×5)

【大問Ⅱ】小問集合

  • 時間配分: 5分

(1)は、日暦算。1月は31日あることと、月曜日と金曜日が4回ずつあることをどう結び付けるか。
(2)は、1を120にするのではなく、逆に120を1にする操作で考える方が分かりやすく簡単である。時には、こんな問題文の機敏な読みかえも必要となる。
(1)・(2)とも、少し手を動かせば正解にたどりつく問題である。
(各7点×2)

【大問Ⅱ】小問集合

  • 時間配分:5分

(1)は、日暦算。1月は31日あることと、月曜日と金曜日が4回ずつあることをどう結び付けるか。
(2)は、1を120にするのではなく、逆に120を1にする操作で考える方が分かりやすく簡単である。時には、こんな問題文の機敏な読みかえも必要となる。
(1)・(2)とも、少し手を動かせば正解にたどりつく問題である。
(各7点×2)

【大問Ⅲ】平面図形

  • 時間配分:5分

正方形④の一辺を基準として、残りの正方形の辺の長さがどうなっているかに着目し、長方形ABCDの縦横の長さの関係にこれを結び付ける。
形は平面図形の問題であるが、実際は和差や消去の考え方を利用。
( 8点)

【大問Ⅳ】速さ

  • 時間配分:6分

ダイヤグラムに表すことで、2つの動きが視覚化され全体像がつかみやすくなる。
(1)は、時間と速さの逆比を利用。
(2)も比の使い方がポイント。ダイヤグラムがあれば、三角形の相似形に帰着してもよい。
(各8点×2)

【大問Ⅴ】軌跡

  • 時間配分:6分

思考力を要する新しいタイプの問題。
(1)は、直角三角形PAQに着目。点MがPQの真ん中の点であることからMP=MA=MQがわかる。
(2)は、円イが、円アの上、左、下の位置に来たときの点Pの位置を考えてみる。
(1)・(2)とも手を動かし、試行錯誤が必要。
(各8点×2)

【大問Ⅵ】立体図形

  • 時間配分:10分

(1)は、くりぬき立体の表面積を問うもの。投影しても見えない部分には要注意。
(2)は、切断問題。切断そのものはイメージし易いものであるが、実際に体積を導くのには、正確な作図、細かな計算力を必要とするので、かなりハードな問題。
(各8点×2)

攻略ポイント

いわゆる典型的な問題の前半【大問1】~【大問4】で、取りこぼしを少なくすることが攻略の必須条件であり、実際に、ここまでノーミスでまわれば合格基準点を超えている。
得点可能な問題を確実にゲットすることが最大のポイントだ。
また、問題の難易度、配点から考えても、後半の【大問5】・【大問6】での得点はあまり期待できず、ここでの勝負は避けたい。前述のように、市川中学の算数は穴埋め式であり、【大問5】のような作図問題や、【大問6】のような細かな作業や計算が必要となる設問などには特に注意したい。
時間配分に注意し、ケアレスミスを防ぎ、得点しやすい問題から確実に加点し、余力で思考力問題に当たれば十分に合格圏である。

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