中学受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
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市川中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2014年度「市川中学校の理科」
攻略のための学習方法

[不得意分野の克服]
理科の問題から、市川では基本な知識をしっかり身に付けている受験生を望んでいることがわかる。
いずれの出題事項もテキストには必ず載っている内容である。
出題者は、どの分野もまんべんなく学習してきたかを問う問題である。
不得意な分野があったら、過去の入試問題から、出題される内容の深さと広さを知り、これからの受験勉強に活かして欲しい。

[知識]
理科の学習で重要なことは、必ず「突合せ」をすることである。
例えば、【大問1】(3)下線部⑥で、「空気を抜いたり不活性ガスで満たしたりするのは~」の問いに対し、その問題の正答を得るための根拠となる説明文を見つけることである。
テキストの中で本当に重要な一文や用語だけが浮かび上がってくるだろう。是非、これからの学習に取り入れてもらいたい。
そして、受験に必要な最低限度の「知識」は身に付けてほしい。
テキストに説明されている「知識」だけでもある程度の学校には対応できる。

[スピード]
市川の理科で合格点を目指すためには、「知識」と問題を解くスピードが必要である。
解くスピードを身に付けるには、早い時期に過去数年分の問題を手に入れること。そして、時間配分を身に付けること。
40分で全問を解き、見直しができれば、満点を取ることも夢ではない。出来る問題からどんどん解いていく。
少し考えて、分からない問題は後回しにする。当たり前のことを当たり前に地道に行っていけば、合格に近づいていく。
出題者は、中学受験の理科をまんべんなく学習してきた受験生を希望していることが分かる。
中学高校生の理科で必要な基本的な理科の「知識」を持っているかを試験問題でみている。

[身近な科学知識]
身近な科学現象に興味を持っていくこと。
学習している内容が日常生活に活かされているかを気にかけて学習していくこと。単なる受験理科の「知識」に留まらずに枝葉を広げていくことが必要である。
「医療分野で用いられるX線CTの画像診断」や「太陽光発電」についても身の回りで使われている科学技術である。
このような問題は今後も続くと思われるので、時事問題に関する情報は集めておくとよい。
 
[資料集]
市川では、浮力に関する作図が出題された。
理科は、様々な実験や図、グラフ、表などが問題中に出題される。
中学受験では、小学校では実験観察をしていない内容が出題されることが多い。
せめてこの際、受験生には「資料集」を手元に置いて欲しい。中学生向けのものがあるとよい。
身の回りの自然現象や草花、動物の名前、ヒトのからだのつくりなど受験理科で必要な「知識」を身に付けることができる。
そしてどんどん「資料集」に書き込んで自分だけの参考書を作って欲しい。

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2014年度「市川中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

基本的な内容を広く出題している。いずれの問題も必ずテキストに載っている内容である。
全分野をまんべんなく学習する。あやふやな知識のまま問題を解くことのないようする。
そのためには1つ1つの問題の答えを導くのに必要なポイントは書けるようにしておく。

【大問5】、【大問6】を除いて、完答できるかが合否の分かれ目となるだろ。
時間配分は、25分で全問を一通り解き、【大問5】と【大問6】に時間を取りたい。

【大問1】電流に関する問題

  • 時間配分:3分

乾電池を2個直列につないだ場合と並列につないだ場合、直列または並列に接続している豆電球1個に流れる電流の大きさを表す。
(1)図1で豆電球Aに流れる電流の大きさを「1」とすることがカギとなる。図2では、豆電球Bに流れる電流の大きさは乾電池が並列につながっているので「1」。図3では、豆電球C、Dに流れる電流の大きさは乾電池が直列につながっているので両方とも「2」。図4では、乾電池が2個並列につながっており(電池の電流の大きさは「1」)、豆電球E,Fが直列になっているので、電流の大きさは両方とも「0.5」。図5では、乾電池が−極どうしが向き合うようにつながっているので電流は流れず、電流の大きさは「0」。図6は、乾電池が1個つながっており、豆電球Hだけに「1」の大きさの電流が流れる。また、豆電球Iには電流が流れない。
(2)と(3)は、身の回りのある電気製品に関する問題。

【大問2】光に関する問題

  • 時間配分:3分

(1)光の反射の法則に関する問題。A~Cに鏡1を移動させたとき、光の進む道筋が変わらないものを選ぶ。
(2)鏡1をスクリーンに対して「平行に移動」させたものは、鏡に当たる日光の角度や量は変わらないことが理解できているかを問う問題。
(3)光の反射の法則から、鏡2で反射させた日光は鏡1に当たった後、鏡に当たった角度と同じ角度(鏡2での反射角と同じ大きさの鏡1での入射角)で反射する。鏡2で反射した光はスクリーンに写らない。全問、作図をすることで正答にたどりつく。

【大問3】ばねに関する問題

  • 時間配分:3分

(1)おもりの重さ(160g)と木片の重さ(40g)は、台はかりとばねはかりによって支えられている(台はかりの示す値+ばねはかりの示す値=200g)ことを理解しているかがポイント。
(2)台はかりとばねはかりで、おもりの重さと木片の重さ、水の入ったメスシリンダーの重さ(300g)を支えているので、全体では500gを支えていることに気が付けば正しいグラフが作図できる。

【大問4】食塩水に関する問題

  • 時間配分:5分

(1)ろ過のポイントは、「ガラス棒を使っている」「ろうとのとがった方をビーカーのかべにつける」である。
(2)ろ紙につく沈殿物の付き方は、おさえておこう。
(3)溶解度の問題。溶解度はある温度の溶媒(一般的には水と考えてよい。)100gに溶質(この問題では「食塩」)が何gまで溶けることができるかを示した値である。食塩水A(濃度10%)100gには、食塩が10g溶けている。一方水は90g。実験2より、食塩水の20℃における溶解度は35.8であるので、比例計算から容易に求められる。(4)と(5)は、濃度と水溶液の質量、体積の関係。
(4)食塩水の濃度が変わっても体積(例えば100㎤)はほとんど変わらないが濃い食塩水は1㎤あたりの質量(密度)は大きい。よって、同じ質量で比べた場合、濃い食塩水は体積が小さくなる。(算数の逆数の考えを利用する。)
(5)濃度の大きい食塩水から注いでいくことが着眼点。

【大問5】酸化マグネシウム

  • 時間配分:5分

(1)マグネシウムと酸素の結びつく割合が、3:2であり、できた化合物、酸化マグネシウムが5の割合で生じる。比例計算で求められる。
(2)11.2gのマグネシウムと銅の混合物から生じる化合物が16.0g生じている。(ちなみに、マグネシウムと銅と酸素の連比は、3:8:2.)この問題ではすべて銅であった場合を考える。そうすると、14.0gしか生じない。1gの差をマグネシウムに置き換えていく。

【大問6】 中和反応

  • 時間配分:10分

(1)中和反応において、過不足を生じることがある。A液(水酸化ナトリウム水溶液)とB液(塩酸)を反応させたとき、A液50㎤までは残った固体(食塩)の重さは比例している。ところが、A液が70㎤、90㎤のときは、食塩以外に固体として水酸化ナトリウムが残る。
(2)前問より、A液100㎤には水酸化ナトリウムが8.0g溶けている。また、表からA液10㎤が反応した場合には1.2gの食塩が生じる。A液1㎤が中和していくと残る固体は何gずつ増えていくのかに気が付くと点にむすびつく。
(3)と(4)は、(2)の答えを使って解いていく。(2)を間違えると(3)と(4)も同時に落としてしまう。

【大問7】光合成に関する問題

  • 時間配分:3分

(1)~(4)とも、光合成に関する基本的な問題である。
水をわかすと、なかに溶けていた気体(二酸化炭素)がぬけることがポイント。
また、わかした水に息(二酸化炭素)を吹き込んだものを実験に使うとオオカナダモは光合成をおこない、酸素をつくりだす。

【大問8】からだのつくり

  • 時間配分:3分

(1)ヒトのからだのつくりとはたらきについて、広い知識を問う問題である。
(2)医療分野で用いられるX線CTの画像診断問題。ヒトの内臓の大まかな位置関係は知っておくこと。
(3)dはヒトのからだの中で最大の臓器である、「肝臓」。そのはたらきは重要。

【大問9】太陽光発電

  • 時間配分:5分

太陽光発電と南中高度の問題。日常生活の中で用いられている科学について、興味関心を持っこと。
(1)南中のときの太陽の位置は、日本では南。
(2)発電パネルは、太陽に対して直角に当てたときに最も効率よく発電する。
(3)夏至のときの南中高度の求め方は、「90‐その地点の緯度+地軸の傾き(22.4°)」。ただし、本問では地軸の傾きは、24°と与えられている。
(4)新潟の地域特性を考えれば、答えが導き出される。

攻略ポイント

全問正解を目指して欲しい。最悪、【大問5】【大問6】を数問落としても、8割は得点したい。
できない問題があってもそこで立ち止まらずにとばして先へ進んでいくこと。落ち着いて解答して確実に点数に結び付けていくことが合格の決め手となるであろう。
普段の学習から、1つの問題を解くための理由となるためのテキストの文章をしっかり頭にいれているかが大切である。
常にテキストに立ち返り、理由のつけられる答えを出す学習をして欲しい。

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