専修大学松戸中学校 入試対策
2019年度「専修大学松戸中学校の算数」
攻略のための学習方法
専修大松戸中学、算数の満点は100点満点、合格者平均点は例年約7割程度である。満点は算数、国語が100点、理科、社会が50点で、算数と国語の比重が高くなっている。
標準的な問題が多いが、ややレベルの高い問題も含まれる。試験時間は50分、できる問題から確実に解答欄を埋める意識で取り組んで欲しい。単元毎の学習方法は次の通り。
<単元毎の傾向と学習法>
【計算問題】
例年、整数・小数・分数の計算が4題程度出題される。工夫が必要な計算や、□を求める問題も出題されることが多い。計算問題への対策としては、まずは日頃から計算の工夫を心がけて欲しい。例えば、3.14×○+3.14×△=3.14×(○+△)のような工夫である。また、0.125など頻繁に出る小数と分数の変換は覚えることが望ましい。計算の練習については、素早く解くことも大事だが、落ち着いて丁寧に解く練習を心がけて頂きたい。
【文章題】
ここ何年かの出題傾向を見ると、速さ、割合と比に関する文章題が必ず出題されている。昨年、今年と仕事算が続けて出題されている。速さでは、旅人算、流水算、ダイヤグラムなどの出題が見られる。際立った難問は出題されない。テキストや問題集での練習を行えば正答できる問題が中心である。特に、食塩水の濃さに関する問題、比を用いて解く速さに関する問題、ダイヤグラムの読み取り、仕事算、倍数算には力を入れて学習して頂きたい。
【数に関する問題】
今年はトーナメント戦の試合数について考える問題が出題された。ここ何年かを見ると、
場合の数、数列と数表、数の性質などから出題されている。今回の出題では見られなかったが、場合の数の出題がやや多く見られるので、場合の数の学習には特に力を入れて欲しい。
数の性質については「素因数分解」を使って解くタイプの問題に重点を置いて欲しい。
数列や数表の問題では、平方数や三角数を用いる問題の練習を行って欲しい。
【平面図形】
例年、相似など比を用いて解く問題と、扇形を含む複合図形の求積問題、複合図形における求角問題が頻繁に出題されている。今年度は大問では平面図形の出題がなかったが、小問の中に求角問題が見られた。過去の出題では、ややレベルの高い問題の出題も見られる。多少レベルの高い問題の出題も想定して学習して欲しい。特に比を使うタイプの問題に力を入れて練習を行って欲しい。また、反射に関する出題も近年見られたので、これについても学習していおきたい。
【立体図形】
今回の問題では立体図形の切断に関する出題が見られた。ここ何年かでは、円すいに関する求積問題や水そうに物体を沈めた時の深さの変化に関する問題が見られた。円すい等の基本的な求積や投影図・見取り図からの求積、水の深さの変化に関する問題、立体の切断を中心に問題演習をしっかり行って頂きたい。
模試や過去問はまだ仕上がっていない単元や苦手な単元をあぶりだす絶好のチャンスである。単に得点だけを気にするのではなく、失点の多かった単元については、塾のテキストに戻るなどして、もう一度基本の確認を行うことが必要であろう。なお、苦手分野の分析やその対策については、プロの家庭教師へ是非相談して頂きたい
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2019年度「専修大学松戸中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
計算問題が4題、小問が5題、大問が5題で100点満点、試験時間は50分で例年通りであった。合格者平均は約7割で昨年とほぼ同じであった。すべての小問数は20程度で多くはないので、慌てることなく落ち着いて取り組んで欲しい。また、わからない問題があった場合は、後に回し、できる問題から解答欄を埋めていくという姿勢も大事になる。
【大問1】計算問題
- 難度:易
- 時間配分:7分
(1)分数の四則演算
(2)整数と小数の四則
(3)比例式と を求める問題。
(4)計算の工夫を必要とする問題。
確実に正答したい。日頃から計算の工夫を意識して欲しい。
【大問2】小問集合
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
-
(1)単位変換
1kg=1000gを利用(2) 速さ
往復の平均の速さ=往復の道のり÷往復にかかった時間 となる。(3)日暦算
まずは1月1日が何曜日かを求める。1月1日は10月12日の81日後。81÷7=11あまり4より、1月1日は火曜日従って最初の日曜日は1月6日。
(4)のべを利用する問題
40分間3つの座席が空いているので、のべ120分間座席が空いている
と考えられる。120÷5 より、1人が座る時間は24分間。(5)平面図形 求角問題
等しい辺には同じ印をつけていくとにより、二等辺三角形や正三角形を見つけることができる。平面図形の求角問題を解く上で大切な心掛けである。
標準レベルの小問集合。ここで間違えた問題については、テキストに戻って類題の練習を行って欲しい。(3)の日歴算は苦手にしている生徒が多い。多めの問題練習によって、解き方をしっかり身につけて欲しい。
【大問3】倍数算
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
3人の持っているおはじきの合計が変わらないことに注目する。
やりとりの前後で比をそろえると、やり取り前は③:③:⑥ やりとり後は②:②:⑧となる。
①が6個にあたるので、はじめのAは16個。Cは②増えたので、BがCにあげたおはじきは12個。
和が一定の倍数算。テキスト等で学習していれば十分に正答可能。ここで得点できなかった場合は、テキストに戻って「和が一定」「差が一定」など各種の倍数算の練習をもう一度しっかり行いたい。
【大問4】比例と反比例 速さ
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- (1)体重と道のりが反比例であることから、30×50÷75 より20km。
(2)体重50kgの人が充電率75%のオートバイを運転すると、22.5km走ることができる。体重45kg人が運転すると、22.5×50÷45より25km走ることができる。
(3)やや難。まず体重60kgの人が充電率100%のオートバイで走る道のりを考えると、30×6÷5 より25km。従って70km進むのに必要な充電時間は2×70÷25より5時間36分。
70kmを時速30kmで進むと、かかる時間は2時間20分。従ってかかる時間の合計は7時間56分。
比例と反比例の考え方と速さの基本計算を問う問題。問題設定がやや複雑なために、(3)は迷う可能性あり。
【大問5】仕事算
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- (1)1人1日に行う仕事を1とすると、5月は30×24で720の仕事をしたことになり、この仕事量で60mのトンネルを掘ることができた。6月は30×18より540の仕事をしたことになり、45mのトンネルを掘る仕事に相当する。
7月終了後3m残っていたことから、7月に掘ったトンネルは72m。
(2)72mのトンネルを掘る仕事は、864の仕事になるので、864÷27より1日平均32人が作業したことになる。
1人1日の仕事を1として全体の仕事量を考えることが大事なポイント。問題部がやや長く条件が若干複雑なので、問題文を落ち着いて読み取って欲しい。
【大問6】立体の切断
- 難度:やや難
- 時間配分:8分
(1)大小2つの立方体を組み合わせた立体の切断。切断の基本(①同じ面上の2点を結ぶ ②向かい合う面には平行線を引く)に従って切断面を描くこと。
(2)三角錐台の体積は大きな三角錐から小さな三角錐を切り取ると考えて求積すること。相似比1:2であれば体積比は1×1×1:2×2×2=1:8となる。
立体の切断が苦手な方にはやや厳しい出題かも知れない。(2)の求積はできれば比を用いて欲しい。
【大問7】トーナメント戦 条件整理
- 難度:標準
- 時間配分:6分
(1)25チーム参加のトーナメント戦なので、試合数は25-1=24試合。
2回戦以降は16チームが参加するので、15試合。従って、1回戦は9試合、18チームが参加。
(2)2回戦は32チーム参加。2回戦から参加するのが9チームなので1回戦を勝ち抜いたチームが23。従って1回戦から参加したチームは46。
46+9より参加チーム数は55。
トーナメント戦に関する問題。問題文や図をヒントに整理して考えれば難問ではない。
攻略のポイント
前半は計算問題と小問の集合で、後半に大問が5題の構成になっている。大問1の計算問題では計算の工夫が必要なものも含まれるが、計算ミスは避けたい。小問集合の5題は多少迷う問題も見られるが、ほぼ標準的なレベルになっている
大問5題では、倍数算、仕事算、比例と反比例、立体の切断、条件整理に関しての出題であった。仕事算、比例と反比例は昨年に続いての出題であり、今後も出題される可能性がある。文章題(仕事算・比例と反比例)の問題文がやや長く、書かれてある条件が複雑になっている。問題文をしっかり読み取ることも、本校算数入試の1つのキーポイントと言える。
今年度出題された立体の切断は、超難問ではないが、立体の切断が苦手な方にとってはやっかいな1題と言える。
本校攻略のポイントとしてはまず、正確な計算力を身につけること、次に苦手単元を作ることなく、すべての単元の基本をしっかり身につけること、この2点を考えて学習を行って頂きたい。ややレベルの高い問題の演習にもチャレンジして欲しい。
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