専修大学松戸中学校 入試対策
2019年度「専修大学松戸中学校の国語」
攻略のための学習方法
[問題構成]
大問は3つ。漢字の読み書き・文学的文章の読解・説明的文章の読解が割り当てられている。素材文は、文学的文章が約6000字、説明的文章が約4000字で計10000字ほどの文量である。
総解答数は50問ほど。おおよそ、漢字10問・文学的文章の読解20問・説明的文章の読解20問といった問題数になっている。また、読解問題の中でことばの知識や文法なども合わせて出題されている。そのうち、記述問題・書き抜き問題がそれぞれ3~4問ずつ出されている。
選択肢は5択だが、内容の相違点がはっきりしているので、無理に迷わせるような選択肢にはなっていない。
[文学的文章の読解]
素材文は学校を舞台にした話が多く、小学6年生にも理解しやすい内容になっている。選択肢問題は紛らわしく見分けづらい選択肢ではないので、読解がしっかりできていれば正解を選べる。記述問題も論述タイプではなく、文中の手掛かりをもとにまとめられるものなので本文を十分に理解していれば難しくはない。
文学的文章の読解力を養おう。
人物の整理――人数・名前・それぞれの関係などを確認する。だいたいの性格も見ておこう。性格が違えばその言動の意味するところも違ってくる。
場面の変化――時間・場所・人物の入出などで場面の変わり目を見つける。場面の変わり目を訊かれる問題もある。
心情の把握――人物の言動・表情や情景などから、気持ちを読み取る。最も問題にされる部分である。多くの文章を読んで様々な人間の考えに触れておくことがなによりの経験になる。
主題の理解――作者が描きたかったことは何か。人間の成長や葛藤・挫折、戦争の悲惨さなど、よく描かれるテーマがある。読書を通じて多くのテーマを見ておくことで、テーマをとらえる力もより付くことだろう。
[説明的文章の読解]
素材文は自然科学や社会科学分野の文章が多く使われている。内容によってはやや難しい用語なども含まれているので、語彙力アップを図っておきたい。
書き抜き問題があるので、キーワードや要点には目印をつけて探しやすくしておくとよい。
説明的文章の読解の基本を身に付けよう。
段落の整理――形式段落を意味段落にまとめる。意味段落の内容を小見出しのよう
に書いてしまうとわかりやすい。
要点と細部――段落の中で最も重要な1文を見つける。傍線などで目立つようにしてお
こう。説明や言い換えなどは細部にあることが多い。
要約と要旨――要点をつなげて要約ができる。要約のなかで筆者の最も言いたいことが要旨である。つまるところ、要旨を読み取るのが一番の目的である。
[記述問題]
30~60字ほどでまとめる問題が出されている。「あなたはどう思いますか」といった論説タイプではないので、文中の重要点をまとめることで答えられる問題が多い。人物の気持ちや行動の理由、要点や筆者の意見など、探しやすいように印をつけて素早くまとめられるように、類似問題をこなしておこう。
[知識問題]
大問の最初に知識問題が置かれるパターンが続いている。文学的文章では擬声語や擬態語・熟語の組み立て・慣用句・助動詞など、説明的文章では接続詞・類義語や対義語・部首や画数・文節のつながりなどの問題が、読解問題と合わせて出題されている。文中に紛れているので、先に知識問題だけ終わらせる作戦は取りづらい。読みながら、チェックだけはしておこう。
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2019年度「専修大学松戸中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は48問。選択肢が5択なので、それだけ読む量も増えてしまう。書き抜き・記述と書く字数も多くなるので、知識問題や選択肢問題はあまり悩まず、できる部分をどんどん進めて記述に多めに時間を残せるようにしたい。
過去問でペース配分に慣れておこう。
【大問1】漢字の読み書き
- 難度:標準
- 時間配分:3分
- ★必答問題
③ あんまく――室内から・室外からの光を遮る幕。
⑨ 脈絡――物事の一貫した道筋。
【大問2】小説の読解
- 難度:やや難
- 時間配分:24分
初めて高い山に登り自分の知らない世界があることを知って心を躍らせる主人公は、雄太から突然引っ越すことを告げられ混乱する。
問一 3. 沸騰しているようすなので、「ふつふつ」や「ぐつぐつ」など。
問二 「およそ・だいたい」の意味で使われているので、オと同じである。
問三 E. 「鼻で笑う」は相手を馬鹿にしたような笑い方。
問四 C. 「車を下りる」で「動詞+目的語」のつくりなので「求人(人を求める)」が同じ。
D. 「始まりと終わり」で反対語の組み合わせなので「新旧」と同じ。
問五 「先生と一緒で授業の一環だから成績表にも記載される」と、参加する正当な理由を反対される前に話している。
問六 「目を瞠る」は感動や驚きで目を大きく開いて見ること。おびえたような(ア)・あきれて(ウ)・記憶しておきたい(エ)・あちこち見まわして(オ)などは当たらない。
問七 直前で主人公を馬鹿にしたように笑ったくせに、エベレストの場所を答えられずに困っている様子がおもしろく小気味よかった。
問八 世界中の自分の知らないところに思いをはせ、行ってみたい・知りたいという「好奇心」。
問九 この直後に引っ越してもう会えなくなることを話そうと思っているので、そのことを考えている。
問十一 心の準備もないまま突然に言われたので、なぜもっと早く話してくれなかったのかと納得できない気持ちになり、また突然会えなくなってしまうことへの悲しさにも襲われている。
問十二 エ. 優等生かどうかは描かれていないし、成績のために山登りに参加したわけでもない。
問十三 ア. 「世の中や社会の複雑さを知らないまま、幸せな日々を生きている子供たち」は描かれていない。
イ. 「人間関係の複雑さ」は読み取れない。
ウ. 「世の中が悪い方向に進む」ことは書かれていない。
オ. 「雄太と淳子の回想シーン」はない。
【大問3】論説文の読解
- 難度:標準
- 時間配分:23分
- ★必答問題
今後は人口知能とのよい共存が必要であると説いている。
問一 3. 数段落前からの「新聞記事」「詩」の例に続いての「音楽」の例なので、「たとえば」。
5. 「人工知能がどの方向にどこまで発達するかを現時点では読み切れない」・つまり・「ヒトならではの仕事」も予測できないことになる。
問二 Ⅰ. つくりの「おおがい(頁)」が部首(意味をあらわす)でへんの「令」が読み方になっている。
問三 「(ように)なっています」は「備え始める」の補助をする働きをしているので、「備え始める」の主語「人工知能も」が主語である。
問四 C. 発信――受信 D. 革新――保守
問五 「そうした生物間の比較」は「チンパンジーとの比較」の部分を指しているので、【ウ】に入る。
問六 次の段落で「人工知能の方が賢いから」と述べている。「人の知能より」などと加えて字数を調整する。
問七 そもそもは計算や暗記など人が得意でない部分を代替させるためだったと書かれている。
問八 あるパターンの和音やメロディさえ作れば人は良い曲だと思ってしまう。人工知能からすれば楽な仕事なのである。
問九 「気遣い」は作業としては「恐ろしく機械的」だと述べている。それは「簡単に人工知能によって代替されてしまう」「機能」であるとも書いてある。
問十一 確実に言えることとして、①脳の柔軟性を養っておく ②変化や未来を自ら作ることの2点を挙げている。人工知能による変化が避けられないのならば、自らその変化の先頭に立ってしまったほうが変化に対応できる適応力が養えると筆者は考えている。
問十二 空欄4の前の部分と終盤部分の筆者の意見が選択肢オでまとめられている。
攻略のポイント
説明的文章・論理的文章の両方が出題されること、書き抜き問題・記述問題が大きなポイントになること。
以上の2点を意識しながら、読解力をつけられるようできるだけ多くの文章に触れて、記述問題の字数に合わせた練習も積んでおきたい。10000字という文量にも慣れが必要である。
言語事項も一定数出題されて配点もそれなりに大きいので失点するともったいない。基本レベルでよいので全般的に頭に入れておくこと。
漢字の配点も小さくはないので、手を抜かずにしっかり覚えよう。
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