明治学院高等学校 入試対策
2019年度「明治学院高等学校の数学」
攻略のための学習方法
明治学院高等学校の数学を攻略するためには次の3点にしっかり取り組もう。
(1)基礎をしっかりと固めて、苦手分野の克服。
出題されている問題は、教科書にあるような計算問題や文章問題などが見受けられるので、基礎をしっかりと習得すること。この場合の基礎をしっかりということは、何度も何度も繰り返し、精度を高めること。できた問題でもドリルにより学習していくことが必要である。応用問題や標準問題を正答するにも、基礎問題を固めることが非常に重要である。
また、中学3年間の数学の学習においては、図形が苦手、関数が苦手、確率が苦手など、どこかしら苦手な分野があるかと思われる。出題されている問題は、まんべんなく広範囲であるので、入試までに苦手な分野は必ず克服しておこう。標準問題が数多く掲載されている、問題集をしっかりと仕上げること。例えば新中学校問題集など。受験勉強は”塗り絵”のようなものであるので、できないことをできるようにするだけである。
(2)いろいろな分野での計算力を高めること。
出題されている問題は、全体として計算量が非常に多い。式の計算だけでなく、平面図形の計量、空間図形の計量、関数の融合問題、それぞれの分野でそれぞれの定理や論理を基に計算方法がある。例えば、文字式の計算、分数の計算、比の計算、度数の計算など、いろいろな分野での計算をしっかり訓練しておきたい。
しかし、計算方法の工夫は独学で学習することは容易ではない。そこで、単に問題集の計算問題を数多く解くような学習ではなく、家庭教師などから速く迅速な計算方法を真似ることが早道である。
(3)他の学校の過去問や類題に取り組むこと。
出題されている問題は、三平方の定理、特別な三角形の比、相似な三角形、等積変形など、私立の高校入試数学に頻出の分野からである。数多くの私立の数学の入試問題を見てきた私からの率直な見解である。同じような過去問や類題に数多く触れることが合格への道である。どのような問題に取り組めば良いか迷ったら家庭教師に相談したら良いでしょう。
以上(1)~(3)に留意して学習に取り組むことが必要である。付け加えて、中学三年時は進捗管理をするための学習計画が必要になる。
中3の8月末までに(1)(2)を終えて、9月以降は(3)に取り組むことがベストである。学校の進路が遅い場合は先取り学習することが望ましい。自分で先取り学習が困難な場合は家庭教師に指導してもらいましょう。
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2019年度「明治学院高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問数は5問で、基礎から標準問題で構成されいてこれといった難問は出題されていない。大問1は13分、その他の大問は全て8分の時間配分が現実的になる。計算量が多いので実際に見直し検算は難しいと思われる。一発で正確に解くことが求められている。
【大問1】独立小問集合
- 時間配分:14分
(1)<数の計算> 指数部分に気を付けて式を乗法にして計算。
(2)<一次方程式> 両分母の最小公倍数をかけて分母をはらう。
(3)<関数> 反比例⇔X×Y=一定を利用しよう。
(4)<連立方程式> 分数式はたすきでかけよう。
(5)<因数分解> 共通因数でくくりa-b=Xとして再び共通因数でくくる。
(6)<数の性質> m+3が素数かつ最大で12になることを利用する。
(7)<確率さいころ> √(a2乗)が整数になるには、aが自然数の2乗、または、bが偶数のとき。
(8)<式の値> 与式をa+b、a-bで整理して代入。
(9)<図形-面積> △ADE∽△ABCよりAE=5となり、△ADEと△AFGは直角二等辺三角形になる。
【大問2】 資料の活用-度数分布表
- 時間配分:8分
(1)10~20の階級値が15、15×a=135よりa=9となる。
(2)<平均値>階級値×度数の合計=735、735÷35=21(分)となる。
(3)40分以上50分未満をX人とすると30分以上40分未満は5-X人となる。このとき30分以上40分未満の階級の階級値は5+5-X=10-X、40分以上50分未満の階級の階級値は4+Xとなる。よって、45+135+200+35(10-X)+45(4+X)=23×40となる。これを解いてX=1。
【大問3】平面図形の計量
- 時間配分:8分
(1)DE=Xとおいて△DBEは3辺の比が1:2:√3の直角三角形であるので、BE=√3/3×X。よって、BE+EF+CF=BCよりX=6√3となる。
(2)△DHG∽△EHBよりDH=9√3/2、よって、△ABH=△DBH+△DAHより計量する。
【大問4】空間図形の計量
- 時間配分:8分
(1)点Oから面ABCDに垂線O I を引くと、点IはACの対角線の交点(中点)と一致する。△OPI∽△EPAよりOP:PE=OI:EP=2:1となる。
(2)△OPI∽△EPAよりPI:PA=2:1、また、△ABCは直角二等辺三角形であるからAC=4√2。よってPI=4√2/3となる。
(3)三角錐BFPQの底面を△BPQ、高さをBF=2とする。どれを底面、どれを高さとするかが、ポイントである。
【大問5】二次関数と一次関数
- 時間配分:9分
(1)二点を通る直線の式→連立方程式を利用する、または、傾きを求める。両方できるようにしよう。
(2)①等積変形の考え方を利用して、直線ABと直線PQを平行にして、P、Qの座標を求める。直線の切片の長さにより面積を同じにできる。
②五角形OBQPA=△AOB+△ABQ+△APQとして、部分的に面積を求める。
攻略のポイント
【大問1】の独立小問問題は満点が取れるようにしよう。
【大問2】は出題されても焦らないように問題集で準備すること。
【大問3】平行線を見つけたら相似の三角形や対角している線分で相似の計算をすること。
【大問4】空間図形は計量する線分を含む平面図形で考える。
【大問5】二次関数の融合問題では、等積変形を利用することが非常に多い。
【大問2】~【大問5】まで同じくらいの時間配分がよいだろう。一つの大問に時間を取られないように全体に取り組みができるようにしよう。