城北埼玉中学校 入試対策
2020年度「城北埼玉中学校の国語」
攻略のための学習方法
問題構成
漢字の読み書き・説明的文章の読解・文学的文章の読解の大問3つという形式が定型となっている。説明的文章と文学的文章の問題数はほぼ同じである。長文読解の素材文は8000~10000字ほどで、総解答数は35問前後。記号選択・書き抜きの問題が多い。記述問題は年度により1行程度のものと40~50字ほどのものとが出されている。長文読解と合わせて言葉の知識・文法などが数問出題されている。
長文読解
〇説明的文章は心理学・いじめ問題など、社会科学的内容のものが多い。難解な専門用語が多数出てくるような文章ではないので、受験生の年齢を考慮した難易度になっている。まずは論理的文章の読解の基本を身につけよう。
形式段落と意味段落の整理――意味段落にはその内容で小見出しをつけておくと段落のつながりを考えるとき
に便利である。
要点と細部の区別――段落の最重要な一文を見つけておこう。例を示す部分は細部にあることが多い。
段落のつながり――つながりを図に表す問題が出されることがある。
要旨と要約――試験で求められる答えは多くはこの部分にある。文の読み方は人それぞれだが、やはり重要な
部分に傍線を引いたり、重要点を線で結んだりして目立つようにしておくことは、手際よく
解答を考える手助けになる。論理の流れをスムーズに辿れるように、論理的文章に多く触れて
おこう。
〇文学的文章では小説が多く用いられている。中学生・高校生の学校や家庭での物語が主で、小学6年生でも共感できる話が多い。文学的文章の読解のパターンを習得しよう。
場面分け――時間・場所・登場人物の入出などで場面の区切りを見つける。
登場人物の整理――名前や関係をしっかり把握する。しるしをつけてしまっても良い。
心情の理解――人物の言動や表情などから気持ちを考える。情景で心理が表現されている場合もある。
文学的文章の読解ではこの心情把握が中心となる。様々な小説・随筆を読み、いろいろな
タイプの人間・考えに触れておこう。
記述問題
2017年度は1行ほどの記述問題で、文中から適した部分を見つけて条件に合うように手直しするタイプの問題があった。2018年度は人物の気持ちを40字以内で考えて書く説明記述が、2019年度は筆者の主張を踏まえて与えられた文章にコメントする記述が出題された。
さまざまなタイプの記述問題が出されているので、過去問や類似問題を多くこなしてそれぞれのパターンを見ておこう。
漢字の注意点
トメ・ハネにも注意するという「記入上の注意」がある。減点の対象となる可能性があるので、雑に書くクセがある人は早めに修正しておこう。
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2020年度「城北埼玉中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
素材文は計8500字ほどで、総解答数は38問であった。今年度も50字以内の記述問題が出されている。選択肢の内容も紛らわしいものではないので、読解がしっかりできていれば迷わず選べるだろう。文章量は多めなので読むスピードをつけて解答に時間を多くまわしたい。
【大問1】漢字の読み書き
- 難度:標準
- 時間配分:2分
1. 拾得――落とし物を拾うこと。
2. 映(る)――反射などによって、姿・形などが他のものの上に現れること。
4. いっし――「一矢を報いる」という形で、敵の攻撃に少しでも反撃することという意味。
【大問2】小説の読解
- 難度:標準
- 時間配分:23分
- ★必答問題
飼い始めたセキセイインコをかわいがる老夫婦の姿がコミカルに描かれる。
問1 ① インコのかわいさに表情が和らぐことで、「頬をゆるめる」。
③ かわいくてたまらないという表情、「目を細める」。
⑤ 嬉しくて満足そうな表情、「目尻を下げる」。
問2 2. 舟を漕ぐ――座ったまま、眠気で体が揺れること。
3. そこそこに――前の動作を適当に切り上げて、次の動作に急ぐ様子。
問4 「ぴーちゃんと同じことをやっている」ということで「一心同体」。
問5 ぴーちゃんの様子を見に来る②→声をかける①→アピールがないので尋ねる③。
問6 ぴーちゃんをかわいがるあまり言動が過剰になっているゴロウのことを「いちいちうるさいわねえ」と文句をいっている。「うるさいわねえ」で抜き出してもまちがいではないが、「いちいちうるさい」のほうが辛辣な感じがするので良い。カタカナに直すのを忘れないように。
問8 イも悪くないが、直前の記述からエのほうが良い。
問9 言葉を多少早く覚えたからといって他の二羽と大した違いはないのだが、ゴロウはぴーちゃんは特別だと思いたいのである。
問10 ペットを家族のように思って人間と同じように扱うことはよくあることであろう。
問11 ぴーちゃんは3羽買ったうちの1羽で、あとの2羽は息子夫婦の家で飼われている。
【大問3】論説的随筆文の読解
- 難度:やや難
- 時間配分:25分
機械とそれを使う人間との関係について、筆者の経験も交えて偉大な技術者二人の考えが紹介されている。
問1 A. 1時間「わき目もふらずに作業をした」が、たいした個数はできない。
C. ひとつひとつネジを切るのは「まだるっこしい」。
問2 岸本さんの発想の転換に「目から鱗が落ち」た思いだったのである。
問4 岸本さんのアイデアをもとに一度に十個ずつネジを切れるようにしたことで「作業能率は十倍になった。」とある。句点も入れて十二字になる。
問5 発明王・豊田佐吉は機械に人格を与えるような考えを持っていたことが紹介されている部分があるので、そこを抜き出す。
問6 外国語に適当な言葉がなかったので社名を変更したことを指している。
問8 両者がともに持つ「共通の考え」が示されている部分があるので、そこを使う。
問9 ア. 偶然の産物ではない。
ウ. 「発明したのが~忘れてほしくなかった」が合わない。
問10 主役はあくまで人間であるべきだという、本文の意見に沿った例と理由を挙げる。例えば、「考」。機械に考えさせ計算させて出力し、人間がそれに従うとしたらどうだろう。それではひとりひとりの人間の持つ柔軟な考えや独創性が失われ、失敗の産み出す新たな発見もなくなり、味気ない社会になってしまうだろう。何か身近な出来事を思い浮かべ、考えてみるとよい。
攻略のポイント
選択肢・書き抜きの問題が多いオーソドックスな試験である。設問も無理に複雑な惑わせるようなものにはなっていない。文章量が多いので読むスピードは欲しい。読みながら重要点を手際よくマークし、解答をスムーズにこなしたい。
記述問題は、書き抜きを利用できるタイプと自分で考えて書くタイプと、年度によりどちらも出される可能性がある。過去問で多くのパターンに触れておきたい。
言葉の知識や文法も数は少ないが出題があるので、ひととおりは覚えておくこと。漢字のトメ・ハネなど丁寧に書く習慣をつけよう。
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