麗澤中学校 入試対策
2020年度「麗澤中学校の算数」
攻略のための学習方法
麗澤中、算数の満点は100点満点、合格者平均点は例年5割程度である。満点は算数、国語が100点、理科、社会が50点で、算数と国語の比重が高くなっている。
計算問題と小問で全体のほぼ半分を占めていることが特徴。試験時間は50分、問題量に対して十分な時間は用意されている。ややレベルの高い問題も含まれているので、できる問題を確実に正答できるかがポイント。慌てることなく、落ち着いて取り組んで欲しい。各単元の出題傾向と学習法は次の通り。
<単元毎の傾向と学習法>
計算問題
整数、小数、分数の計算が8題程度出題される。基本的なものが中心である。毎日10題程度の計算練習を行って欲しい。素早く解くことも大事だが、落ち着いて丁寧に解く練習を心がけて頂きたい。1/4=0.25 1/8=0.125など、基本的な分数と小数の変換は覚えること。また、工夫を行うことにより計算時間はかなり短縮できる。日頃から、計算の工夫を意識して欲しい。
文章題
ここ何年かの出題傾向を見ると、速さ、濃さ、相当算、売買損益算、つるかめ算、平均算などの出題が見られた。奇をてらったような難問は出題されないので、テキストや問題集での練習を行えば正答できる問題が中心である。特に、食塩水の濃さに関する問題はほぼ毎年出題されているので、練習をしっかり行って欲しい。
数に関する問題
場合の数、数列、割り算のあまりに関する問題などから出題される。今年度は場合の数の出題が多く、ややレベルの高い問題も見られた。この領域においても極端な難問は見られないが、場合の数では今年度のように丁寧な調べ上げが必要な問題も出題されている。この単元では幅広くいろいろな問題を練習して頂きたい。
また、約束記号についての出題が多いのも特徴である。これについても練習をしておきたい。
平面図形
面積や角度を求める問題は毎年出題さている。等積変形などの工夫を必要とする問題、比を利用する問題(相似・高さの等しい三角形)、正六角形の分割、図形の折り曲げ、図形上の点の移動、図形の移動等からの出題が見られる。今年の出題では、大問としてやや難度の高い問題が見られた。まずは、基本的な問題の練習を十分に行い、多少レベルの高い問題の練習も行いたい。また、日頃から、等積変形・円周率の計算はできる限りまとめて1回だけ行う、といった工夫を考えて問題に取り組んで欲しい。
立体図形
今年度はこの分野からは出題されなかった。ここ何年かを見ると、水の深さの変化のグラフに関する問題が何回か出題されており、特に重点的に学習しておきたい。また、回転体の求積も多く出題されているので、しっかり練習しておきたい。
立体図形の問題では計算量がやや多くなるので、正確な計算を心がけて頂きたい。そのためにも、日頃から工夫する意識を持って問題に臨む姿勢が大切になる。
模試や過去問はまだ仕上がっていない単元や苦手な単元をあぶりだす絶好のチャンスである。単に得点だけを気にするのではなく、失点の多かった単元については、塾のテキストに戻るなどして、もう一度基本の確認を行うことが必要であろう。なお、苦手分野の分析やその対策については、プロの家庭教師へ是非相談して頂きたい。
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2020年度「麗澤中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
計算問題が8題、小問が6題、大問が3題で100点満点、試験時間は50分で例年通りであった。合格者平均は例年5割程度である。解答用紙に答えのみを記入すればよい問題が中心だが、【大問5】は記述式の問題になっている。計算問題と小問の割合が高く、ここでの正答率が合否の鍵を握る。
平面図形・場合の数など思考力を必要とする出題も見られた。問題数に対して十分に時間はあるので、慌てることなく落ち着いて取り組んで欲しい。
【大問1】計算問題
- 難度:易
- 時間配分:10分
- ★必答問題
(1)~(2)整数の計算
(3)~(4)小数の計算
(5)~(6)分数の計算
(7)~(8)分数・小数混合計算
計算問題8題で、全体の中で大きな比重を占める。ここで確実に得点を稼ぎたい。
ここでしっかり得点できない場合は、今まで以上に丁寧な計算を心がけるとともに、計算した後の見直しを行う習慣を身につけて欲しい。
【大問2】小問集合
- 難度:やや難
- 時間配分:15分
(1) 食塩水の濃さ
面積図や天秤図を用いて考えること。
(2) 速さ
「信号での停車がなかったら」と考え、「同じ距離を進むとき、速さとかかる時間は逆比になる」ことを用いる。
(3) 売買損益算
消費税に関する割合の計算問題。
(4) 場合の数
問題文に書かれた条件を満たすには、どのように並べばいいのかの場合分けをして考えること。
(5) 規則性
分数の数列で、分母が1ずつ、分子が3ずつ増えているのだが、約分された状態で書かれてあるので、規則を見抜くのがやや難しい。
(6) 平面図形
複合図形の求積問題。補助線を入れる、比を用いるといったテクニックが必要。
割合の文章題、速さ、平面図形、場合の数などの小問集合。
(4)の場合の数を中心にレベルの高い問題も含まれている。
【大問3】平面図形
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
(1) 面積と底辺がわかっている三角形の高さを求める問題。
(2) どこを底辺と考えても面積は同じであることを利用。答えが分数になるが自信を持って答えて欲しい。
(3) 図の中から相似の関係にある三角形を見つけることができるかどうかがポイント。
平面図形の求積問題。面積を求める工夫や相似といった要素が盛り込まれている。
例年出題比率の高い単元であるので、ここで正答できなかった時は、図形分野の学習に力を入れて頂きたい。
【大問4】場合の数
- 難度:やや難
- 時間配分:10分
(1) 4チームによる総当たり戦なので、4×3÷2 より6試合。
(2) トライ(5点)の回数で場合分けして考えること。コンバージョンゴール(2点)の回数はトライの回数より少ないことに注意すること。
(3) 問題文からすでに終わった試合の勝敗と勝ち点を考え、その上でA組とD組の試合
の結果でD組が優勝する条件を考えること。
(3)はかなり難問。(1)(2)を正答したい。
【大問5】記号「=」の意味(記述問題)
- 難度:やや難
- 時間配分:7分
(1)左辺と右辺が等しい時に記号「=」を用いる。
(2)29÷7=4あまり1 37÷9=4あまり1 でともに4あまり1になるが
29÷7と37÷9の計算を小数や分数で考えると、商は異なる。
(2)は何を答えればよいのか迷う記述問題。白紙にはぜずに何かを書く姿勢が大切。
攻略のポイント
前半は計算問題、小問の集合で、後半に大問が3題の構成になっている。小問・大問の中には、やや難度の高い問題も含まれている。計算問題や難度の低い問いでどれだけミスなく得点できるかが、合否を分ける大きなポイントになる。計算問題はいずれも基本的なものであり、日々の計算練習の成果を発揮して欲しい。小問集合では、食塩水の濃さ、売買損益、平面図形の求積、場合の数などから出題されている。塾のテキストや問題集の例題や標準レベルの問題演習をしっかり行い、苦手単元を作らないことが攻略のポイントになる。大問3題では、平面図形・場合の数・記号「=」に関する記述問題が出題された。
例年、立体図形(求積問題・水量変化とグラフなど)・数論(場合の数・数の性質・規則性)・平面図形・割合の文章題などから大問が出題されることが多いが、今回は立体図形の出題はなかった。工夫を必要とする問題や、ややレベルの高い問題も出題されることも多い。
入試に向けての心構えとしては、まずはミスなく前半で得点を取ること。多少時間をかけてもよいので、あせることなく落ち着いて取り組んで欲しい。大問では、例えば、各大問の(1)を確実に正答するといった心構えが必要である。
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