明治大学付属中野高等学校 入試対策
2021年度「明治大学付属中野高等学校の英語」
攻略のための学習方法
合格のための学習法を一緒に考えてみよう。
- ①合格のための必須文法事項
まずは文法事項の徹底した習得である。英文を正確に読むためにもまた独立したし文法問題においても、文法知識は必須事項である。具体的には、五文型、関係代名詞、比較、不定詞、仮定法(ifの使い方)、分詞(現在分詞・過去分詞)などに関する完璧な知識の習得である。例えば、五文型については、「この英文は何文型ですか」という類の問題は出題されない。大事なのは、S・V・O・Cという文の要素になりうる品詞が何であるかをしっかり理解することである。つまり、S(主語)になりうるのは「名詞・代名詞」であるという仕組みをしっかり理解・応用できるようになることである。そのような理解を深めることによって、長文を読む場合にどれがSになるのかが一読して瞬間に判断できるようになるのであり、そのようなスキルが時間内に合格答案を作成するうえで不可欠な要素である。また、仮定法などもよく入試には出題されるが、仮定法という文法事項を使って筆者は何を読み手に伝えたいのか、ということを考えながら学習して欲しい。そのような事項を習得するためには、高校英文法の初級編(レベル的には英検準二級以上)の参考書や問題集を使用し、自身の英語文法力の向上を図る努力を積み重ねることである。
また、文法問題として見逃せないのが、動詞の活用(どのような前置詞が続くか、to不定詞と~ingのどちらを取るのか)、イディオムの知識なども不可欠である。イディオムは、イディオム集を活用しながら一つ一つを確実に覚えておきたい。
- ②読解力
確実に得点するためには、長文読解総合問題の得点率を上げることである。特に、明大中野においては、長文に対する正確で迅速な英語読解力が求められる。受験生の多くが「時間が足りなくて最後まで問題を解けなった」と語っているのを多く耳にする。なぜ時間が足りないのかといえば、英文を読むスピードが遅いからである。理想的には、1分間で英単語を90~100単語の読解速度が求められる。また、どのようにしたら英文の読解速度の向上を図れるのであろうか。一つの方法としては、英文を声を出して読むことも効果的である。その際に、リズム感をもって滑らかに音読できるまで何度でも繰り返して音読し、音読すると同時に頭の中で「この英文はどのような構造になっているか」ということを意識することである。そのような作業を繰り返すことで、英文の構造が自然に頭の中で理解できるようになる。そのようなスキルをアップさせながら、まずは英文をしっかり理解することが最優先課題であろう。また、英文を読む際に気をつけて欲しいのは、「返り読み」をしないということである。英文を最後まで読んだうえで、最初に戻って「これはS、これはV…」という具合に分析を行う読み方である。このような読み方は、時間が掛かることは言うまでもない。英文は、左から右へ読み進むことである。そのように意識しながら英文を読む「クセ」をつけることで、英文を読むスピードは飛躍的にアップするだろう。
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2021年度「明治大学付属中野高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は、適語選択問題<3分>。基本的文法知識・イディオムを確実に覚えていれば完答も可能である。
大問2は、単語定義問題<3分>。英単語の意味を英語で考える。
大問3は、整序問題<8分>。イディオム、文法知識を確実にあてはめること。
大問4は、長文読解問題<8分>。説明文の長文読解。
大問5は、長文読解問題<10分>。説明文に対する英問英答問題。
大問6は、長文読解総合問題<18分>。整序問題、内容把握、内容正誤問題など説明文に対する総合読解問題である。
【大問1】適語選択問題
- 時間配分:3分
基本的な文法事項・イディオムを理解して完答を目指したい。
1.「私が見たとき」と過去形になっているので、She ( )には完了形にする必要もないので過去進行形にする。
2.本文は「スイッチの近くにいなかったけれども、不思議なことにライトがついた」となるので、「~けれども、~だが」を表わす譲歩の接続詞を選択する。
3.使用する構文はtoo ~ to … =「とても~なので…できない」である。否定を表わす構文であるので、nothing ではなくanything を使用する。
4.「試合を延期する」としたいので、put off =「延期する」というイディオムを使う。
5.adviceは不可算名詞(数えられない名詞)である。したがって、「一つのアドバイス」とする場合には、a piece of advice とする。
6.会話の中での「あなたも」という内容にしたいので、You too となる。
【大問2】英単語の定義問題
- 時間配分:3分
英単語の意味を英語で定義して問う問題である。
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1.説明の英文は「彼は道路の真ん中に立っていた」という意味であるから、「~の真ん中に」という意味のイディオムであるin the middle ofを入れたい。
2.「水も植物もほとんどない広大な地域」のことでありd で始まるのでるから、desert =「砂漠」という英単語を考える。dessert = 「デザート」とスペルを間違えないように。
3.「手を挙げる」という英文になるように動詞を入れる。自動詞か他動詞かを考える。「手を」という目的語を伴うので当然に「他動詞」である。したがって、raise となるが、自動詞であるriseと混同しないように正確に覚えること。同じような自動詞・他動詞の識別はlieとlayに関しても正確に把握しておくこと。
4.入れる単語の説明は「しばしば、そして定期的に行うこと」である。つまり、「習慣」であるのでhabit となる。ちなみに、habit は個人の習慣であり、customは社会の習慣・風習のことである。
5.説明には「われわれの周りにある空気、水、土地、動物、そして植物」となっている。これは、環境=environment である。
【大問3】整序問題
- 時間配分:8分
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基本的なイディオムや文法知識があれば完答もできるであろう。
1.「~してみる」という表現は、try to ~ である。「考えすぎずに」は、without thinking too much である。
2.「家にいること」については動名詞を使い名詞に置く。したがって、Staying at home ~とする。
3.a story that ~として、関係代名詞that以下に「~によって有名にされた」という受動態の英文を考える。
4.本問のポイントは「店で買うオレンジジュース」をどのように表現するかということである。過去分詞の形容詞的用法(後置修飾)を用いて表現しよう。
5.「人を探している」ので、looking for someone とする。someone を修飾する形容詞は後ろに置かれることにも注意すること。
6.「誰にインタービューするか」と「どの専門家に~を求めるか」をand(等位接続詞)でつなぐ。したがって、who to interview and which experts to ask とする。なお、and はbut やorと同様に等位接続詞と呼ばれる語であり、文章中での役割は「文法的に同じ役割のものをつなげる」というものであることも覚えておこう。
【大問4】説明文の長文読解問題(適文選択問題)
- 時間配分:8分
1.選択するべき英文は「世界の地域の一部では、昆虫はすでに望ましいたんぱく質の供給源となっている」としたい。また、文頭にあるWhile は「~の間」という意味だけではなく、「~だけれども」という譲歩の意味があることもしっかり覚えておこう。
2.本段落でのまとめの内容が入る。本段落の中に、only one-fifth is wasted とあるので、「排出する廃棄物の量がはるかに少ない」という選択肢を選ぶ。
3.空所の直後にある英文 This means the majority of animal’s body is thrown away. とある。この内容を手掛かりに選択英文の「『半分しか使われておらず』、『半分未満しか使われていない』」を含む選択肢を選ぶ。
4.直後の英文を手掛かりにしよう。直後にThey also contain much less fat, making them a healthy choice. とある。
5.直前の英文はAs resources become scarce and the global population increases, とあるので「いつの日か、コオロギとミミズの食事を食べることを考えるようになる」という選択肢が適切であろう。
【大問5】説明文の長文読解問題(英問英答問題)
- 時間配分:10分
1.英語の質問は、「本文の主旨は何か」という内容である。
2.英語の質問は、「味蕾について正しく述べているものはどれか」という内容である。味蕾とは、「味を感じる器官」のことである。
3.英語の質問は、「一人の人間が有する味蕾の数について正しく述べているのはどれか」という内容である。the number of ~とa number of ~ の違いは明確に覚えておこう。前者は「~の数」、後者は「たくさんの~」である。
4.英語の質問は、「3種類の異なる味覚の持ち主について正しく述べているのはどれか」という内容である。
5.英語の質問は、「あなたがどの味覚の持ち主であるかをどのように特定できるのか」という内容である。
【大問6】説明文に関する長文読解総合問題
- 時間配分:18分
問1.適語選択問題<1分>。直前の英文はthe least common 3,500 languages are spoken by fewer …であり、本問(①)は具体的な例であるTuvan(トゥバ語)について言及している。したがって、具体例を挙げる場合の語句を考える。
問2.適語選択問題<1分>。前の英文にare disappearing ~ や severely endangered とある。この個所をヒントに考えると「死滅する、絶滅する」という単語であるdies が適切である。
問3.適文選択問題<2分>。Aには直前にhow they are used とあるので、具体例を示す文章が入る。Bには直前の文頭にPolitical pressure とあるので、具体例を述べる選択肢を選ぶ。Cに入れる英文1.の中のtheir skills とはsome sailors の skillsを指している。
問4.適語補充問題<2分>。直後の英文に手掛かりがある。
問5.整序問題<2分>。この類の問題は、初めに動詞を決めることが原則である。語群の中にthink と depends があるので、think of とdepends on を考える。
問6.適語補充問題<2分>。直後にsimilar to the possibility of losing a future miracle drug if a species dies out. とある。
問7.整序問題<3分>。直後の英文がWe may also lose とあるので、lose knowledge about plants とし、続けてthat could lead to とする。
問8.適語句選択問題<2分>。選択肢1.のthreatened languages はXの直前の英文にあるthreatened languages である。選択肢3.のlanguage hot spots はYの後に続く―以下で述べられている具体的な内容である。選択肢2.のto record が直前にあるto accurately document と等位接続詞 and でつながれている。
問9.内容正誤問題<3分>。本文の内容をしっかり把握したうえで適切な選択肢を選ぶ。特に、数値など具体性を含む選択肢は本文内容と十分な照合の必要がある。
攻略のポイント
全体的に英文内容などは決して難解ではない。ただし、試験時間に比較し、かなりのボリュームの英文を読み込まなければならない。したがって、攻略するポイントとしては、基本的な文法事項(動詞の活用法、分詞の形容詞的用法、関係代名詞、不定詞、比較など)、単語・イディオムの意味をしっかり押さえておくことが必須事項であるが、それ以上に短時間で大量の英文を読み込む力が重要である。そのために何をするべきか。結論的に言えば、大量の英文について時間を決めて読むことである。『攻略のための学習法』で一緒に考えてみよう。