巣鴨高等学校 入試対策
2021年度「巣鴨高等学校の英語」
攻略のための学習方法
総合的な長文読解の問題演習を日頃からしっかり行って欲しい。問題のレベルは、全国的な私立進学校の入試問題が適切であろう。500~600字程度の英文であれば、読了に5~6分で読了したい。入試までにそのような長文読解問題を100題はこなしたい。
スピード面では、速読で、できれば目線で英文を追いかける程度のスピードで英文内容を理解することが必要であろう。読解の速さだけでは正解を導くためには不十分である。さらに、内容把握能力。これが必要である。この能力の基盤となるのが、単語・イディオム・文法である。一つの英単語にも、様々な意味がある。
そして、シンプルな単語程、そこに含まれる意味は豊富である。豊富な単語の意味の中からどのような訳を的確・迅速に抽出できるかのが、勝負の分かれ道である。入試で扱われる文法事項について押さえておきたい事項を説明する。
第1に『不定詞』。
用法的には、名詞的用法、形容詞的用法、そして副詞的用法がある。名詞的用法は文字通り『名詞』のような働き(主語になる、動詞の目的語になる等)をする。形容詞的用法は同様に『形容詞』のような働きをする。
つまり、名詞を修飾するのである。副詞的用法はしっかり学習しておいて欲しい。その用法について、主なものを説明する。
①目的:She went to a store to buy a book.(彼女は本を買うために店に行った)
②結果:I grew up to be a teacher.(私は大きくなって教師になった)
③原因:We are delighted to see you.(私たちはあなたに会えて喜んでいます)
④根拠(判断理由):What a fool I was to think that she loved me.
(彼女が私のことを愛していると考えたなんて、なんて愚かだったんだろう)
第2に『完了形』。
特に、現在完了形について基本事項を説明する。皆さんの中には、「過去」と「現在完了形」との違いに悩んだ場合も多いであろう。一言で言うならば「過去」は「過去の一点」であり、その時点で「行為・事実」は終了している。
一方、「現在完了」は過去のある時点から現在にいたるまで「行為・事実」がつながって(続いて)いる、ということである。したがって、現在完了の基本用法は次のようになる。
①完了:Ⅰ have just finished my work.(私はちょうど仕事を終えたところです)
②継続:I have had this headache for some days.(私は数日この頭痛が続いている)
③経験:I have met you only once.(私はあなたに一度しか会ったことがない)
I have never been to a party.(私は決してパーティへ行ったことがない)
第3に『仮定法』。
仮定法とは、現在または過去の事実と異なる状況を願望する際の表現方法である。例えば、「If I were a bird, I could fry the sky.」という仮定法の英文において、「自分は本当は現在、鳥ではないのであるが、仮に鳥ならば空を飛べるのに(でも鳥ではないから空を飛べない。空を飛びたいなぁ)」という願望の思いが含まれているのである。
さらに、Ifには『条件・場合』と『仮定法』の2つの主要な用法がある。2つの用法に間に、どのような区別があるのであろうか。これは非常に大事な事項(大学入試にも頻出事項)であるので、これを機会にしっかり理解してもらいたい。Ifの接続詞の中の動詞の時制が現在であれば『条件・場合(~の場合は、~ならば)』となり、過去または過去完了であれば『仮定法(もし~ならば、もし~だったならば)』となる。
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2021年度「巣鴨高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は、エッセーの長文読解総合問題<11分>。内容的には、文脈把握、英文和訳、適文選択・補充、内容真偽に関する問題である。
大問2は、説明文の長文読解総合問題<13分>。英問英答、内容真偽に関する問題である。
大問3は、整序問題<12分>。長文中における語群を並び替える整序問題。文法知識・熟語の知識が不可欠である。
大問4は、対話文完成問題<12分>。この設問も文法知識・熟語知識が必要である。特に、会話の流れを正確に把握し、適切な英文を考える。
大問5は、リスニング問題<12分>。
【大問1】エッセーの英語長文読解問題
- 時間配分:11分
1.文脈把握問題である<3分>。
指示語であるthisは、原則として直前の文章の内容をしっかり把握すること。the great man とは「自然を心から愛する人物=ジョンソン」のことであり、そのジョンソンが埋葬された場所はどんな場所だったのかを理解すること。とても、自然をこよなく愛する人間が埋葬されるような場所ではなかった。
2.文脈把握問題である<1分>。
本問下線部は、ジョンソンの墓のために何ができるかを問われたときの生徒の反応であり、生徒たちはjust a group of kids と答えたのである。justはこの場合「ただの~にすぎない」という意味であるので、「自分たち子どもにすぎないので何もできない」という内容がその答えである。
3.英文和訳問題である<2分>。
tellの活用法については入試に頻出事項であるのでしっかり覚えよう。tell+人+物という形をとり、本文では「物」にあたるのがhow以下であり、how以下にit is ~ that …という形式主語構文が含まれている。
4.適文選択問題である<1分>。
直後の文章にRobert Redford just called とあるので、「誰が電話をしてきたか」という内容になる。
5.適語補充問題である<2分>。
本問の箇所は、the most important lesson が何であるかを問う問題である。本文では「最後まで諦めない」ことの重要性を訴えている。本文にhe would help us if we promised to work hard and never give upとある。never give upが適切である。
6.内容真偽問題である<2分>。
本文の内容をしっかり理解・把握したうえで適切な選択肢を選ぶ。
a.生徒たちは、自分たちの先生のおかげで考え方を変えたのである。
f.ロバート・レッドフォードは生徒たちのプロジェクトにおいて重要な役割を果たしたのである。
【大問2】説明文の長文読解総合問題
- 時間配分:13分
1.英問英答問題である<9分>。
英問の内容は以下の通りである。
(1)レオナルドが亡くなった後、彼のノートはどうなったのか。
多くのページは引き裂かれ売却されたが( )。( )に適切な文章を選択する。
(2)レオナルドのノートに関して我々は何が分かるのか。
(3)どのようにしてレオナルドは、自分のノートに字を書いたり絵を描いたりしたのか。
レオナルドは( )を書いたり描いたりした。( )に適切な文章を選択する。
(4)レオナルドは空を飛ぶための装置を発明するために何を行ったか。
レオナルドは( )を行った。( )に適切な文章を選択する。
(5)レオナルドの飛行試験に関して、本文ではどのように述べているか。
レオナルドはおそらく( )である。( )に適切な文章を選択する。
2.内容真偽問題である<4分>。
この類の問題では内容をしっかり把握することが重要である。
d.レオナルドは自分の周りのものを注意深く観察し、それらを理解しようとしたのである。
【大問3】長文(説明文)における整序問題
- 時間配分:12分
①直前にgive people とあるので、give の目的語となる文章を考える。「何が起きているかに関する考え」という英文にしたい。an ideas of をつなげ、「何が起きているか」はwhat is going on となる。
②本問の箇所は、火山の噴火が起きていることを知らない2つ目の理由に関する記述である。the oceanが続いているので「これら(=火山噴火)の多くが海の中(under the ocean)で発生する」からとしたい。
③直前の文章を受けてa tsunamiと呼ばれるa big waveを作り出す、という文章にしたい。~と呼ばれるはcalledをwaveの後ろにつける過去分詞の形容詞的用法における後置修飾である。現在分詞にも同様な用法があるので併せてしっかり理解すること。
④整序問題のポイントは「動詞」を見つけることである。本問で動詞となり得るのはtraveledだけである。traveled aroundで「動き回る、移動して回る」という意味であるが「何が」動き回るのかを考えること。世界中を動き回るのは、the sound waveである。
【大問4】適語補充による会話文完成問題
- 時間配分:12分
(1)「ここから最寄りの地下鉄の駅には、どうやったら行けるか教えていただけませんか」という英文を考える。「~教えていただけませんか」はCould you tell me ~となる。「~への行き方」はhow to get to ~ である。
(2)課題和文は「昨日の夜、宿題をやっていたら寝ちゃったんだ」という内容である。「宿題をやっていたら」は「宿題をやっている間に」に置き換えて考え、while I was doing my homeworkとする。
(3)①「新しいアパートはどう」と②「歩いて5分しかかからないよ」という英文を考える。①の「~はどう」は「~はどうですか、~はいかがですか」と置き換え、How do you like ~とする。②の「(時間が)かかる」場合の動詞はtakeなので、takes only five minutesとする。「しか」はonlyを使おう。
(4)「あなたが来年留学するって聞いてびっくりしたわ」という内容である。「~を聞いてびっくりした=~を聞いて驚いた」と考えてwas surprised to hear ~とする。「留学する」はstudy abroadである。「来年留学する」ので使用する時制は「未来」となることに注意しよう。
【大問5】リスニング問題
- 時間配分:12分
リスニング問題である。
攻略のポイント
長文読解総合問題が2題出題される。各々の英文は標準的英文である。難解な英文ではないが、事前に様々なジャンルの英文に接する必要がある。しかも、英文が読めるというだけではなく、短時間で内容把握を行う(筆者が一番主張したい内容は何か)真の「文章読解力」が必要である。
単語力に関しては、英検準2級以上は必要である。また、いかに英文を読むスピードを上げるかが勝負である。目標は、1分間で100単語をこなせる読解スピードを目標にして欲しい。全国上位校の高校入試問題の長文総合問題を1日に1題、確実に演習することをぜひ継続して行って欲しい。