学習院女子中等科 入試対策
2021年度「学習院女子中等科の理科」
攻略のための学習方法
本校入試で例年出題される記述問題に意識を取られがちになるが、各単元の基礎的な内容を理解できていないのに記述問題対策を重点的に行うのは感心しない。むしろ、各単元の基礎的な内容(現象の理屈や生物やものの構造など)を理解することにこだわって学習したい。基礎的な内容を理解し、演習問題をこなしていく中で、徐々に記述問題にも着手していくと良いだろう。難易度としては受験テキストの標準~応用程度の問題を完璧にこなせるようにおけば合格点に手が届く。
以下、問題種別に対策を述べる。
【計算・思考型問題】
物理、化学、地学分野において頻出の問題である。解き方自体は算数のときに使うものより易しいと言えるが、「なぜそのような計算をする必要があるのか」という理屈が分かっていないと何をして良いのかさっぱり分からないのがこの分野の怖いところだ。したがって、これからこの分野を強化しようという人は、各単元において基本となる法則を丁寧に理解することから始めて欲しい。全ての計算は基本法則が根拠となって行われるものだからだ。また、基本法則を理解しようとする場合、「図」を大切にして欲しい。テキストに掲載されている図を見るのはもちろん、自分で図を描けるようにするとなお良い。
今持っているテキストの説明だけでは理解しづらい場合は、異なるテキストを開いたり、先生に分かるまで解説してもらったりしよう。基本法則が理解できたら、1日に1問ずつ問題を解いたり、週に2回程度理科の計算練習をしたりするなど、算数の問題演習と同じように、理科の計算問題の学習を習慣化していくとさらに定着が良くなるだろう。
【知識・時事問題】
本校の入試問題で意外と厄介なのが知識問題だ。厄介な理由は少しマニアックな知識を要求する問題が少し含まれているためである。しかし、マニアックな問題は、基本的な問題を全て完璧に解けるようになった人向けの問題と捉えてもらって良い。受験テキストで紹介される基本的な知識さえ覚えていれば合格点に手が届くのだ。したがって、基本的な知識を正確に覚えることに注力すると良い。一問一答形式の問題で基本的な言葉を覚えたり、テキストの演習問題や過去問を解いたりする中で知識を定着させていくと良い。一方、時事問題については受験年の前年の話題が題材になりやすく、対策が立てやすい。ニュースや本、インターネット等から情報を収集し、基本的な内容について学習しておきたい。
【記述問題】
上述の通り、受験テキストの演習を通じて基本的な事柄がある程度定着し、各単元の基礎的な知識が十分に身についてからで良いだろう。記述練習をする際は、自分の手で書いてみること、お手本となる解答をよく読むことを心掛けたい。また、テキストや過去問の模範解答のみが正解では無いため、書いたものを先生に見てもらうとなお良い。基礎が定着したのであれば、記述問題に積極的に取り組むことは、さらに理解を深める上でとても有益であるから、楽しみながら取り組んで欲しい。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2021年度「学習院女子中等科の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
物理、化学、地学、生物からそれぞれ1題ずつの計4題で問題数は計31問。内訳は選択問題が4問、適語・適文補充が14問、計算問題が4問、記述問題が9問で、昨年に比べて選択問題が減り、記述が増えた。制限時間は30分。
【大問1】温度計/物理
- 難度:標準
- 時間配分:7分
ペットボトルとストローと水を用いて作られた簡易温度計及び非接触型温度計についての問題。記述多め。熱と物質の体積変化に関しての知識を正しく活用したい。
問2,3 本問で扱われている温度計の原理についての記述問題。空気と水の体積変化の仕方の差に注目すると良い。
問4 巷で良く目にするようになった非接触型温度計についての記述問題2問。
(1) 接触が必要となる温度計を使う場合の問題点を考えると良い。
(2) 問題文に書かれていることを手掛かりにすると良い。
【大問2】塩分濃度/化学
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
食塩水の濃度、割合と単位量の基本知識があれば解ける。躓くとしたら塩分という言葉への解釈と思われるが、そこさえクリアできれば基本問題だ。落ち着いて文意整理したい。
問1 確実に正解したい。食塩水の問題と同じ。
問2〜4 しょう油及び味噌は、その一部が食塩であり他は食塩ではない、という意味で解釈すると良い。
【大問3】2020年天体現象・自然災害/地学
- 難度:標準
- 時間配分:8分
2020年に話題となった火球、ネオワイズ彗星及び線状降水帯に関する時事問題。難解に感じるものにはあまり時間を割かない方が良いが、知らなかったとしても推測して何かしら書くようにはしたい。
問3 やや難しく感じた人が多かったのではないかと思われる。日を追う毎に高度が高くなることや明るさが減ることから、ネオワイズ彗星の一日毎の動きについて、モデルを用いた推測ができると良い。
【大問4】生物が身を守る方法/生物
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
食物連鎖、擬態や毒についての問題。知識を必要とする問題。知らなかったとしても、推測して答えを書きたい。
問2,3 生物が身を守るための策を講じている、という視点で考えると良い。
攻略のポイント
最も重要なことは標準的な問題でミスをしないことである。そのためにも、悩む時間を極力減らし、解きやすい問題から解くのは必須だろう。一通り解き終えた後に見直しの時間をとれるとなお良い。一見難しそうと思われる問題は、問題文や資料にヒントが書かれている場合があるため、丁寧に読みたい。また、頭の中だけで考えづらい問題では、面倒くさがらずに式を書くこと図を描くことを徹底したい。初見の記述問題では、完全には理解していない内容だったとしても、言えそうなことや関連しそうなことを書きたい。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
学習院女子中等科の科目別
入試対策一覧
中学受験のために
家庭でできること
インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは
リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。