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大妻中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2021年度「大妻中学校の国語」
攻略のための学習方法

読解問題

文学的文章・説明的文章・韻文+鑑賞文という形の三題の出題がほぼ定形となっている。鑑賞文も字数の内である点がなかなかに厄介である。素材文の長さは、合計で8000字~10000字ほどにもなり、読むスピードが必要となる。

設問は、抜き出し・空欄補充・選択肢・並び替えなどと共に30字ほどの記述問題も数問あり、全体としてバランスの取れたオーソドックスな試験となっている。

素材文や選択肢の内容も特別に難しいものではなく、適正な実力があれば答えられる。

文学的文章・説明的文章、それぞれ長文読解の基本に沿って経験を積んでおきたい。

物語であれば場面分け・心情把握・主題の理解、論説文であれば段落分け・要点・要旨と要約といった読解の技術に関して、多くの問題をこなして基本力を高めた上で、文量の多さも考慮してスピードをつける練習も意識して行おう。

問題形式

選択式問題が多い点は意識しておかれたい。四択・五択・正解をいくつか選ぶなどパターンも多彩で、設問の指示を見落とさないように注意が必要である。

内容としては、紛らわしいものや意地悪な選択肢は少ないので、読解力があればさほど迷わず正解を選べるはずである。ともあれ、類似問題で十分慣れておくこと。

記述問題も短いものが数問出されている。本文の手がかりをうまく利用してまとめられるものが多いので、こちらも読解力があれば苦労はしないだろう。類似問題で30字前後にまとめる感覚をつかんでおこう。

韻文

韻文+鑑賞文の形で詩・短歌・俳句などの問題が例年、出題されている点が本校の特色とも言える。小学校では十分に学習しない場合も多いので、意識して練習する必要がある。

鑑賞文の中に手がかりを探せる場合も多いが、韻文読解そのものの実力が問われていることは論を待たない。やはり場数を踏むことが実力をつける近道なので、専用のテキストや問題集をしっかりこなしておきたい。短い言葉から、含まれているイメージを的確に捉えられるように、想像力を養っておくことが重要である。

知識

漢字や言葉の知識関連の問題も、必ず出題されている。

基本レベルの学習で良いので、手を抜かずしっかり覚えておくこと。本校のような高得点の試験では、漢字や言語事項での失点はそのまま合否を分けるので、億劫がらずに日頃の地道な漢字・語句学習を欠かさないようにお願いしたい。語彙の豊富さは、長文の読解だけでなく韻文の鑑賞にも多大なアドバンテージとなることは、国語の学習において常に心に留めておいて欲しい事柄である。

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2021年度「大妻中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

読解問題の三題構成。文章ジャンルは、①物語文・②説明文・③俳句・短歌を題材にした解説文など、である。総解答数は41問。言語事項は、読解問題の中に含まれる。設問は全体的に、基本的なものが中心。各文章ジャンルの基本的な読解方法をおさえることで、十分に合格点がねらえる。ただし、素材文の総字数はおよそ9200字にもなる。スピードを意識した訓練を。

【大問一】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:18分
  • ★必答問題

場の雰囲気を察しない大隈の図書室ノートへの書き込みがちょっとした騒動を引き起こし、図書委員である主人公が気をもむ事態となる。

問1 ある三年生と大隈が揉め事を起こし、その原因が図書室ノートにあるようなので、主人公はその「(揉め事の)いきさつを確認しておいた」のである。
問2 津島先生が相手の三年生を「どうやら坂田友伸らしい」と推定している。
問3 当事者たちは大真面目らしいが、ラーメンでむきになっている様子が主人公には「面白おかしく(コミカル)」感じられたのである。
問4 情報源という意味の「ソース」を調味料の「ソース」と勘違いした主人公の頭の中が語られている。
問5 津島先生は「考え方」について「二人とも指導してやりたい」と言っている。ラーメンごときの話題で不毛な言い合いを続けている時点で二人とも子供っぽい・未熟であると感じて、やれやれといった雰囲気で「意地悪な笑み」を浮かべているのである。
問6 意に介する――気にする・気にかける。
問7 選択肢イも悪くなさそうだが、「就職に関することばかりを優先」について主人公は特に含むところはなさそうなので、選択肢アが良い。
問8 主人公が心配して声をかけてくれた場面だが、そんな大したことではないし周囲から心配されるほど自分は気にしていない、という大隈の性格が表れた言動となっている。
問9 図書室ノートは雑誌コーナーに置いてある。大隈の新しい書き込みで、彼の行動の意図がわかる。
問10 火に油を注ぐ――すでに勢いの激しいものに、さらに勢いを加えること。
問11 「空気が読めず、読めたとしてもどうでもいいと思っている」という大隈の性格であるから、イが選べる。選択肢ニは「動じなかった」のは「勝てる相手だと思った」からであるし、「だれに対してもえらそう」も判断できないので選ばない。
問12 たしなめる――よくない点に対してかるく叱る。
問13 新しく書き込まれた大隅の発言が、さらに坂田の怒りを呼び起こすような内容だったので、困ったことになったと驚きあきれている。
問14 イ. ウィキペディアの情報がすべて正しいとは限らない、と坂田に対して大隅は主張している。
問15 (1) 当事者
    (2) おおまじめ

【大問二】論説文の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:20分
  • ★必答問題

それまで使っていた敬語ではじゅうぶんに敬意を表せないような気がしてくる「敬意逓減の法則」を指摘し、敬語の誤用が定着してしまう現状を残念に思っている。

問1 「血沸き肉躍る」という慣用句はスポーツ観戦に興奮するさまを表すのにふさわしいが、興味がない筆者には当てはまらないということをユーモラスに表現している。
問2 1. まず地響きのごとき歓声に凄みを感じ、「さらに」応援団長らしき人の献身に感嘆している。
   2. 少しずつ減ること、「つまり」敬意が少しずつすり減ることである。
   3. 敬意逓減の法則という専門用語が知られるようになった、「すると」さっそく早とちりする人も現れた。
   4. 「あげる」を例に挙げているので、「たとえば」。
問3 (1) 苦言を呈する――言いにくいことをあえて告げる。
   (2) イ. 「お前」という言葉が元の意味から離れて自分より立場の低い相手を指すようになっているので、選手を下に見ているように思えるため「やめてほしい」とお願いしたのである。
問4 もともとは「上位者」への敬意を示す「あげる」という語だったが、敬意が薄くなっ
て「下位者」である「ゼラニウム」に対してまで「お水をあげる」などと使うようにな
ってしまった、という例が示されている。
問5 下位者に何かを与える場合は本来「やる」が正解。
問6 「長年のうちに当初込められていた敬意が少しずつすり減ること」「それまで使ってきた敬語ではじゅうぶんに敬意を表せないような気がして」くることと、筆者は説明している。
問7 「いただく」は招待された客の側が使う謙譲語なので、主催者が使ってしまうと主催者も客の側(ごちそうされる側)にまわったように感じられてしまっておかしいのである。
問8 奥歯にものがはさまったような――言いたいことをはっきり言わない様子。
問9 謙譲とは「相対的に相手を持ち上げる」ために「自分を相手より低くする」ことである。
問10 次の段落で「いただく」ものの例として「菊の花・霜・勲章」が挙げられており、この中で「霜」が白髪の例えで使われている。
問11 「おこごと」と読むので、「こいちじかん」が同じ読みである。
問12 誤用であったものがいずれは当たり前に使われるようになってしまうのが世の流れであることは理解しつつ、筆者としては「今のところは」ささやかな抵抗を示したいのである。
問13 客が「もらう・受け取る」のだから、尊敬語「お受け取りになる」を使うところで、「お受け取りください」となる。
問14 「感謝」が入りそうであるが、文中から抜き出すなら「敬意」である。

【大問三】俳句の鑑賞

  • 難度:やや難
  • 時間配分:12分

季節のずれを持つ季語を「はすかいの季語」と呼んで、その俳句の楽しみ方を解説している。

問1 【ロ】の直後の「そのため」が設問の一文のことであると考えるとうまくつながる。
問2 「や」は「切れ字」で、そこで区切れとなり感動の中心があることを示す。
問3 「風花」は晴天に花のように降ってくる雪で冬の季語であるが、この句では都の衣笠山を思わせる地名と桜をイメージさせることばが相まって、都に舞い散る桜という優美な趣を鑑賞者に感じさせるのである。
問4 「秋の夜」は文字通り秋の季語である。
問5 ロ. 「麦秋」に麦の生命力を感じるというのは、夏の季語であるという歳時記の説明通りの受け取りで、その先入観にとらわれてしまうと実際に句に表れる別の趣(秋のさわやかな感じ)を味わえなくなるのである。
問6 「竹の春」は秋の季語で、実際の山里は秋の風景なのであるが、「それ」を承知の上で「春」に感じ取った春らしさを込めて句にしたのである。
問7 季節のずれを持つ「はすかいの季語」の味わいを説明している部分である。「竹の春」に「言葉をはすかいに配置して楽しむ遊び心が見えて面白い(二十五字)」と感じて、さらに季節を逆にした「竹の秋」という季語の句もあって、同じ面白みが味わえることが「嬉しい」というわけである。
問8 「竹の秋」は春の季語で実際の季節は春である。命の芽吹く明るい季節であるが、離
宮の裏門には「秋」のようなわびしさが感じられる、というのがこの句における「はす
かいの季語」の面白さなのである。
問9 「春」と「はすかい」の季節となるはずなので、晩秋から初冬の春のように暖かい日という意味で冬の季語である。
問10 「雪」なので冬かと思いきや、「雪解け」を意味する言葉なので春の季語なのである。

攻略のポイント

例年、合格者平均点が高めであることを考えても、問題の難易度自体はそれほど高くない。大問3つでかなりの文量になる。スピード重視の練習を積んでおこう。そして本文を何度も読まずに済むように、設問に先に目を通して解答を探しながら読むといった策も必要となろう。
必ず出される韻文への対策も抜かりなく短い言葉から的確なイメージを浮かべられるように十分に慣れておきたい
言語事項の出題も見られるので、標準レベルの知識は得ておこう。

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