中学受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
中学受験専門プロ家庭教師が語る

栄東中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「栄東中学校の算数」
攻略のための学習方法

1月校の中ではトップクラスの人気を誇る「栄東中学」。
高校での東大合格者数では躍進を続けており、もはや全国トップレベルの進学校であり、中学受験での人気が落ちることはあるまい。

そして何回か設定されている受験機会の中で最難関とされているのが「東大特待」である。
先んじて行われる「東大・難関大クラス」に比べると受験者数では劣るものの、東大特待が試験として設定されたときからその難易度の高さは注目されてきた。
「東大・難関大クラス」との差別化を図るべく、基本的な問題が主である「東大・難関大クラス」に対し、難問を惜しみなく出してくるのが「東大特待」である。
この明確な相違は受験者側からも好意的に受け止められ、両日ともに圧倒的な支持を得て多くの受験者を獲得したのである。

  さて、それではどのように対応していけばよいか…基本的な問題を解ける力をいかにして応用問題に耐えうる学力に上げていくか。
真面目に勉強をやってさえいれば、ここだけが大きな課題として残るのである。
そして、栄東「東大特待」の算数で得点するには、このハードルをクリアできないといけない。普通の一行問題がいくら出来ても東大特待の問題は解けないからである。
「平易な問題で高得点を競い合うテスト」と「難易度が高く、低得点ながら合格可能になるテスト」では、後者の方がはるかに対応は難しい、というのはそういうことで、真摯な態度で受験勉強に臨めば、成績も向上するだろうし、当初あった雑さも消えて正答率も高まっていく。

しかし、難度の高い問題を解くための階段だけはなかなか登れないのである。
どうすればよいか?

100%フォローするのはないものねだりになってしまう。
6年生の秋頃までは、難問に挑戦するという心を持って受験勉強に臨むこと。
少々難しくても挫けずに時間をかけて最後まで解く、という経験を積むこと。
反面、基礎固めに時間をさいている時間がなくなるのでそのあたりはバランスよく勉強をすることが大切だ。
過去問に触れ始めてからは、どの設問まで自分は追究できるかというボーダーラインを冷静に判断すること。
大問の設問(3)まで平気で入り込める猛者はさておくとして、合格だけを考えた場合は(2)までで十分である。
その(2)までいけるかどうか…ここが勝負の分かれ目だ。
また、解きやすい大問を見つける「眼」も必要になる。
そこまでの決意と覚悟がどうしても必要だと思う。
よく出されている分野を優先して時間をかけよう。
条件の細かい問題や高度なテクニックが必要な問題でもどんどん進めていこう。
東大特待のテストは「力の確実な確認」ではなく「自分はどこまでできるのか」という攻撃的な姿勢で臨みたい。
そして納得できる形で1月を迎えられるよう受験生として態勢を整えてもらいたい。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

2022年度「栄東中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

この5年間、テスト形式は同じスタイルを取っている。50分で大問が4、小問が16(【大問2】(1)を1問と数えた場合)~18。
【大問1】は答えのみ解答すればよく設問の数が6、【大問2】~【大問4】は設問の数がそれぞれ3問でそれぞれの後半には考え方や作図をしめす欄を設けてある。配点はまちまちで、形式的には変化ないものの、大問の中にも基本に近い問いも含まれているのでここを確実に正解したい。
150点満点として60%の得点が得られれば算数に関してはほぼ合格点をあげられる(昨年度も60%、一昨年度は50%が合格点)。
栄東東大特待を1月校に選ぶ生徒であれば、標準的な設問は効率よく正答し,後半の問題にたっぷり時間を割いたとして60%はちょうどよい具合の「壁」と思われる。

【大問1】つるかめ算・分数の数列・速さと比・水そうの水・場合の数・弧の長さ

  • 難度:標準
  • 時間配分:20分
  • ★必答問題

本年度の【大問1】は、「標準」レベルの(1)~(3)と、難易度がやや高い(4)~(6)に分かれた。前半3問を正答するのはもちろんとして、後半3問の1問か2問は正解しておきたい。
(1)は3種類のものを使ったつるかめ算で、レベルは水準以上ではあるものの何度か解いてきた経験のあるものだろう。みかんとりんごの数を同じにしてから平均化し、それと「なし」とでつるかめ算。あとはりんごの数だけを答えれば良い。
(2)は分数の数列でその中でも特に基本的なもの。間違えた生徒はいないのではあるまいか…分子の数だけ同じ分子の分数が並んでいるので、73に近い1から11までの和66を出しておいて、あとは分母が12の中から順番に見つければ良い。。
(3)はこれまでよりは若干難度が上がるものの、はじめの歩き方から2人の速さの比が分かればあとは旅人算の典型的な問いとなる。ここまで6分程度で通過しておきたい。
(4)はおなじみ「水そうと水の量」の問題だが手をつけてみると意外に難しい。大小2つの水そうの底面の比が出るのでまずそれは求めておく。あとは倍数算的な考え方を念頭に置いて式を立てて解くタイプである。
(5)問題文は短いもののずいぶんと手のかかる問題になっている。2種類の数字の組み合わせを考えた上でそれぞれの個数を積の法則で求めていき、最後に全て加える。たとえば、使われる数字を○×とすると、○○○×、○○××、○×××、さらに0を数字として使うものもあるからそれらのすべて調べていく。【大問1】では最も時間のかかる問いになっている。
(6)は3つの円の中心と演習が重なるところを結んでいくと六角形になり、太い線の反対側に当たる角の和が720度と分かる。そのうちのちょうど半分が太い弧の中心角の反対側の可児当たる。円は3つあるので360×3から360度を引くと太い弧の中心角の和が求まる。これも典型題ではなく手こずるのも無理はない。
4問程度正解したら良しとすべき内容だった。

【大問2】数の性質

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

約束記号の意味をよく理解し、あとは数の性質を使って問題を解いていくようになっている。
(1)は約束記号の意味を正しく理解していれば簡単に解ける問題。ただ、(2)以降に使われるのでここで間違えると後は全滅となる。
(2)では、[A]、[B]の組がそれぞれ(2,0)(1,1)(0,2)の場合がありそれぞれ積の法則を使って求めていく。(1,1)のときに重複する組があるのでそこは慎重に重複を除きたい。ここまでは解けて欲しい。
(3)[A]+[B]]=2となるのは、[A][B]ともに、0,1,2,3のどれかなのでその和は0から6までに限られ、このうち4で割って2余るのは2と6に場合になる。そこで、[A]+[B]が2になる場合と6になる場合を調べていけば良い。解き方は(2)と似ている。
(4)はテストの中でも難問の1つに数えられるもので、(3)までの場合分けとはレベルが違う。時間も大幅に食うので先に進むのが得策である。

【大問3】立体図形の切断

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

方は一通りではないだろうが、普通は五角形の切断面を外部に延ばして大きな三角形を作り、それと立方体の頂点を結んでいくつかの三角すいを作る。そして大きな三角すいから小さなものを取り除くというのが一般的なもの。
(3)では、2つめの切断面は立方体の頂点を結んで長方形に切るところにまだ救いがある。ただし(2)で求めた答えが正しくないと解けない。(2)で求めた図形からEを頂点とする四角すいIFH○の体積をひけばよい。難攻不落な立体図形の切断最後の設問にしてはまだ優しさが残っていた。 

【大問4】平面図形と比

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

まず平面図形の《問題》が提示されていて、その問題ヒントとして(1)のやり方が紹介され、そのことを使って(2)を解き、さらのその発展編として(3)が準備されている、と行った具合になっている。
(1)は重要なポイントでこの問いが答えられると(2)は簡単に解けるようになっている。正方形ABCDから三角形PQB(とそれと合同な三角形3つ)をひけば正方形PQRSの面積が求まる。三角形OPQはそのうちの4分の1になっている。
(2)求めるOT:TBは三角形OPQと三角形PQBの面積の比と等しくなる(OT,TBを底辺とみた場合高さが等しくなるから)。OPQ(1)で求めてあるのでPQBの面積だけ求めれば答えは見つかる。
(3)は《問題》にある45度の角が30度に変わっている以外は同じような問いだが、(1)と同じような作業が必要となりやはり難易度は高い。時間があまりなければはじめにもどって答えの確かめを始めた方が賢明だろう

攻略のポイント

テスト時間は50分で150点満点。
受験者平均点は85.6点(ちなみに昨年度の受験者平均は74.1点、その前は68.4点、その前は89.5点、さらにその前は99.3点となっていてあまり安定していない)。
ここで,すべての設問を難易度別に5段階に分けてみた。おおよそ、こんな具合の分類である。
◎…必ず正解しておきたい問題
○…やや難易度は上がるが合格するためにはあてておきたい問題。
△…容易に解ける問題ではない。できればあてておきたい問題。
▲…難易度が高いまたは短時間では解けない。実力者向き。
×…捨て問。
これを当てはめてみると、
◎…【大問1(1)(2)(3)、【大問2】(1)、【大問3】(1)、【大問4】(1)
○…【大問1(6)、【大問2】(2)
△…【大問1】(4)(5)、【大問2】(3)、【大問3】(2)、【大問4】(2)
▲…【大問2】(4)、【大問3(3)、【大問4】(3)
このうち◎と○の設問をすべて正解できれば合格点を上回ることが出来る。また、▲の4問は「捨て問」として処理してもよい。

本年度は、設問の難易度に差があったものの平均点はかなり上がっている。受験生の質もますます上がっていることを思わせる。
しかし学校自体の持つ難易度が急激に変わることはないので、やや難度が高めの典型的な問題の解法をたくさん身につけておければ合格ラインはクリアできるだろう。
ただし、合格するためにはその標準レベルの問題はほぼ正解できなくてはならない。時間は十分に与えられる学校なので、解ける問題は完璧に正解できるよう腕を磨こう

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

栄東中学校の科目別
入試対策一覧

中学受験のために
家庭でできること

インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは

リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。

TOP

創業以来、
最高峰のプロ教師陣を輩出

TRADITION
SINCE 1985

1985年法人設立以来、プロ家庭教師のクオリティーにこだわり続け、現役プロ教師の中でもトッププロと呼ばれる真の実力を兼ね備えた合格実績豊富な家庭教師のプロだけをご紹介しています。
特に中学受験·大学受験·医学部受験専門のプロ教師のクオリティーに自信があります。