金沢医科大学 数学
入試対策と勉強法
特徴と時間配分
出題範囲(分野)
本校では、出題される分野にやや偏りが見られます。出題されやすい分野は、微分積分、ベクトル、図形と式、確率であり、確率と他分野との融合、グラフ・図形が絡んでくる問題が多いのが大きな特徴です。これらの分野については、重点的に演習をしておきましょう。
出題量と時間配分
試験時間は60分です。大問題数は年度によって異なりますが、全体のボリュームは例年あまり変わりません。問題数はやや多いものの、典型的な問題が多いです。したがって、順調に解いていくことができれば、試験時間内に最後まで解くことが十分可能でしょう。
出題形式
例年、大問形式の問題のみで構成されています。いずれの大問も誘導形式になっています。本校の問題は、グラフ・図形に関する問題が多いですが、問題文にグラフや図が書かれていないことが多いので、自分でグラフなどを書きながら解いていくことになります。
解答形式
本校では、すべて空欄補充式の問題(センター試験と同様のタイプ)となっています。途中式が不要なので、工夫次第ではかなり楽に解くことができる場合もあります。
ただし、最終的な答えのみが採点対象であり、途中式などは一切採点されないので、つまらないミスなどにはくれぐれも注意しましょう。
攻略のポイント
本校の入試問題は、典型的な問題が中心であるため、高得点を取る必要があります。また、出題される分野に偏りが見られるので、出題されやすい微分積分、ベクトル、図形と式については、念入りに演習しておく必要があります。
高難度の問題は出題されていませんが、答えを求めるまでの計算量がやや多い問題はいくつか出題されることがあります。したがって、高難度の問題に対応することよりも、典型的な問題を素早く正確に解けるようにすることが重要です。
基本の学習
まずは、基本的な定義・定理・公式などをしっかりと理解しておくことです。時間がかかるかもしれませんが、特に定理や公式の証明まで地道なことをしっかりやっておく必要があります。この地道な作業が、標準的な問題を確実にスピーディに解くための基礎となります。
典型的な問題演習
参考書・問題集の例題にある、いわゆる典型問題は解答を見ずに自力で解けるようにしておきましょう。解き方がわからなければ解答を参考にするのはよいですが、解答を理解して終わりといった連続では、自分の力で問題は解けるようにならないでしょう。解答を理解したら、一度本を閉じ、自分の力で最後まで答えを出すところまで学習するのが重要です。
計算力・処理能力の強化
本校に限らず、医学部全般に共通していることではありますが、計算力・処理能力が非常に重要です。計算だけを取り出して、練習するよりも、問題演習で複雑な計算が出てきても最後まで粘り強く取り組むことが必要です。また、計算をやみくもにやっていくのではなく、常に、「どのようにしたらより素早く計算できるか」を意識して研究を重ねることです。一人の力ではなかなか気がつかないことは多いので、学校の先生や、通っている塾予備校の信頼できる先生に途中経過を逐次チェックしてもらうのは非常に有効です。より、効率の良い、高度な計算テクニックをできるだけ取り入れましょう。
また、問題演習をしていると、つまらない計算ミスなどをしてしまうことはあります。そのときに、ミスを軽視せず、真摯に向き合うことが大切です。自らの手で正解を求められるまで格闘することが、計算力や処理能力の向上につながります。地道な努力を怠ってはなりません。
過去問演習
過去問なので、もう出題されません。確かにそうなのですが、出題の傾向をつかんでおくことは非常に重要です。過去問を10年分など解くというのは必要ありませんが、3~4年取り組み、この大学がどのようなレベルの問題を求めているのかを理解しておきましょう。
推奨テキスト
(1)『青チャート』(数研出版)
いわゆる網羅系参考書です。問題量が非常に多いので、すべての問題を解く必要性はありません。例題などを中心に、問題を選んでいけばよいでしょう。前述の通り、金沢医科大の入試問題に対応するためには、難しい問題まで解かなくてもよいですが、他の医学部も受験する場合は、比較的難しい問題にも取り組む必要があります。
(2)『合格る計算 数学Ⅲ』(文英堂)
「合格る」と書いて「うかる」と読みます。このテキストは、数学Ⅲの計算力強化にとても役に立ちます。解き方のコツが丁寧に説明されており、計算の上手・下手にまで触れている希少なテキストです。計算力強化を目的としたテキストなので、なるべく早い時期から取り組むことが大切です。
(3)『チョイス新標準問題集』(河合出版)
基本事項がある程度身に着いた段階で取り組んでみるとよいでしょう。このレベルの問題をくりかえし解くことで、金沢医科大の問題に対応できるようになります。頻出分野については、特に念入りに練習しておきたいところです。
ただし、併願校によっては、この問題集は早期に終わらせておかなければならないので、取り組み方に注意する必要があります。
(4)『数学基礎問題精講』(旺文社)
基本レベルの問題をわかりやすく説明してあります。苦手分野の典型的問題を確認したり、演習量を増やしたいときに利用できます。このテキストは、隅々まで取り組むよりは、気になった問題のみに取り組むという使い方の方がよいでしょう。
*テキストには相性があります。できれば書店で手にとって確かめてから選びましょう。
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