栄東高等学校 入試対策
2022年度「栄東高等学校の英語」
攻略のための学習方法
長文読解問題
標準的なレベルの問題ではあるが、短時間で読みきらなくてはならないため、かなりの速読力を身につける必要がある。問われている問題の多くが内容把握であるため、いかに早く正確に、回答に必要な範囲での丁寧さをもって読めるかがポイントとなる。速読能力を高めるための大きな方針としては、英文を前から句ごとに内容を取っていく読み方を身に付けることためのトレーニングをすることだ。その中には、音読学習を勉強の中に取り入れることが効果的といえる。声に出して読む場合、前から内容を取らざるを得ないからだ。その際には、意味のかたまりごとに内容を把握する意識を持つことが重要だ。この学習はリスニング対策にもつながるため、今後のこの学習の重要性はさらに高まったといえる。
また、かなりのスピードで読み下していくことになるため、途中で話の流れを見失わないように、各パラグラフを読み終えるたび、そこではどのようなことが述べられていたのかをしっかり確認する習慣を身に付けよう。そうすることで、次の段落の内容が頭に入って来やすくなる。
そして、脱文挿入など、解き方いかんでは時間がかかりすぎてしまう設問もあるため、前述のポイントを参照しながら、設問ごとの効率的な解き方を身につけることも必要だ。栄東高校と同レベル・同形式の過去問・問題集を用いてトレーニングを行うと良いだろう。
語句整序問題
独立した大問としては形を消したが、読解問題の中ではいまだ出題されているため対策をしておきたい。答えを導くのに必要な知識に細かいものは要求されてはいないもののやや語数が多いため、「他動詞は目的語を取らなくてはならない」、「英文では節と節を結びつけるためには接続詞が必要である」といった英文の基本原理を正確に理解していないと答えにたどり着くまでにかなりの時間を要することになる。頭から並び替えるのではなく、文の要素から順番に組み上げる意識が必要だ。範囲指定のない語句整序問題を解くことで、原理・原則から英文を組み上げる練習をしよう。
リスニング問題
配点も2割と大きく、かついったんある程度のレベルまでもっていけば安定的に高得点が取れるようになる分野であるため、普段から音声学習を取り入れる必要がある。英検準2級・2級の教材や類似過去問を繰り返しやり直すことで、ほとんどの問題で正解を導くことが出来るようになるだろう。余力があるのであれば、ラジオ講座などを利用することをお勧めする。後述する音読学習もリスニング対策としては効果的である。
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2022年度「栄東高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
近年、形式に大きな変更があったが、知識を問う問題を長文問題の中に入れこみ、また発音問題の代わりにリスニング問題を出題するという形が定着してきた。長文3題という出題形式は従来通りだが、選択肢の英語率が上がるなど読まなくてはならない英文量は実質的に増加している。読解対策の時間を確保するとともに、配点の2割を占めることになったリスニング対策にも十分な対策が必要である。
【大問1】長文読解問題
- 時間配分：8分
感謝祭に関する説明文。昨年と同様、6箇所の空所補充と、正誤問題が1題でどちらも内容と形式の双方を考慮しながら検討することが要求されている。
空所補充に関しては、空所の前後の形式から選択肢を絞り、そのうえで文脈判断より答えを確定する必要がある。正誤問題も、4か所の下線部のうち文法上あるいは文脈上、誤りがある英文を選ぶことが求められている。もっとも英文自体はそれほど長くはなく読みやすい内容でもあるため、時間をかけずに処理してしまいたい。
【大問2】長文読解問題
- 時間配分：10分
気候変動に関する説明文。こちらも昨年と同様、6箇所の脱文挿入と、語句整序問題が1題。
脱文挿入に関しては、本文を読む前に選択肢の英文を読んでおこう。そうすることで、本文を読んでいる際に関連した表現・単語などが出てきたところで答えを入れてしまえるため効率が良い。もっとも、一度にすべてが入るほど簡単な選択肢ばかりではないが、入りやすいところは入れてしまうことで、のちに検討すべき選択肢の余地が絞られ正答率をあげることが出来る。整序問題に関しては、英文中で作るものではあるものの、基本的な英文構造がとらえやすいため容易だ。
【大問3】長文読解問題
- 時間配分：12分
昨年はエッセーだったが、今年は再び物語からの出題となった。3題の長文問題のうち最も長い。設問数は6。内容一致問題が中心だが、正誤問題も出題されている。内容一致問題の設問リード文まで英語で書かれているが、内容に関する具体的な情報が含まれている作り方をされているものもあるため、それらを読んだ上で本文を読み、設問に関わる部分が来たらその時点で問題を解くのが効率的だろう。無駄な2度読みをいかに排するかが大きなポイントである。
【大問4・大問5・大問6】リスニング問題
- 時間配分：
放送文は未公表。昨年より大問が1題増えたが小問数は変わっていない。大問4・6の英文は2度読まれるが、大問5では1度しか読まれない。大問4は二人の対話文の聞き取り。質問自体は書かれていないが、選択肢は書かれているので概観し、どのようなことが問われうるのかは前もって確認しておきたい。大問5は短い英文を聞いて質問に答える問題。こちらも選択肢のみ記述されている。一度しか読まれないため聞き出しに最大限注意を払うつもりで取り組みたい。大問6は少し長めの英文。こちらは質問文が書かれているので必ず前もって読んでおき、聞くべきポイントを絞っておくことが重要である。
攻略のポイント
とにかく英文の量が多いので、読解力をあげることが大きなポイントとなる。句ごとに前から意味を取っていくという速読のスキルは必須である。普段の長文問題の学習の中で、しっかり時間制限をかけて解くトレーニングをすることも重要だ。英文を音読する学習を取り入れると良いだろう。今年から出題の始まったリスニングも2割の配点を占めるのでしっかり対策したい。リスニングは早めの時点から適切な対策をしておけば時間をかけなくとも安定的に高得点が取れるようになる。