城北埼玉中学校 入試対策
2022年度「城北埼玉中学校の算数」
攻略のための学習方法
本校の合格を目指したい人の場合、受験用テキストの例題、基本~標準程度の問題を完全に理解することを優先的に行い、得意単元においては応用問題に取り組むと良い。
基本~標準程度の問題において分からない問題が出てきたときは、模範解答を読んで終わりとせず、自分で一から答案を書ける状態にすることを心がけたい。
受験用テキストでの学習を一通り行った後は、過去問演習を繰り返して欲しい。その際、時間内に合格点を取れるようになるまで繰り返すとよい。攻略のポイントでも述べたとおり、本校入試においては計算、大問の前半部分などの基本的な問題の配点が高いから、これらを優先的に解くことを実践すると良い。
以下、本校入試において頻出単元ごとの学習法を述べる。
【計算問題】
配点が高く、最も落としたくない問題である。小数、分数、逆算が含まれるものが出されるので、数字の見間違いや、途中式の書き間違いによるミスに気を付けたい。
普段から見間違えないような書き方を練習しておくとよい。たとえば、下記のような問題では、数字や符号(+-×÷)を省略せずに一行一行書く方法が筆者のおすすめの方法だ。
1/3×0.25+ 2/7÷(1.4-5/7)
=1/3×1/4+2/7÷(7/5-5/7)
=1/12+2/7÷(49/35-25/35)
=1/12+2/7×35/24=1/12+5/12 =1/2
【文章題】
割合、比を用いる文章題が頻出である。相当算、食塩水、売買算、仕事算などの標準問題を確実に解けるようにしておきたい。
また、線分図、面積図、てんびん図などの情報整理術を身につけておきたい。これらはテキストや過去問の解説に載っている図を見るだけでなく、自分の手で描けるようにしておくとよい。
また、比を表す数を正しく扱えるようにしておきたい。比を表す数と具体的な数量を混同してしまう人はテキストの説明をよく読んだり、指導者に教えてもらったりして正しく理解する必要がある。
【規則性、整数の性質】
まず植木算、周期算、等差数列、約数、倍数などが基本的な知識として必須である。次に階差数列、等比数列、フィボナッチ数列、三角数、四角数などの特別な規則性を持つ数列も頻出であるから同時に学んでおきたい。
数列や整数の性質の問題は図に表しづらいため文章題よりも苦手意識を持ちやすいが、数の並んでいる様子を書いたり、表にまとめたりすることで、目を使って判断できるようにすると良い。
【平面図形】
底面の比と面積比の関係、高さの比と面積比の関係、相似比と面積比の関係を使う問題をよく練習しておきたい。これらの問題を解くコツは比の書き込みを正しく行うことである。この分野においては図形への数値の書き込みが必須であるから、問題用紙のコピーを用意するかノートや紙に図を描き写すなどして、数を書き込める図を用意してから学習してほしい。
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2022年度「城北埼玉中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1が計算と小問で計10問、大問2~5が3、4問ずつ、全体で計23問の出題となっており、大問の構成としては例年通りだった。1問あたり配点は2~6点とバラつきがあり、比較的難易度の低い問題の配点が高くなっていた。時間は計50分であるから、1問にかけられる平均時間は2分強といったところだ。
【大問1】 計算、小問
- 難度:標準
- 時間配分:15分
- ★必答問題
(1)~(6)まであるが、2問出題するタイプの問いが含まれていた関係で計10問だった。比較的得点しやすい問題群であるから失点は最小限に食い止めたい。
(1) 分数・小数、( )が含まれる逆算の問題。難易度は標準的だろう。6点と高配点であるから確実に解きたい。四則計算の順序を誤らないこと、答えをあてはめて検算することが重要だろう。
(2) ニュートン算。こちらも標準的な難易度だろう。
(3) 約束記号および整数の性質についての問い。約束記号についての説明文を正しく理解できれば容易だろう。確実に得点したい問題だ。
(4) 集合および割合についての問い。やや経験が必要な問題かと思われる。ヒントとして情報整理のための表が与えられていたが、表の中に情報を書きこみ、式を立てると効率良く解ける。
(5) 角度についての問題。正方形、正三角形、二等辺三角形に着目し、等しい長さの辺に印をつけると良い。
(6) 整数についての問題。選択問題1問と、選択肢を選んだ理由を記述させる問題1問という内容。問題文の初めに述べられている内容がヒントになっていることに気づきたい。
【大問2】流水算
- 難度:標準
- 時間配分:8分
文章の内容を線分図またはダイヤグラムに図示して考えると良い。(1)~(3)それぞれ、着目すべきポイントを探し出す能力が問われる。
(1) 是非正解したい。ある程度の想像力が働く人であれば図示しなくても解ける。船に関する情報を整理するとよい。
(2) 速さを問うているので、距離および時間に関する情報が得られないか探すことが重要。図示できていればポイントとなる情報を容易に見つけられるはずだ。
(3) 図示せずに解くのは難しいだろう。速さと比を使う方法などが容易に解く手段の一つだ。
【大問3】立体図形と規則
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
1辺1㎝の立方体をある規則に従って組み合わせてできる立体の表面積、体積を求める問題。規則、立体の見方、数え方について良く吟味して欲しい。
(1)(2) 上下左右前後の6つの角度から見れば、それぞれ等しい図形であり、全ての面を見たことになることを利用したい。一つの角度から見た図形は実際に描いて確認すると良い。
(3) (1)(2)よりやや難易度が上がる。問うている図を描くのは時間がかかるのでお勧めしない。着目すべきポイントの選定、数え方などが鍵を握るだろう。
【大問4】場合の数(整数)
- 難度:やや難
- 時間配分:9分
4つのサイコロの目の積に関する問題。4数の組合せを調べ、それらの並べ方を求めるという流れを理解しておきたい。
(1)(2) この2問は得点したい。素因数分解を活用すると良い。
(3) やや難。もれなく調べる方法について吟味したい。6を使う個数について場合分けする方法などが有効だろう。
【大問5】平面図形
- 難度:難
- 時間配分:9分
相似、辺と面積の比、円に関する問題。円の中心から円周上の点までの長さが半径になることを利用する。
(1)(2) この2問は正解したい。相似形に気づくこと、比の書きこみが重要だ。同じ角度の部分に印を打つと相似に気づき易い。
(3)(4) やや難。経験が物を言うだろう。根気強さも必要。無理をせず他の問題の見直しに時間を使って良い。
攻略のポイント
本校算数入試の特徴は、難易度に大きな幅があることと、難易度が低い問題の方が高配点であることだろう。すなわち基本的な問題、標準的な問題で失点しないことが重要ということだ。解き易い問題から優先的に解くことを心がけたい。必ずしも難易度順に並んでいるわけではないので、その点にも注意したい。本番の試験中は計算ミスが命取りになるため、ミスを防ぐ策を講じたい。例えば、円周率が複数回出てくる計算では3.14を最後にまとめて一回かけることや、小数と分数の変換を行ってから計算をするなどの工夫をしたい。
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