専修大学松戸中学校 入試対策
2022年度「専修大学松戸中学校の社会」
攻略のための学習方法
問題構成
大問5つが各8問あるいは10問で構成され、計40~42問の問題数となっている。
年度により、大問ごとに分野が分けられている場合と混合問題も含まれている場合とがある。地理・歴史・政治経済の分野別割合はおよそ2:2:1となっていて、地理・歴史が多くなっている。
設問は選択肢と適語記入が多く、1行ほどの説明記述が2~3問含まれている。資料などを使用した問題はあまり多くない。各分野、1~2つ程度の資料が用いられるくらいである。
地理分野
ブラジル・北海道などのある地域や日本3大○○など、あるテーマを題材として、地形・地名・産業など、各項目から幅広く出題されている。地図の読み取りや世界地理の問題も見られる。
地図・グラフや統計などの資料も用いられているので、補助教材で知識の補強を行っておこう。
全体として極端な難問は見られないので、テキストを丁寧に学習し、基礎力の充実を図ろう。
歴史分野
各時代の戦・幕府の仕組みといった話題や様々な時代の史料などを使って、各時代の出来事・人物などの問題が出されている。政治・文化や戦争についてなど、分野も幅広い。
資料はあまり用いられず、図版や模式図が1~2つ使われる程度である。
時代順の並べ替えがよく出されているので、年号を正確に覚えてしまうか年表などで出来事の流れを頭に浮かべられるようにしておくと心強い。
この分野もテキストに載っていないような難しい内容は出されないので、基本事項をしっかり定着させるように丹念に学習しよう。
政治経済分野
しくみを表した模式図などを用いて憲法や三権分立についてよく訊かれている。
国会・内閣・裁判所の関係や、選挙制度などの問題が毎年出題されているので、重点的に学習しておこう。
基本事項をしっかり覚えてあれば十分に得点できるはずである。
記述問題
15字~25字程度でまとめるものが1~3問出されている。
都道府県知事の権限(2021年度)や国風文化が発達した理由(2022年度)などが問題になっている。年度により出題数に差があり、2019年度では1問だけの出題であった。
おおむね、知識があれば答えられる問題が多いので、短文の記述問題集などでの演習も有効である。20字~30字くらいで内容をまとめる練習をしておこう。
まとめ
全体として基本事項の問題が多い。難問集などに手を出す必要はないので、テキスト全般を繰り返し丁寧に覚えていこう。用語は漢字指定なので、漢字で書けるようにしておくこと。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2022年度「専修大学松戸中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は42問。今年度は、1行程度の記述問題が2問出題された。
長いリード文も無く、地図の読み取り以外はさほど時間はかからない。
選択肢も無理に迷わせるようなものではないので、適語記入とともにてきぱきと答えていけば時間は足りるだろう。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
大阪府堺市の地図を題材とした問題。
(1) 方位記号は示されていないので、上が北であり仁徳天皇陵は北東方向になる。
(2) 25000×7=175000㎝=1750m
(3) ウ. 寺は多く見られるが神社は1つしか確認できない。
(4) ア. 静岡県には静岡市と浜松市、福岡県には福岡市と北九州市がある。
(5) 大阪・兵庫を中心とした阪神工業地帯。
(6) エ. 讃岐平野がある香川県など瀬戸内地域は年間を通じて雨が少ないため、ため池が多く造られた。
(7) 前が方形、後ろが円形なので前方後円墳という形である。
(8) イ. 堺にも本願寺の別院はあるが、門前町として発達したわけではない。
(9) 地方公共団体の長に対するリコールは、有権者の3分の1以上の署名を集めて、選挙管理委員会に請求する。
(10) 高齢者3640万人を労働年齢人口7402万人で支えるので、2人で1人の高齢者を支えている計算になる。
【大問2】地理分野
- 難度:やや難
- 時間配分:5分
関東の7都県の人口や製造品出荷額などを題材とした問題。
(1) 写真は栃木県日光市にある東照宮陽明門。
(2) Cは東京・神奈川に次いで人口が多く高温を記録した熊谷市がある埼玉県、Dは農業生産額が1位であることから茨城県、Eは人口で4位、製造品出荷額と農業生産額も多いことから千葉県と考えられ、グラフはねぎの収穫量を示したものとわかる。
(3) 茨城県鹿嶋市周辺には大規模な石油化学コンビナートと製鉄所がある。
(4) 千葉県の成田空港のことで、航空輸送に適した小さく軽量で高額な製品が輸入されている。
(5) 海面(海抜ゼロメートル)より低いことから「ゼロメートル地帯」と呼ばれる。
(6) 神奈川県(G)は利根川の流域には入らない。
(7) 千葉県には五街道のいずれも通っていない。
(8) エ. 栃木・群馬・茨城の3県が説明に当てはまる。
【大問3】歴史分野
- 難度:標準
- 時間配分:6分
- ★必答問題
政治体制の歴史を話題として、各時代の人物や出来事について訊かれている。
(1) 防人(さきもり)のことで、装備や食費も自分で用意する必要があったため負担が大きかった。
(2) 室町幕府の第8代将軍足利義政は存命中に太政大臣にはつかなかった。
(3) 聖徳太子のことなので、選択肢イが当てはまる。
(4) 藤原頼通が関白だったのは1019~1067年なので、前九年の役(1051年)が当てはまる。
(5) 源頼朝の妻は北条政子。
(6) ウ. 鎌倉幕府の説明である。
(7) エ. 各藩を大名に治めさせたので、正しくない。
(8) 原敬内閣(1918年)、普通選挙法(1925年)、五・一五事件(1932年)、太平洋戦争(1941年~)の順。
【大問4】歴史分野
- 難度:標準
- 時間配分:6分
- ★必答問題
各時代の特色について。
(1) Aは江戸時代前半で元禄文化の時代である。
(2) Bは奈良時代、天平文化の頃なので墾田永年私財法が当てはまる。
(3) Cは鎌倉時代で、浄土宗の開祖は法然である。
(4) Dは室町時代の東山文化の頃、のちの和室の特徴ともなる違い棚や床の間をしつらえた書院造でつくられた部屋である。
(5) Eは平安時代。遣唐使の派遣が中止され、日本独自の国風文化が発達した。
(6) Fは安土桃山時代に一派を成した狩野派の一人、狩野永徳の「唐獅子図屏風」。
(7) Gは江戸時代後半の化政文化の頃、町人の子などが学習した寺子屋の説明。
(8) B→E→C→D→F→A→G の順。
【大問5】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:6分
政治のしくみや憲法について。
(1) 憲法は国の「最高法規」である。
(2) エ. 消費者庁は内閣府の外局である。
(3) 犯罪に当たらない個人間や法人間の争いは民事裁判で審理される。
(4) 1つの選挙区から1人の当選者が決まるのが小選挙区である。参議院議員選挙では都道府県を単位とする(合区になっている県もある)選挙区選挙が行われる。
(5) 国政調査権や弾劾裁判所の設置については衆議院の優越はない。
(6) 憲法改正については「両議院の総議員の3分の2以上の賛成」で発議され、国民投票で過半数が賛成すれば承認される。
(7) 社会的・慣習的な性差をなくそうというジェンダー平等が目指されている。
(8) 第100・101代内閣総理大臣である岸田文雄である。
攻略のポイント
テキストレベルの十分な実力があれば、合格点に達することができる試験である。あれこれと複数の教材に手を出す必要はないので、1冊のテキストをしっかり覚えるべきである。
さらに資料集も手元に置き、知識を肉付けしておこう。選択肢・適語記入の問題が多いので、類似問題を多くこなしておくこと。
記述問題は1~2行ほどの説明記述なので、重要事項を簡単に説明できるくらいに理解しておけば困らないだろう。一般的な記述問題集で練習するのも良い。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
専修大学松戸中学校の科目別
入試対策一覧
中学受験のために
家庭でできること
インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは
リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。