大学受験プロ家庭教師 同志社大学 共通問題 国語共通③
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同志社大学 共通問題 国語共通③
入試対策と勉強法

出題傾向・攻略のための勉強法・推奨テキスト

同志社大学 共通問題 国語共通③

ここでは、同志社大学の法学部・グローバルコミュニケーション学部を目指す方に対して、国語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。

※本稿は基本的に2022年度入試に準拠しています(但し、一部は21年度以前の入試内容にも言及し、参考にしている)。

本大学の「一般入試」には「全学部日程」(「理系」および「文系」)と「学部個別日程」とがあります。「学部個別日程」では3教科が課されますが、教科・科目の組み合わせは学部・コースによって異なるので注意しましょう。「法学部」「グローバル・コミュニケーション学部」の3教科は、「英語」・「国語」+「地理歴史」または「公民」または「数学」のいずれか1教科選択です。本稿では、「法学部」「グローバル・コミュニケーション学部」の「学部個別日程」の「国語」の試験問題について主に説明しています(但し、本大学すべてに共通する「入試傾向」にも言及している)。
※尚、「法学部」(および「経済学部」)には「英語について基準点(80点/200点満点)」が設けられています。「英語が79点以下の場合、3教科の総得点が合格最低点を上回っていても不合格」となるので留意しましょう。

 

同志社大学の法学部・グローバルコミュニケーション学部      国語試験の出題傾向とは

出題範囲(分野)

試験科目は「国語総合」・「現代文B」・「古典B」です(左記の3科目を「国語」として出題)。
「現代文」は論説文(評論文)1題が基本です。2010年度以降出題された文章内容は、社会論、文化論、民俗学論、メディア論、経済論、音楽論、思想論、芸術論、教育論、地理学論等と多種多様で、中には理解しづらい題材の場合もあります。22年度はメディア論で白戸圭一「はじめてのニュース・リテラシー」でした。

「知識」は小問扱いです。四字熟語、慣用句、慣用表現、故事成語、ことわざ、語句の意味等の総合的知識問題が出題されます(直接的な漢字問題はほとんどない)。22年度はなぜか未出でした(だが、油断は禁物)。

「古文」も1題です。主に上代~近世の物語(歴史物語、擬古物語、軍記物語など含む)、日記、紀行文、随筆、説話(頻出)、雅楽書等の題材(和歌も含まれる)が出題されています。22年度は鎌倉時代成立の雅楽書で隆円「文机談」でした。内容解釈、主語判別、語句の意味、現代語訳、文語文法、古典常識などが問われています。
尚、「漢文」は試験科目から除外されていないので、融合問題の一部などとして出題される場合があります(20年度には、書き下し文からの漢文判別があった)。

出題量と時間配分

問題文の文章量は、「現代文」が5000~6000字ほどで他の私大上位校と比較してやや多めです(22年度は約4800字)。「古文」は800~1000字程度で、他校と比べて標準的です(22年度は約800字)。
試験時間は75分です。私大上位校の中では長い部類ですが、説明記述で難渋する可能性がある本学部では、決して余裕があるとは言い切れません。時間配分としては、配点が90点の「現代文」を45分ほどで確実に解いて、60点の「古文」は30分程度でこなしましょう。

出題形式

2010年度以降、以下の形式で定着しています。
大問は2題が基本です。
大問一は論説文(評論文)です。小問が6~7問ほどで、解答数は10前後です(22年度は6問で9)。
大問二は「古文」です。小問は6~7問ほどで、解答数は10前後です(22年度は6問で9)。

解答形式

2010年度以降、以下の形式で定着しています(22年度も同様)。
「マーク方式」と「記述方式」の併用型です。
本学部本日程の特徴は、「現代文」・「古文」ともに本大学必出の内容説明記述の指定字数の壁の厄介さです。もちろん、本大学全学部が40字・30字という同一の字数指定なのですが、とりわけ本学部は指定字数の範囲でまとめるのが至難の技なのです。簡潔な文をつくるテクニックが不可欠になります。

「現代文」のマーク方式では、内容説明判別、理由説明判別、換言説明判別、本文内容合致判別、空所補充の接続詞・副詞判別(頻出)などと、故事成語・ことわざ・慣用句等を含む総合的知識問題等です。
記述方式では、本大学定番の内容説明記述1問(40字以内指定)の出題があります。

「古文」のマーク方式では、内容解釈判別、本文内容合致判別、主語判別、語句の読み・書き・意味判別、文語文法判別、和歌の解釈判別、古典常識等判別(文学史、漢文含む)」などです。
記述方式では、恒例の内容説明記述1問(30字以内指定)が出題されます。

 

同志社大学の法学部・グローバルコミュニケーション学部      国語試験を攻略するための勉強法

※本大学は「受験生へのメッセージ」として、「現代文」では「日頃からさまざまなジャンルの文章を積極的に読み、比較的長い文章にも慣れておいてほしい。設問として出題する文章は、正確に論理展開を把握できれば全体の要旨をきちんと理解できるので、文章のキーワードを見つけ出し、それを用いて全体の要旨を40字でまとめるトレーニングは有効である」とアドバイスし、「古文」では「基本的な古語・文法の意味をきちんと理解しておくことがまず大切である」と指摘しています(本大学HP「一般選抜入学試験[科目別講評・出題の意図]」より抜粋)。この内容に留意して学習しましょう。

知識

本学部の総合的知識問題の難易度はさほど高くはありませんが、故事成語、ことわざなどの大学入試ではあまりお目にかからない語句も出題され、多種多様な語彙力が求められています。無論、周到な準備が欠かせません。そこで、先ずは「己が実力」を把握することが重要です。「共通テスト(センター試験)」の漢字問題(要は同音異字、同訓異字の判別)が基礎的語彙力のひとつの目安になります。最低10年分以上の過去問をこなしましょう。その結果次第で、具体的な学習を進めていきます。
尚、以下のサイトは漢字問題だけがまとめられていて便利です。
http://www.kanjijiten.net/center/index.html

「現代文」解法①

論説文(評論文)特有の解法、そして全てに共通する解法を体系的に理解し定着させ、応用するために重要なのは復習の仕方です。「考え方のプロセス」をトレースすることが必須です。特に間違った問題が肝要です。誤ってしまった分岐点をしっかりと確認しておきましょう。さらに、いくつもの練習問題を通じて同種の設問に共通する「解き方のプロセス」を身につけましょう。それが解法となります。尚、具体的解法については本HPの別ページ「大学入試”王道現代文”」をご覧ください。

「現代文」解法②

本学部必出の本文内容(非)合致判別問題は複数解答が多いので細心の注意を払いましょう。問題文は基本的に論説文(評論文)なので論旨合致と捉えて、頭括型・尾括型・双括型のいずれにしても、基本的に「序論部」と「結論部」の趣旨と照合させて選択肢消去していく練習を重ねることが最重要となります。スピード重視のより高度な選択肢消去のテクニックに習熟するように努めましょう。また、一般的な選択肢設問対策としても、選択肢消去の仕方を習得しておきましょう。「換言説明」であれば傍線部の「原意」(要は本来の意味)にこだわった「原意消去」、「理由説明」であれば「直接的理由」として結びつくかどうかによる「消去」などを常に意識することが肝要です。さらに、空所補充では代入確認を絶対に忘れないように練習を重ねましょう。

「現代文」解法③

本大学では必出の説明記述、その記述方法はしっかりと押さえておく必要があります。説明記述で必要なひとつの要素は通常20~30字程度なので、先ず最も重要な要素を的確に把握し、その他の要素は設問内容から必要度の優先順位を特定できるように徹底的に練習することが肝要です。そして、正否の分かれ目となる最重要な要素を文末として、他に必要な要素を積み上げていく「積上げ方式」という手法を、過去問や練習問題などを通じて完璧にマスターしましょう。本大学は40字以内指定が定番なので、2つ程度の要素でまとめることに慣れましょう。本学部では必要要素を40字以内に収めることが、他の学部と比べて相当に手強いです。よって、さまざまな文章を40字以内で要約する練習を繰り返すことが肝要です。

古文

先ずは重要古文単語および文法を徹底的に習得する必要があります。現代語訳をする上での最重要ポイントですし、文法や単語の意味は直接問われます(必出)。特に助動詞、助詞の意味・用法・接続は完全に定着させる必要があります。そのためにも品詞分解は徹底的に練習しましょう(直接的な出題もある)。また、敬語も頻出なので習得が必要です。例年出題される内容説明記述については、現代語訳をした上での「現代文」同様の練習を重ねましょう。さらに、和歌修辞法も含めた古典常識も問われます(文学史含む)。それらの事項もしっかりと確認しておきましょう。

漢文

今後も出題の可能性があるので、文の構造、句法、語句の読み・意味、返り点・書き下し文等の基礎的知識はしっかりと習得しておきましょう。

 

推奨テキスト

ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを知識対策編・現代文対策編・古文対策編・漢文対策編に分けてご紹介します。

知識対策編

(1)『入試漢字マスター1800+(四訂版) (河合塾シリーズ)』(河合出版)
(2)『現代文最重要語句(暗記いらずの)らくらく練習帳―熟語・慣用句・評論語句・外来語』(学研プラス)
(3)『新版完全征服 頻出現代文重要語700 三訂版』(ピアソン桐原)
(4)『現代文キーワード読解[改訂版]』(Z会出版)

前項の「共通テスト(センター試験)の漢字問題」チェックで、5割未満の場合は(1)から、6割は(2)から、7割は(3)から、8割は(4)のみが目安です。反復練習して完全習得させます。特に(4)では、「キーワード編」のみならず「頻出テーマ編」も熟読し、完全に理解しましょう。

現代文対策編

(1)『システム現代文 バイブル編(改訂新版)』(水王舎)
初級レベルです。「解法」って何? といった皆さんにお薦めの入門書です。根本を徹底的に解説しており、マスターすれば解法は一通り理解できます。

(2)『マーク式基礎問題集 現代文(河合塾シリーズ)〈六訂版〉』(河合出版)
初~中級レベルです。正解の根拠を明確にした詳細な解説に定評があり、「入試現代文」のマーク方式問題への突破口を開く一冊です。

(3)『現代文 解法の新技術(大学受験スーパーゼミ徹底攻略)』(桐原書店)
中級レベルです。あらゆる問題形式に対応した解法を明示しています。中堅から関関同立へのステップアップ段階の一冊です。

(4)『入試現代文へのアクセス 完成編(河合塾シリーズ)』(河合出版)
中~上級レベルです。「読解へのアクセス」で問題点を喚起し、選択肢設問の消去の根拠も明記されており、解法理解度を自己確認できます。自らの実力を把握することで、同志社合格に自信が持てる一冊です。

(5)『現代文読解力の開発講座(駿台受験シリーズ)(新装版)』(駿台文庫)
上級レベルです。読解力と解答の論理力を講義形式の解説で養成します。文章を客観的に捉える術が習得でき、本学部合格を確実にする一冊です。

(6)『[記述編]現代文のトレーニング[改訂版]』(Z会出版)
説明記述」対策です。頻出テーマに沿った問題構成で完成度を自己採点で把握可能です。同志社本学部の厄介な説明記述をクリアする一冊です。

(7)『同志社本学部の過去問』
実戦レベルです。10年分以上確実にこなし、解法をトレースしましょう。

古文対策編

(1)『重要古文単語315(三訂版)』
(2)『標準古文単語650(三訂版)』(ともに桐原書店)
前者を反復して完全定着させた上で、後者を数回丁寧に通読しましょう。それで古文の語彙はほぼ心配ありません。

(3)『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル(三訂版)』(河合出版)
文法の基本が分かりやすくまとめられています。例文は品詞分解し現代語訳も必ずこなしましょう。

(4)『大学入試 全レベル問題集 古文 4 私大上位・私大最難関・国公立大レベル 新装版』(旺文社)
最難関私大などの良問14題を収録し、分かりやすく解説しています。古文の5つのジャンル別対策が掴める「古文ジャンル解説」、重要な文法と語句を併記した「現代語訳」、全ての問題に通じる最強の「読解ルール」等で、「古文」の読解に自信が持てる一冊です。

(5)『速読古文常識』(Z会出版)
古典常識習得用です。必修300語を収録しており、実戦的トレーニング文章の文脈で効率的に定着可能です。共通テストから難関私大まで対応しています。
尚、和歌修辞法、文学史等に就いては、学校配布の『国語便覧』も活用しましょう。

漢文対策編

(1)『漢文道場[基礎編]』(Z会出版)
送りがな・返り点といった基本ルールから重要な句法まで、基礎力養成の一冊です。

(2)『ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習(河合塾シリーズ)』(河合出版)
基礎定着確認用です。

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