高校受験プロ家庭教師 最新入試情報

高校受験 家庭教師
最新入試情報

2023年度 都内私立高校入試を振り返る

1. 応募者数は増えたものの…

無題4
無題5

 上の表は各校にお願いした受験状況アンケートの集計結果で、今年の結果は、一部未公表の学校があることと、二次募集は含んでいない学校もあるため最終結果ではない。推薦・一般入試を合計した都内私立高校の応募総数は、昨年より約 1,900 件増加した 10 万 3 千件弱だった。入試種別では推薦が昨年並みの応募者数で、一般が 1,900 件増加と、もっぱら一般入試で増えている。地域別では 23 区が約 1,300 件、多摩地区は約 600 件の増加、校種別では男子校が約200件、女子は約 700 件減少し、男女校は約 2,800 件増加した。
 今年は公立中卒業予定者数が 1,290 名、率にして 1.7%増加していて、卒業予定者数の増加よりも都内私立高校の応募総数のほうが多いが、東京都内の高校には隣接各県からも受験生が来るので、表はこうした受験生も含めた数字だ。推薦が増えずに一般入試が増えていることは、挑戦志向の私立複数校一般受験生が増えていると言いたいところだが、表の下のグラフを見ると、そうではないことがわかる。このグラフは、応募総数を都内の公立中 3 生徒数で割った1人あたりの私立高校応募数だ。一昨年までは1.35~1.38 程度だったが、昨年、今年は 1.32 だ。近年強くなっている安全志向のため、私立高校で複数校に応募して、第一志望校や、少しでも高い志望順位の高校の合格をめざす受験生が減少し、推薦・単願や、公立第一志望でも併願優遇で 1 校だけに出願した受験生が増えている結果だ。その割に推薦が増えていないのは、通信制私立高校に受験生が流れたのだろう。
 無題2次に、「都立以外の通信制定時制」の希望率を見てみよう。左のグラフである。東京都では21年度まで都立以外は定時制と通信制を合計して発表していたため、通信制が明確にわかるのは22 ・23 年度だけだが、22 ・ 23 年度のグラフの差から、21 年以前もほとんど通信制だったと考えられる。通信制の希望率はグラフのように上昇が続いている。進路希望調査は第一志望校なので、全日制私立高校推薦の応募者数に影響を与えていることは間違いないのではないか。話を表に戻す。校種別では男子校と女子校の応募者が減って男女校が増えた。今年も共学化校が、次項のように応募者数を大きく増やしているので、共学校人気を反映した結果だ。

2. 応募者数が多かった学校

 次のページのグラフは、今年度入試の応募者数上位 20 校である。トップは昭和第一学園で、昨年に続いて応募者が増加、昨年の 2 位から今年はトップに上がった。工学科があったころのイメージが払拭され、人気が上がっている。2 位は昨年の 4 位から上がった関東第一で、同校も昨年に続いて応募者が増えている。国学院は昨年と同様の3 位で、昨年は応募者の増加が目立ったが、今年も若干増えている。4 位の朋優学院は、昨年は国公立TGコースの新設などで人気が上がってトップだったが、難化傾向が進んだためか、今年は減っている。5 位は昨年の 6 位から上がった早大高等学院で、順位は上がったが応募者は少し減った。もともと隔年現象が見られるので、順番通り減少したようだ。
 6 位は昨年の 7 位から上がった八王子実践だ。同校は一昨年、昨年と応募者の減少が続いたが、今年は増加に転じている。7 位の拓殖大学第一は、昨年は応募者が少し減っただけだったが、今年は大きく減って昨年の 5 位から下がっている。8 位は八王子学園で、今年は文理コース特選クラスの新設などのコース改編を行った。昨年に続いて応募者が増加しているが、順位は変わっていない。9 位は昨年の 14 位から上がった明治学院で、昨年は応募者が少し増えただけだったが、今年はまとまって増えた。10 位の錦城は、今年は大きく増えていて、昨年の 16 位から上がっている。
 11 位は男子校から共学化した自由ヶ丘学園だ。グラフでわかるように、昨年まではグラフに登場するような応募者数ではなかったが、応募者数は昨年の約4 倍に増加、応募者数だけでなく、入学者数も女子が過半数で、初年度から女子の人気が目立っている。中央大学杉並は昨年と同様の 12 位で、応募者数は極めて安定している。13 位も昨年と同じ安田学園で、今年は応募者がやや減った。同校は来年度から進学コースの募集を停止し、S特・特進コースのみの募集になる予定だ。14 位は青山学院で、昨年の 9 位から下がっている。プロテスタント校で、今年は曜日の関係で一般入試を 2 月 11 日に動かしたことで応募者が減っている。15 位は中央大学附属で、応募者の増加が続いて昨年の19 位から上がった。
 無題716 位の岩倉は、昨年は登場していない。昨年、従来のS特などのコース名から「7 限制」、「6 限制」という珍しいコース名に改称し、受験生に浸透するか不安の声もあったようだが、応募者の増加が続いているところを見ると、杞憂だったようだ。17位は昨年の 15 位から下がった駒場学園で、今年は応募者が減っている。18 位は昨年の10 位から下がった淑徳巣鴨だ。人気が続いたことで、今年は入り易かった特進私文クラスの募集を停止したが、その影響が表れた。19 位の豊南は、昨年、今年と応募者の増加が続き、今年はグラフに登場している。20 位の東洋も昨年は登場していない。難化傾向からか、昨年は応募者が減ったが、今年は特進コースの併願推薦・併願優遇を復活して増えている。
 グラフのほかに、応募総数 200 名以上で、昨年より応募者が 10%以上増えたのは、東京成徳大、日本工大駒場、目黒日大、芝国際、武蔵野、専修大附属、関東国際、日体大荏原、保善、二松学舎大附属、東京立正、品川翔英、郁文館、錦城学園、駿台学園、帝京大帝京、巣鴨、国学院久我山、広尾学園、日本学園、東洋女子、足立学園、神田女学園、東京都市大等々力、安部学院、品川学藝、成城学園、武蔵野大千代田、新渡戸文化、芝浦工大附属、聖徳学園、工学院大附属、武蔵野大、成蹊、東京電機大、フェリシア(鶴川が改称)、藤村女子だ。このうち東京女子学園が共学化した芝国際は、中学入試で多くの応募者数と難度が話題になったが、高校でも、昨年は 2 ケタだった応募総数が 800 名を超えた。日本音楽が共学化した品川学藝も、昨年は 2 ケタの応募総数だったが、今年は200 名を超えて大幅に増えている。

 

情報提供:安田教育研究所

 

 

創業以来、
最高峰のプロ教師陣を輩出

TRADITION
SINCE 1985

1985年法人設立以来、プロ家庭教師のクオリティーにこだわり続け、現役プロ教師の中でもトッププロと呼ばれる真の実力を兼ね備えた合格実績豊富な家庭教師のプロだけをご紹介しています。
特に中学受験·大学受験·医学部受験専門のプロ教師のクオリティーに自信があります。