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東洋英和女学院中学部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2023年度「東洋英和女学院中学部の国語」
攻略のための学習方法

問題構成

2017年度から長文読解が文学的文章1問という形式になっていたが、2020年度では小説と随筆文の2題と、以前の形式に戻った。そして2021年度ではまた小説の読解1題だけの形式になった。来年度がどちらのパターンになるかわからないので、少し前からの過去問もよく見て、どちらの形式でも練習しておこう。素材文は7000~10000字ほどで、そこに言語事項や文法などが織り込まれるという形になっている。
内容は、漢字7~8問、文法・言語事項10問前後で、残りは読解問題が20問程度といった割合である。
形式的には、記号選択・書き抜き・短文記述・50~100字ほどの記述・字数指定無しの記述と多彩だが、記号選択が多めである点と記述問題が必ず出される点に留意して、類似問題で練習しておきたい

長文読解

〈文学的文章〉
本校は物語文・随筆文の読解の比重が大きく、7000~10000字の本文がつく場合もあるので、読むスピードは必須である。ただし出典は、無駄に大人向けの難解な話ではなく、小中学生にも理解でき、また読んでも面白い、「読む楽しみ」が感じられる話なので、変に身構える必要無しに読書を楽しむくらいの気持ちで臨みたい
人物の心情理解・筆者の考えの理解という問題が大半だが、選択肢問題も意地悪なものではなく、問題の箇所の前後や、人物の全体を通しての行動を注意深く読めば間違いなく選べるだろう。なお、長文・字数指定無しの記述問題はこちらの文学的分野で出題される。

〈説明的文章〉
2017年度以降、3年続けて説明的文章の出題が無かったが、2020年度では論説的随筆文が出され、ここで記述問題も出されていた。そして2021年度ではまた小説1問だけの出題となった。
今後も年度により傾向が変わることが考えられるので、対策はしておきたい。過去、説明的文章の分野では記述問題は見られず、書き抜き問題が多かった。また、漢字や言語事項が合わせて出される場合も多く、そうなると文章読解自体の問題数はかなり少なくなる。それほど難解な文章は出されていなかったので、一般的な説明文・論説文の問題集などで練習できるだろう。論理的な文章も多く読んで慣れておこう

記述問題

文学的文章の問題の中で、字数指定の無い・「自分の言葉で」書く記述問題がよく出されている。解答欄から考えると100~150字程度でまとめられそうである。本文に直接は書かれていない物語の展開を考えるものや、下線の意味するところを考えて具体的に書くものなどがある。
「自分の言葉で」とは言っても、当然ヒントや答えを暗示させる内容の部分が本文中にあるはずで、それをそのまま使ってはいけないということである。別の言葉・表現を用いたり、散らばって書かれている部分を自分でまとめたり、自分の経験に当てはめて言い換えたりすれば良いのである。満点を取れる綺麗な答えでなくても良いので、空欄にすることだけはなんとしても避けて、部分点は取れるよう、過去問で経験を積んでおきたい
なお2019年度から作文タイプの記述問題が出されており、2021年度では「何かを越えた経験を作文し、その要因も答えなさい」という記述が出された。新傾向として注意しておいて欲しい

知識

文法では、係り受けや接続詞、言語事項ではことわざ・慣用句や熟語などが多く出題されている。漢字と合わせて、特に難問が出されるわけではないので、手を抜かずに学習して得点源にしたい

まとめ

素材文を読むスピードをつけること。特に、文学的文章の比重が大きい試験なので、試験勉強としてだけでなく、日常的に読書する習慣を持ちたい主人公が受験生と年齢の近い少年少女である物語が多いので、そのような本を読めばある種、共通するテーマにも触れることだろう
・「自分で考える」型の記述問題は、やはり社会や人間について深く考えた経験が役に立つ。少し「大人な」視点で多くの書物に触れておけば有利である新傾向の作文タイプの記述も意識した対策を
・知識問題はよく出されている範囲があるので、基本的なレベルの事項は、一通りは頭に入れておこう。

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2023年度「東洋英和女学院中学部の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

2020年度とは変わって、小説1題の長文読解となっている。総解答数は30問。20~60字程度の記述3問と140字ほどの作文問題1問が出されている。

以前よりも本文を読む時間の余裕が少なくなった。読むスピードと正確さを意識して練習しよう。長文記述はやはり時間がかかるので、他の問題はなるべく早く終えて十分な余裕を残したい。他の問題の難易度はさほど高くはないので、時間と得点を稼ぎたいところである。

【大問】随筆文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:45分
  • ★必答問題

文化人類学者で作家でもある筆者の、創作にとって大事な要素や創作する意義が語られる。

問一 雑音・こうとうでんしょう・裏手・こわいろ・専念・なまみ・洗練

問二 加減(反意の組み合わせ)→利害

問三 まざまざと――ありありと目に見えるように。

問四 ウ. 先の展開に「わくわく」したのであって、結末のことではない。

問五 十八番――もっとも得意なこと。歌舞伎に由来する言葉。

問六 「いななく」は馬が高い声で鳴くことである。

問七 擬音などの描写が上手だったので、言葉自体はわからなくても想像できたということである。

問八 おばあさんの巧みな言葉使いに乗ってしまう様子が述べられているので、選択肢アが合う。

問九 筆者が文化人類学者と作家という二つの職業を持っていること。

問十 実際に体験したことが、小説を書く際に正確な描写となり物語に真実味や奥行きをもたらすということであろうから、選択肢ウがよい。

問十一 (1)(2) 悲しかったりしんどかったりする時でも、その経験が創作の糧にならないかとどこかで冷静に自分を見つめる自分がいる。表現する人の職業病のようなものである。

問十二 すぐ次の文に「喜びがなかったら、苦しみや悲しみを超えていくことはできない」とある。

問十三 「相手の反応を見ながら、足したり引いたりして修正する」とある。おばあさんも「……私の反応を見ながら、先の展開をどんどん変えてしまいます。」と書かれている部分が同じなので、最初の三文字を答える。

問十四 サトクリフは幼いころから身体が弱く外出が自由にできなかったが、そうした限られた環境にありながら自分で実際に見たものについて想像力を働かせて、優れた物語を作り出す描写力を培ったのである。

問十五 極意――物事の核心となる大事なところ。

問十六 起承転結

問十七 直前の、「ありきたりじゃない、自分だけの道筋」を指している。

問十八 ア. 直していると「新しい芽が出てくる」「最初に想定していたかたちじゃないところに、連れて行ってくれる」とある。

問十九 (1) 続く二文で説明されているのでまとめる。何を聞いても短い一言で返してくる人のこと。

    (2) 「なぜ、一言なんだろう?」「面倒なのかな、反応を見ているのかな」などと、「疑問」に思っている。

    (3) 緊張や恐怖でうまく言葉が出てこず、言いたいことがうまく言えなかった場合などが考えられる。また、自分があまり知らない事柄を説明しようとする状況などで考えてもうまく書けそうである。

問二十 . 実感や経験が創作の役に立つとは述べているが、「物語の優劣」や「良い人生」に影響するという主張はない。

    ウ. 夢と現実の違いから得るものがあると述べているので、合わない。

    . 同じ経験でも人とは違うものを感じ取ることが大切だと言っているので合わない。

    . 物語を通して表現力を豊かにすべきだという主張はない。

攻略のポイント

小説は必ず出題があると思って十分対策を講じておくのは当然として、説明的文章も年度により出される可能性はあるので油断してはいけない。

選択肢問題が多いのも変らぬ傾向なので、類似問題で練習を。長文記述も同程度の字数で物語の主題・あらすじをまとめてみるなどすれば良い練習になるだろう

作文タイプの記述は間違ったことさえ書かなければ、いくつもの正解が存在するわけで、点を取りやすいとも考えられる。気後れせずにしっかり記述しよう。

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