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白百合学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2023年度「白百合学園中学校の理科」
攻略のための学習方法

白百合学園中の満点は75点、今年度の合格者最低点は57.2点で、昨年度に比べて易化している。標準レベルの問題が中心だが、ややレベルの高い問題も見られ、知識の正確さが問われる出題が多い。試験時間の30分に対して問題数が極めて多いことも特徴である。いかにスピーディーにミスなく答えられるかが、本校理科攻略のキーポイントである。問題の形式としては、問題文・図・絵等を読み取った上で答える問題が中心であり、計算問題や記述問題も含まれる。本校攻略のための学習方法としては、基本を早期に固め、過去問等時間を意識した問題演習に時間をかけたい。できる問題から回答欄を埋めていくといったテストテクニックも必要になるだろう。知識だけで答えられる問題は迷わずに解答できることが大きなポイントになるので、まずは何といっても基本をしっかり身につけることが最大の攻略法になる。分野毎の攻略法は次の通り。

<分野毎の学習法>

生物分野

本年度は昆虫に関する出題であった。節足動物についての正確な知識が要求される出題であった。過去の出題では、食物連鎖、植物の種子と発芽、植物のつくりと働き、動物の分類、プランクトンと顕微鏡の使い方、人のからだの働きなどに関する出題などが見られる。この分野の学習法としては、植物の分類・つくり・はたらき、昆虫や動物の分類など基本知識を確実に覚えることが第一である。また、光合成を確認するための実験方法、顕微鏡の使い方など実験・観察の進め方についても、覚えて頂きたい

地学分野

本年度は星の動きについての出題で、地球上各地での星の動きを考えるという内容が含まれていた。近年では、火山とハザードマップ月から見た地球、月の満ち欠けと月食、南半球で観測する月、南極と北極について、気象、地層と黄砂、火山と地震、飽和水蒸気量と湿度など幅広い範囲から出題が見られる。今年度同様に、地球上各地および地球の外から見た天体の動きについて何度か出題されているので、準備をしておきたい。また、昨年度出題されたハザードマップについての出題のように時事的な内容を含む出題が見られる年度もあるので、注意が必要である。台風・大雨・フェーン現象などの出題も想定しておきたい。

物理分野

本年は力のつり合いおよび物質の体積変化についての大問2題からの出題であった。昨年もこの分野から大問2題で出題されている。近年を見ると、力のつり合い・光・電気・磁石・熱等についての出題が見られる。今後は電気(豆電球の明るさ・電熱線の発熱など)と力のつり合い(ばね・てこ・滑車など力学に関する計算問題)を中心とした出題が想定される。基本知識を身につけた上で、計算問題の練習もしっかり行って頂きたい

化学分野

今年度は水溶液の性質についての出題で、正確な知識が要求される内容であった。近年では、アルコールと塩素系漂白剤・水溶液の濃度・中和・気体の発生・水溶液の性質などの出題が見られた。水溶液に関する出題が多い。今後も、水溶液を中心に化学変化・溶解度・燃焼などに関する出題が予想される。この分野に関しても、基本的な知識事項を覚えることはもちろんのこと、計算を含む問題演習を数多く行うことが大切である

 

模試や過去問はまだ仕上がって単元や苦手な単元をあぶりだす絶好のチャンスである。失点の多かった単元については、知識の抜けが原因なのか、計算ミスが原因かなどしっかり分析を行い、同じ間違いを繰り返さないようにしっかり対処する必要がある。そのあたりの分析や対策については、プロの家庭教師を是非活用して頂きたい。白百合学園の理科は基本をしっかり固めることができれば対応可能であるので、あせることなくしっかり対策を行って欲しい。

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2023年度「白百合学園中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は5、小問数は40程度で75点満点。試験時間は30分で例年通りであった。適語補充問題、記号選択問題、計算問題が中心で、記述問題、グラフや図を描く問題も含まれている。30分という試験時間に対して問題数が非常に多いので、かなり素早い処理と、どの問題から手を付けるかといった判断力が求められる。過去問等での時間配分を意識した演習が不可欠である。極端な難問はないが、基本を確実に身につけておくことが必要である。

【大問1】物理 力のつり合い

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

問1 支点の左右で回転力(支点からの距離×おもりの重さ)が等しいときに棒はつり合う。2×30÷5 より、12g。

問2 浮力について説明した文章の適語補充問題。

問3 5㎤のおもりが密度1.2g/㎤の食塩水に完全に浸かっているので、5×1.2 より、6gの浮力が働く。

問4 12gのおもりに6gの浮力が働いたので、支点の右側の糸には6gがかかっている。

     2×30÷6 より支点から10cmの位置にずらせばよい。

問5 ばねの伸びは10gで2cmなので、20gで4cm伸びて9cmになる。

問6 おもりの重さとばねの長さの関係のグラフを完成させる問題。

問7 白いおもり2個の体積は8㎤なので、8×1.2 より9.6gの浮力が働く。

問8 ばねにかかる重さは10×2-9.6 より10.4g。ばねの伸びは2×10.4÷10 より2.08cmになるので、ばねの長さは7.08cm。

 

力のつりあいに関する出題。てこ・浮力・ばねの伸びの計算問題が並んでいる。日頃の問題演習の成果を発揮しやすい出題内容である。

【大問2】地学 星の動き

  • 難度:標準
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

問1(1)北の空では「北極星」を中心に星が自転して見える。

    (2)1時間に15度自転して見えるので、60度自転するのに4時間かかる。

問2(1)西の空の星の動きを選択する問題。

    (2)頭上の星の動きを選択する問題。

問3 北極では頭上に北極星が見え、その他の星は北極星を中心に回転して見える。赤道では東から垂直に上った星が西に垂直に沈んでいくように見える。

問4 オリオン座は東の空から上り、南の空を通って西の空に沈む。

問5 午後9時の2時間後、午後11時に南中している。

問6(1)南半球(オーストラリア)で観測すると、オリオン座は北の空に見える。

    (2)北の空を見ると右側が東、左側が西になるので、反時計回りに回転して見える。

    (3)オーストラリアで見たオリオン座を図に描く問題。日本で見るとき上下左右が逆に見える。

 

星の動きに関する出題。北極・赤道・南半球など地球上各地で見たときの星の動きについて考える上では、星の動きを地球の自転などと結びつけて考えることが大切になる。

【大問3】生物 昆虫

  • 難度:やや難
  • 時間配分:6分

問1(1)節足動物でない生物を選択する問題。最も迷うのは、海岸の岩などで見かけるフジツボが節足動物であること。

    (2)節足動物の説明についての選択肢問題。

    (3)エビ・カニなどの甲殻類は水中で生活している。

問2 問題文の「確認されている昆虫は約100万種・・・・確認されている生物種の半分以上」がヒントになる。

問3(1)ガの仲間は完全変態の昆虫である。

    (2)コオロギが不完全変態の昆虫である。

問4(1)シャクガの進化に関する文章の穴埋め選択肢問題。さまざまな色のシャクガが生まれることは突然変異。色が目立ち天敵に食べられてしまうことは自然選択。

    (2)記述問題。突然変異で生まれた首の長いキリンは背の高い木のえさ等を食べやすく生き残りやすい、という内容でまとめること。

問5 記述問題。コオロギについての説明文章を読んで、SDGsの17のゴールのうちどれにつながるかを考える問題。「少ない資金で養殖事業」「発展途上国」「少ない飼料と水」「二酸化炭素の排出量が1000分の1」などを引用して説明すること。

 

昆虫についての出題。前半の節足動物についての出題は細かい知識と問題文の理解力が求められる。問5の記述問題はいくつかの選択が考えられるので、問題文を引用して自分なりの考えをまとめること。

【大問4】化学 水溶液の性質

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

問1 記号選択および記述問題。同じ記号は1度しか使えないことに注意が必要。

(1)加熱して蒸発させると食塩水は食塩が残る。

(2)炭酸水は泡がでている。

(3)アンモニア水は赤いリトマス紙が青く変化する。

(4)食塩水は電気を通す。

(5)石灰水は二酸化炭素を通すと白く濁る。

問2 記号選択および記述問題。アルミニウムを溶かした塩酸は、加熱して蒸発させると固体(塩化アルミニウム)が残る。

 

水溶液の性質に関する問題。2つの水溶液を区別するための実験内容を選択し、その結果を記述するという内容。しっかりとした知識と記述力が求められる。

【大問5】物理 物質の体積変化

  • 難度:標準
  • 時間配分:5分

問1 ロウは液体から固体になると体積が小さくなり、密度は大きくなる。

問2 水が氷になると体積が大きくなり、密度は小さくなる。従って、氷は水に浮く。

問3問4 問4は記述問題。 固体のエタノールは液体のエタノールより密度が大きいので、沈む。

問5 エタノールの液体と固体の体積の違いを「つぶ」を用いて図に示す問題。つぶとつぶの間が縮まっているようすを示すこと。

問6 同様に水と氷の体積の違いを「つぶ」を用いて表す問題。つぶとつぶの間が広がっているようすを示せばよい。

 

物質の体積変化に関する問題。実験結果の説明や図を参考に考えればよいので、特に迷うことなく解答できるはず。

 

攻略のポイント

大問は5題、ここ何年かを見ると、大問数は5題か6題である。小問数40程度でかなり多い。30分という時間に対して設問数が非常に多いことが本校理科の最大の特徴。かなりの解答スピードが要求される。もう一つの特徴として、かなり細かく正確な知識を要求する問題が多い。ここ何年かを見ると、環境問題、ハザードマップなど私たちの生活に関連した内容の出題が多いので、注意が必要である。解答の形式としては、選択問題が中心だが、記述問題や簡単な計算問題も含まれる。ここ何年かは同じ傾向が続いており、今後も同レベル・同程度の出題が予想される。本校の攻略のポイントとしては、苦手分野を作ることなく、早い段階で正確な知識を身につけること。時事的な内容について問われることもあるので、その対策も必要。直前期には過去問等を用いて時間を意識した問題演習をしっかり行うことが必要となる。

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