同志社大学 共通問題 数学共通②
入試対策と勉強法
同志社大学 共通問題 数学共通②
ここでは、同志社大学の理工学部を目指す方に対して、数学の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
同志社大学理工学部 数学試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
数Ⅰ・A・Ⅱ・B・Ⅲ・Cからの出題となります。特に数Ⅲからの出題が中心です。しかも、少々難易度が高いものからも出題されます。よって、数Ⅲの重点的な対策が合否を分けることとなるでしょう。早い時期から数Ⅲを完成できるかが大きなカギとなりそうです。典型的な問題も多いですが、難易度が高い問題があるので、早めに全範囲の学習を終え、少々難しい問題を研究する時間を多く取ることもポイントとなります。
出題量と時間配分
時間は100分で、大問4題構成となります。問題量と難易度などを考えると時間的に余裕はあまりなく、むしろ足りないくらいです。時間がかかる問題もあるので、まずはそれを置いておき、確実に解ける問題から取り組み、残った時間で、難しい問題を1問でも多くとるといった流れがベストです。
解答形式・出題形式
小問集合と大問で構成されます。最新年度では1.小問集合2題 (穴埋め)、2.大問(記述)、3.大問(記述)、4.大問(記述)といった構成となります。大問で数Ⅲは必ず出題されますが、小問でも出題されるなど、数Ⅲが占める割合は7.5割近くに及びます。穴埋めは整数を埋める形式ではなく、答えそのものを埋める形式となります。
同志社大学大学理工学部 数学試験を攻略するための勉強法
[はじめに]
前述したとおり、典型的な問題が中心ではありますが、難易度の高い問題も出題されます。まずは、標準的な問題集に載っている普通の問題を正確に確実に解けるようにし、その上で難易度の高い問題の対策を行いましょう。高い計算力も要求されますので、日頃から、解答の方針を立てるだけでなく、最後まで答えを出すといったところまでやっておくことが必要となります。
[まずは定義を正確に覚え、定理、公式は自分で証明できるようにしておきましょう]
この大学にかかわらず、どの大学の対策にも言えることですが、定義を正確に覚えておかないことには何も始まりません。自分なりの言葉や図に置き換えて表現してもよいので、いつでも確認ができるように、たとえば、それらをノートにまとめておくことが効果的です。また、定理・公式などの証明はしっかりとこなしておきましょう。それにより定理・公式の理解が深まり、どのように問題で使用するかがわかるようになってくるからです。逆に理解が浅いと、問題を自分で最後まで解く力がつきません。また、証明をする過程で、長い計算量が要求される場合があります。これをしっかりとしておくことで、自然に計算力が培われるので、計算に特化した勉強などをする必要もなくなるのです。
[標準的な問題集に取り組む]
問題演習に入ります。そこで、標準的な問題集を1冊選び、様々な典型問題を経験しましょう。ここで、上記の作業をあまりしていないと、進みが遅くなるばかりか、まったく自分の力で問題を解くことができず、解答を見てなんとなくの理解で進んでしまいがちになり、力がまったくつかないといったことが起こります。100%完璧になるまでとは言いませんが、上記の作業をできるだけしっかりしておきましょう。
問題集に取り組む際は、まずは時間をたくさんかけてよいので、1つの問題に対して、あれこれじっくり考えましょう。正答にいたるまで自分でアプローチする時間や量に比例して実力はついてくるでしょう。逆に、わからないからといって、解答をすぐに見て理解したつもりになり、曖昧なまま次へといったことを繰り返していると全く力がつかないでしょう。どうしてもわからないときは、解答は参考にとどめ、熟読するのではなく、解くための方針をつかんだら閉じ、再度できるだけ自分の力で考えます。どんなに遠回りな方法や非効率的な計算法でもよいので、まずはできるだけ自力で答えまで出しましょう。この過程も後々非常に大きな力になっていきます。答えが出せたら、今度は、解答と比較し、他の方法はないか?自分の計算法でよいのか?などを検討する時間を十分に作りましょう。この時間を取るか取らないかで非常に大きな実力の差が生まれます。
そして、類題も解きましょう。解答を見ずに正答を出せるようにしておくことです。このような方法で勉強をすると、1日で何問も進みません。しかし、この地道な作業をするかしないかで埋めることのできない大きな実力の差となってくるのです。この方法で、地道に1冊の問題集をやり遂げましょう。
[次に、少々発展的な問題が載っている問題集に取り組みましょう]
標準的な問題集を一通り仕上げたら、少しレベルの高い問題集に取り組みましょう。標準的な問題集と同様な取り組み方で大丈夫です。難易度が高いと言っても多くは、典型的な問題の解き方の組合わせになっていることが多いので、解き方の方針を立てる練習が必要となります。
非常の多くの受験生が問題を解く「量」に気が取られ、1問から得られる非常に多くのことを取り逃がしています。つまり、勉強をしているつもりになっているのです。これをむしろチャンスととらえ、今までそのような取り組みを行っていたら、少し改め、1問から多角的に学ぶ勉強法に変えてみましょう。一見進みは遅いですが、加速的に力がついてくるでしょう。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
はじめに
標準的な問題が載っている問題集で、できれば類題がついているものがよいです。解答は詳しいものよりも、いろいろな別解が載っているものがおすすめです。以下『チャート式』(数研出版)と『プラチカ』(河合出版)を推奨しますが、どちらか一方でも徹底的に取り組めば標準レベルの問題を解く力がつくでしょう。そして、発展的な問題の対策ですが『大学への数学』(東京出版)をお勧めします。例題・類題ともに、とても実力のつく問題ばかりなのでできるだけ解いておきましょう。
(1)『チャート式数学(青)』(数研出版)
典型的な問題が多く載っていて、類題がついています。非常に問題量が多いので、例題と類題だけを解いておけばよいでしょう。すべてをやろうとすると非常に大変です。別解が多く載っているわけではないので、自分でいろいろな別解を研究することが必要となってくるでしょう。
(2)『理系数学の良問プラチカ数学』(河合出版)
チャート式数学よりも難易度は高いですが、この問題集のレベルで十分な対策となります。解答は別解が多く掲載されているので、使用しやすいでしょう。
(3)『大学への数学 一対一対応の演習 数Ⅰ・A・Ⅱ・B・Ⅲ』(東京出版)
前述したとおり、類題までこなせば発展的な問題を解くための力が養われます。標準的な問題集をできるだけ早めに仕上げ ( 雑になるのは厳禁! ) 、なるべく早い段階にここに進めるのが望ましいです。
(4)『赤本』(教学社)
過去問はあくまで「過去」の問題なので出題されません。しかし、過去の問題から、どのようなレベルでどこまでの計算量など、大学側から要求されるレベルがわかります。3カ年ほどやっておくとよいでしょう。『赤本』は上記の問題集が仕上がる頃に取り組み、時間を測って取り組みましょう。それを考えると、『赤本』に取り組む時期は11月以降でもよいことになります。
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