早稲田大学 教育学部 英語
入試対策と勉強法
早稲田大学 教育学部 英語
ここでは、早稲田大学の教育学部を目指す方に対して、英語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
早稲田大学教育学部 英語試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
英語に関しては、文化系・理科系で共通の問題ということで、読解問題について社会系・科学系の両者が素材となった英文が素材となった英文の読解問題が出題されます。比較的標準的な英文の出題が続いていましたが、2020年あたりから年度により少しずつ難易度の高い英文が出題されるようになってきました。2022年より全体として大きく難化しました。2010年代の過去問に慣れてしまうとそれらの問題に対応できなくなるため、難易度の高い英文にも触れておきましょう。英作文・和文英訳は出題されません。
出題量と時間配分
90分で読解問題3題(2022年は4題、それ以前は5題)です。
読解問題は難化する2021年までは450~550語前後のものが多かったですが、2022年以降は1000語以上の長文も出題されるようになりました(2023年にはおよそ1800語程度の長文が出題されました)。
時間配分については、英文の長さ、難易度が大問によって大きく異なることが多いため、現場判断の重要性が大きくなります。難易度・英文の長さにあわせて現場で調整するとよいでしょう。
出題形式
内容一致・主題・空所補充、同意表現・語句整序など読解問題の典型的な出題形式が幅広く用いられています。内容把握とそれに基づく語彙・イディオム・基本構文の適切な選択を問う問題が中心です。過去においては発音・アクセントが出題された年もあります。
解答形式
すべて選択式でマークシートによる解答形式になっています。全問マーク式とはいえ、語句整序などは実際に英文を書いて組み立てたほうが良いでしょう。事後的チェックを可能にするためです。内容一致問題なども、各選択肢に○・△・×などを有効に利用し効率的にかつ正確に答えを導ける手順を確立しておく必要があります。
早稲田大学教育学部 英語試験を攻略するための勉強法
読解問題
2022年の難化後は本文のみでもトータルで3000語を超えているため、一定レベルの精読する力があることを前提として、速読能力を鍛える必要があります。意味のかたまりごとに前から読み下していく事ができなければ時間内に設問処理まで含めて解答を終わらせることは出来ないでしょう。句・節ごとに意味をとらえ、ニュアンスの分かるものは日本語に訳さず読み進める力を身につけましょう。
一定レベル以上の英文解釈能力を身につけたら、句・節ごとにスラッシュを入れながら前から訳し下すトレーニングをしましょう(スラッシュ・リーディング)。最初のうちはやや多めにスラッシュを入れることになるでしょうが、慣れてくればそれほど入れずに前から読み下していくことができるようになります。併せて行いたいのが音読です。一度解き、しっかり復習した英文を用いて、必ず英文音読の時間を設けるようにしましょう。音読することで、強制的に前から読み下す習慣を身に付けることが出来ます。その際には必ず意味のかたまりごとに内容を把握する意識を持つようにしましょう。漫然と読んでいては効果が半減してしまいます。音源付きの長文問題集であれば、それを利用することでさらに効果を高めることが出来ます。さらに、各パラグラフのトピックを意識しながら読み進められるとよいでしょう(パラグラフ・リーディング)。
特に近年の教育学部の問題は、抽象度の高い英文が出題されることが多く、内容の流れを見失いやすいです。英語はワンパラグラフ・ワンアイデアというルールを守った書き方がされているため、この特質を利用することで、途中で内容の流れを見失わなくて済みますし、設問を解くときに根拠となる箇所を発見しやすいのです。ディスコースマーカーと呼ばれるつなぎ言葉にも意識を払うとより論旨の把握が楽になります。reader friendlyな文章が良い文章であるとされる英文の特質を理解していると、効率的な読解が可能になります。
単語・イディオム
難解な単熟語が頻繁に用いられた英文が素材になっているわけではありません。しかし、知っていたほうが類推する箇所を減らせるのもまた事実です。このレベルの大学を目指す以上は多くの受験生も高いレベルの単語を身につけているため、時間短縮のためにも、余力があれば上級レベルの単熟語に対応できる教材を利用しましょう。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを英文解釈編、長文読解編、単語・イディオム編、会話問題編に分けてご紹介します。
英文解釈
(1)『英文解釈の技術100』(桐原書店)
英文構造の把握を身につけるための良書です。この1冊を7~8割程度消化したら、あとは速読のトレーニングをすることに注力しましょう。
(2)『ポレポレ英文読解プロセス50』(代々木ライブラリー)
やや勉強が進んでいる生徒向けとなっていますが、講義仕立てで読みやすく、量も絞ってある分、時間をかけずに終えることが出来ます。ポイントが絞られている分、説明の物足りなさを感じるところがありましたが、現在は筆者の西先生のYouTubeチャンネルでテキストの講義授業を受けられるため使い勝手がよくなっています。
長文読解
音源付きであり、出版も新しいため最新のトピックを知る上でも役に立つものをあげました。パラグラフ・リーディングの理解や設問形式ごとの解き方、英文エッセイの構成などまで説明されているテキストでもあります。いずれも問題を解くだけでなく解説までしっかり読み込みたい教材です。
(1)『The Rules英語長文問題集4』(旺文社)
(2)『英語長文ポラリス3』(KADOKAWA)
(3)『全レベル問題集:英語長文5・6』(旺文社)
(4)『イチから鍛える英語長文700』(Gakken)
(5)『英語長文PREMIUM問題集:Advanced/Top』(東進ブックス)
(6)『過去問』
当然ながら、最高の実践的トレーニングとして最も重要なものです。近年の1年分については、レベル・形式を把握するために早い時期に解いておきましょう。ややトピックが古くなりますが、2010より前の難易度の高かったころの読解問題に取り組めると近年の難化した問題にもあせらず対応できます。また、長さのある高難易度の長文に耐性をつけるには社会科学部の長文を利用するとよいです。
単語・イディオム
(1)『速読英単語[必修編・上級編]』(Z会出版)
学校使用の単語帳を用いるのが効率的ではありますが、使いづらかったり相性が悪かったりするのであれば、CD音源付きで速読の練習も兼ねられるこちらを利用すると良いでしょう。『上級』まで回せれば単語力に不足はありません。
(2)『解体英熟語』(Z会)
ボリュームはありますが、テキストの後ろにある前置詞・副詞の整理ノートがよくまとまっており、効率的に覚えられるだけではなく、未知のイディオムもニュアンスを類推することができるようになります。
(3)『システム英単語Premium(語源編)』(駿台文庫)
語源ごとに編集された単語帳です。単語としてはやや難易度の高いものが多いですが、語源については分かりやくまとまっているため、自分の使っている単語帳では覚えにくい単語があるときに参考程度に利用するとよいでしょう。
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