早稲田大学 商学部 英語
入試対策と勉強法
早稲田大学 商学部 英語
ここでは、早稲田大学の商学部を目指す方に対して、英語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
早稲田大学商学部 英語試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
社会・経済・文化など様々な分野に関する読解問題と対話文読解問題が出題されます。
英文レベルはおおむね標準的だといえますが、高度な内容を扱う難易度の高いものが出題されることもあり、語彙に関してもやや難易度の高くなることもあります。以前は和文英訳・英文和訳も問われていましたが、2021年にすべて選択式の問題となったのち、現在は語句整序と条件付き英作文という形で記述問題が一部出題されています。
出題量と時間配分
試験時間は90分で、その中で読解問題4題と会話文読解1題が出題されます。
読解問題は500語前後のものが多いですが、600語近くある英文が出題される年もあります。時間配分については、会話文が他の読解問題に比べ短いため、会話文を13分程度で終え、他の読解問題に時間を均等に割り振るイメージを持ちながら、難易度・英文の長さにあわせて現場で調整するとよいでしょう。
出題形式
内容一致・主題・空所補充、同意表現など読解問題の典型的な出題形式が幅広く用いられています。
内容把握とそれに基づく語彙・イディオム・基本構文の適切な選択を問う問題が中心です。2020年までは記述問題として和文英訳・英文和訳なども問われていましたが、2022年以降は語句整序、2023年からは語句整序に加えて、部分的和文英訳が問われています。
解答形式
選択式を中心に、語句整序、部分的和文英訳などで記述式の問題が出題されています。今後どうなるかは分かりませんが、これまでの記述問題についても別途対策が必要なほどの難易度ではなかったため、形式の復活をそれほど恐れる必要はないでしょう。また、選択肢のみならず、設問リード文も英文であるものが多いため、本文同様、しっかり意味を取るよう注意しましょう。
早稲田大学商学部 英語試験を攻略するための勉強法
読解問題
読解問題の英文1つあたりの語数は500~600語程度とはいえ、会話文も含めればトータルで2500語程度あります。したがって、一定レベルの精読する力があることを前提として、速読能力を鍛える必要があります。意味のかたまりごとに前から読み下していく事ができなければ時間内に設問処理まで含めて解答を終わらせることは出来ないでしょう。丁寧な構文把握は設問に絡んだり、正確に意味を取らないと内容一致問題の正誤に関わるような場合に必要な範囲で行うイメージです。句・節ごとに意味をとらえ、ニュアンスの分かるものは日本語に訳さず読み進める力を身につけましょう。
一定レベル以上の英文解釈能力を身につけたら、句・節ごとにスラッシュを入れながら前から訳し下すトレーニングをしましょう(スラッシュ・リーディング)。最初のうちはやや多めにスラッシュを入れることになるでしょうが、慣れてくればそれほど入れずに前から読み下していくことができるようになります。併せて行いたいのが音読です。一度解き、しっかり復習した英文を用いて、必ず英文音読の時間を設けるようにしましょう。音読することで、強制的に前から読み下す習慣を身に付けることが出来ます。その際には必ず意味のかたまりごとに内容を把握する意識を持つようにしましょう。漫然と読んでいては効果が半減してしまいます。音源付きの長文問題集であれば、それを利用することでさらに効果を高めることが出来ます。
さらに、各パラグラフのトピックを意識しながら読み進められるとよいでしょう(パラグラフ・リーディング)。特に商学部の問題は、それほど長くない英文の中に多くの空所や下線部があるため、内容の流れを見失いやすいです。英語はワンパラグラフ・ワンアイデアというルールを守った書き方がされているため、この特質を利用することで、途中で内容の流れを見失わなくて済みますし、設問を解くときに根拠となる箇所を発見しやすいのです。ディスコースマーカーと呼ばれるつなぎ言葉にも意識を払うとより論旨の把握が楽になります。reader friendlyな文章が良い文章であるとされる英文の特質を理解していると、効率的な読解が可能になります。
単語・イディオム
難解な単熟語が頻繁に用いられた英文が素材になっているわけではありませんが、知っていたほうが類推する箇所を減らせるのもまた事実であり、時間短縮に直結します。このレベルの大学を目指す以上は多くの受験生も高いレベルの単語を身につけているため、余力があれば上級レベルの単熟語に対応できる教材を利用しましょう。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを英文解釈編、長文読解編、単語・イディオム編、会話問題編に分けてご紹介します。
英文解釈
(1)『英文解釈の技術100』(桐原書店)
英文構造の把握を身につけるための良書です。この1冊を7~8割程度消化したら、あとは速読のトレーニングをすることに注力しましょう。
(2)『ポレポレ英文読解プロセス50』(代々木ライブラリー)
やや勉強が進んでいる生徒向けとなっていますが、講義仕立てで読みやすく、量も絞ってある分、時間をかけずに終えることが出来ます。ポイントが絞られている分、説明の物足りなさを感じるところがありましたが、現在は筆者の西先生のYouTubeチャンネルでテキストの講義授業を受けられるため使い勝手がよくなっています。
長文読解
音源付きであり、出版も新しいため最新のトピックを知る上でも役に立つものをあげました。パラグラフリーディングの理解や設問形式ごとの解き方、英文エッセイの構成などまで説明されているテキストでもあります。いずれも問題を解くだけでなく解説までしっかり読み込みたい教材です。
(1)『The Rules英語長文問題集3・4』(旺文社)
(2)『英語長文ポラリス3』(KADOKAWA)
(3)『全レベル問題集:英語長文5・6』(旺文社)
(4)『イチから鍛える英語長文500・700』(Gakken)
(5)『英語長文PREMIUM問題集:Advanced/Top』(東進ブックス)
(6)『早稲田大学商学部(過去問)』
当然ながら、最高の実践的トレーニングとして最も重要なものです。比較的問題傾向に変化の少ない学部ではありますが、近年のほうが難易度の高い英文が素材になることが多いため、レベル・形式を把握するために近年の1年分を早い時期に解いておきましょう。
単語・イディオム
(1)『速読英単語[必修編・上級編]』(Z会出版)
学校使用の単語帳を用いるのが効率的ではありますが、使いづらかったり相性が悪かったりするのであれば、CD音源付きで速読の練習も兼ねられるこちらを利用すると良いでしょう。『上級』まで回せれば単語力に不足はありません。
(2)『解体英熟語』(Z会)
ボリュームはありますが、テキストの後ろにある前置詞・副詞の整理ノートがよくまとまっており、効率的に覚えられるだけではなく、未知のイディオムもニュアンスを類推することができるようになります。
(3)『システム英単語Premium(語源編)』(駿台文庫)
語源ごとに編集された単語帳です。単語としてはやや難易度の高いものが多いですが、語源については分かりやくまとまっているため、自分の使っている単語帳では覚えにくい単語があるときに参考程度に利用するとよいでしょう。
会話問題
(1)『英会話問題のトレーニング』(Z会出版)
会話問題に苦手意識がある場合に取り組むべき一冊です。ボリュームが多いため、時間がない場合には第3章の会話形式の長文読解25題をやるとよいでしょう。
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