慶應義塾大学 商学部 英語
入試対策と勉強法
慶應義塾大学 商学部 英語
ここでは、慶應義塾大学の商学部を目指す方に対して、英語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
慶應義塾大学商学部 英語試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
読解問題については、人文・社会系の現代的なテーマを中心にした600語~700語程度の英文が3題、空所補充形式で200語程度の英文が1題出題、近年はこれに加え100~120語程度の独立した3つのパラグラフについて要旨を把握する問題が出題されます。知識系では、文法・語法を問う短文空所補充問題が1題、120~130語程度の英文に記述の空所補充という形で、語形変化や派生語を問う問題が2題出題されるのが本学部の特徴といえます。
出題量と時間配分
試験時間は90分です。
設問も含めすべて英文であり、語数もトータルでは2500語を超えるため時間的にはかなり厳しい戦いになるでしょう。前述の通り、大問が7つの時と8つの時があるため、タイムマネジメントを試験の現場で間違えないようにしましょう。
基本的には長文3題を65分で解ききり、残りの25分でその他の問題を手際よく処理するイメージです。文法や派生語・語形変化の問題は、数分で終えられるよう知識の精度をあげる必要があります。
出題形式
読解問題については、下線部同義・内容真偽・タイトル選択などオーソドックスな問題が出題されています。文法・語彙についての問題は短文の空所補充として問われることが多いですが、過去には正誤問題で問われたこともあるので注意が必要です。
記述で問われる派生語は、語彙としては基本的なものが多いですが、覚える努力をしていないとその場では思い出せないものも多いため、普段の勉強の中で意識しておく必要があるでしょう。
解答形式の特徴
派生語・語形変化の問題以外はすべてマーク式の問題です。
また、読解問題については設問のリード文・選択肢などを含め全文英語で書かれているため、回答する際には本文と同程度に注意深く読解しなくてはなりません。
慶應義塾大学商学部 英語試験を攻略するための勉強法
読解問題
英文量は多く語彙数はトータルで2500語を超えるため、速読能力を鍛える必要があります。
意味のかたまりごとに前から訳し下していく事ができなければ時間内に設問処理まで含めて解答を終わらせることは出来ないでしょう。句・節ごとに意味をとらえ、ニュアンスの分かるものは日本語に訳さず読み進める力を身につけましょう。
一定レベル以上の英文解釈能力を身につけたら、句・節ごとにスラッシュを入れながら前から読み下すトレーニングをしましょう(スラッシュ・リーディング)。最初のうちはやや多めにスラッシュを入れることになるでしょうが、慣れてくればそれほど入れずに前から読み下していくことができるようになります。
併せて行いたいのが音読です。一度解き、しっかり復習した英文を用いて、必ず英文音読の時間を設けるようにしましょう。音読することで、強制的に前から読み下す習慣を身に付けることが出来ます。その際には必ず意味のかたまりごとに内容を把握する意識を持つようにしましょう。漫然と読んでいては効果が半減してしまいます。音源付きの長文問題集であれば、それを利用することでさらに効果を高めることが出来るでしょう。
文法問題
やや難易度の高い問題も含まれ得ることがありますが、全体としては標準的な問題が多いです。
後述の文法総合問題集をやりこむことで十分な得点が取れるでしょう。もっとも、全体の時間配分の観点から、これらの問題に時間はかけられないので瞬間的に答えを導き出せるだけの知識の精度が必要です。
単語・イディオム
難解な単熟語が頻繁に用いられた英文が素材になっているわけではありませんが、知っていたほうが類推する箇所を減らせるのもまた事実です。
このレベルの大学を目指す以上は多くの受験生も高いレベルの単語を身につけているため、余力があれば上級レベルの単熟語に対応できる教材を利用しましょう。また、本学部の特徴的な出題である派生語に対応するため、単語集を進める際には品詞の変化にも気を配る必要があります。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを英文解釈編、長文読解編、単語・イディオム編、文法編に分けてご紹介します。
英文解釈
(1)『英文解釈の技術100』(桐原書店)
英文構造の把握を身につけるための良書です。この1冊を7~8割程度消化したら、あとは速読のトレーニングをすることに注力しましょう。
(2)『ポレポレ英文読解プロセス50』(代々木ライブラリー)
やや勉強が進んでいる生徒向けとなっていますが、講義仕立てで読みやすく、量も絞ってある分、時間をかけずに終えることが出来ます。ポイントが絞られている分、説明の物足りなさを感じるところがありましたが、現在は筆者の西先生のYouTubeチャンネルでテキストの講義授業を受けられるため使い勝手がよくなっています。
長文読解
音源付きであり、出版も新しいため最新のトピックを知る上でも役に立つものをあげました。パラグラフ・リーディングの理解や設問形式ごとの解き方、英文エッセイの構成などまで説明されているテキストでもあります。いずれも問題を解くだけでなく解説までしっかり読み込みたい教材です。
(1)『The Rules英語長文問題集3・4』(旺文社)
(2)『英語長文ポラリス3』(KADOKAWA)
(3)『全レベル問題集:英語長文5・6』(旺文社)
(4)『イチから鍛える英語長文500・700』(Gakken)
(5)『英語長文PREMIUM問題集:Advanced/Top』(東進ブックス)
(6)『過去問』
当然ながら、最高の実践的トレーニングとして最も重要なものです。近年の1年分については、レベル・形式を把握するために早い時期に解いておきましょう。
単語・イディオム
(1)『速読英単語[必修編・上級編]』(Z会出版)
学校使用の単語帳を用いるのが効率的ではありますが、使いづらかったり相性が悪かったりするのであれば、CD音源付きで速読の練習も兼ねられるこちらを利用すると良いでしょう。『上級』まで回せれば単語力に不足はないでしょう。
(2)『解体英熟語』(Z会)
ボリュームはあるが、テキストの後ろにある前置詞・副詞の整理ノートがよくまとまっており、効率的に覚えられるだけではなく、未知のイディオムもニュアンスを類推することができるようになるでしょう。
(3)『システム英単語Premium(語源編)』(駿台文庫)
語源ごとに編集された単語帳です。
単語としてはやや難易度の高いものが多いですが、語源については分かりやくまとまっているため、自分の使っている単語帳では覚えにくい単語があるときに参考程度に利用するとよいでしょう。
文法
(1)『英文法ファイナル問題集[標準編・難関編]』(桐原書店)
全10回のテスト形式です。
範囲指定のない形で問題が作られているため、知識の定着度を図るのに良いでしょう。誤文訂正や語句整序なども各回に出題されているため、苦手な設問形式をピックアップして取り組むという使い方も可能です。
(2)『竹岡の英文法・語法ULTIMATE究極の600題』(河合出版)
一回の演習20問を30回分解くことが出来るスタイルの問題集。実践力とともに弱点のあぶり出しに使うのによいテキストです。
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