獨協埼玉中学校 入試対策
2024年度「獨協埼玉中学校の社会」
攻略のための学習方法
〇[問題構成]
大問3つに地理・歴史・政治経済の各分野が割り振られ、問題数も3分野ほぼ同じで総計30~35問ほど出されている。記号選択・適語記入が多く、2行ほどの短文記述が各分野1問ずつで計3問の出題という形式がここ数年の定型である。地図・統計グラフ・図版などの資料が毎年用いられているので、資料集によく目を通しておこう。
〇[地理分野]
ある県や地方の問題を中心に、その他の地理全般の知識についても問われるような形が多い。地形・地名や産業、気候など各範囲から出題されている。写真・地図・統計グラフなどもよく用いられ、特に地図の読み取りの問題はよく出題されているので十分に慣れておくこと。
地理分野で短文記述が1問出されるのが通例で、畑の周囲に設置したワイヤーの目的(2024年)や木材を水に浮かせて保管する理由(2023年度)といった内容が問われた。
〇[歴史分野]
各時代の政権についてなど、1つのテーマに沿った話題の中で、古代から近・現代までの各時代について広く訊かれる形が多い。出来事・人物・文化や歴史に関係した地理などが問題になっている。この分野でも地図や図版などの資料がよく使われている。
各時代からまんべんなく問題が出されているので、苦手な時代・分野を作らないようにすることが大事である。小判が海外に持ち出された理由と幕府の対策(2024年)雑誌『青鞜』の一節の意味(2023年度)などが問題になった。
〇[政治経済分野]
時事的な新しい話題や三権の仕組みなどの話題で、憲法や政治、社会問題などについて訊かれている。統計グラフなども用いられている。日本国憲法と政治の仕組みはよく出されているので、しっかり押さえておく。
この分野では、少子化や人口減少が社会保障上の重大問題である理由(2024年)健康寿命と平均寿命の差が開くことの問題点(2023年度)などが記述問題で問われた。
〇[まとめ]
形式・内容ともにオーソドックスな試験である。難問・奇問の類も見られない。全般的に基本事項の問題が多いので、まずはテキストの丁寧な学習で基礎力の徹底を図る。
地図・統計・写真や図版など、様々な資料が用いられている。資料集などで目にするものが多いので、よく目を通して記憶しておこう。特に地図を使った問題は多く、地形図の読み取りが頻出なので類似問題を多くこなして、各地の地形なども地図でよく見て日本全体の主だった地形に詳しくなっておこう。
記述問題は2行ほどで制度や出来事の内容・目的・理由などを問うものが多い。短文記述の問題集などにもみられる内容なので、そうした問題集で練習するのも良いだろう。
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2024年度「獨協埼玉中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
地理分野11問・歴史分野11問・政治経済分野10問の計32問と、各分野均等の出題である。特別に時間のかかるような問題はないので、記号選択・適語記入はどんどん解き進めて、3問の記述問題に少し多めに時間を取れるようにしよう。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:11分
- ★必答問題
中国地方を中心とした問題。
(1) ① 広島市・神戸市・山口市などが示されているので、県庁所在地である。Aは政令指定都市、Bは新幹線の駅、Dは火力発電所である。
② 広島県に次いでかきの養殖が盛んなのは宮城県。
③ 太平洋ベルト
(2) ① 縮尺2万5千分の1の地図なので、等高線は10mごとである。
② Eは消防署、Fは駅が写っている。
③ あ. 飲食店や旅館などはサービス業に分類される。
い. 本の購入はアマゾンなどインターネット通販の利用が増えている。
④ イノシシやシカなどが畑の作物を食い荒らしてしまうので、侵入しないように電気ワイヤーで防いでいる。
(3) 三角州
(4) (1) 北海道 (2) 三重県
【大問2】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:10分
- ★必答問題
山形県を話題に、各時代の人物や出来事などについて訊かれている。
(1) とさ
(2) 飛鳥時代には推古天皇の摂政であった聖徳太子の奨励で仏教が重んじられた。Ⅱの弥勒菩薩像も聖徳太子の建立した寺に納められている。YとⅠは天平文化の時代である。
(3) ア. 政務を行うのは太政官である。
イ. 郡司には地元の有力な豪族が任命された。
ウ. 毎年ではなく、6年ごとであった。
(4) 紀貫之
(5) どちらも正しい。
(6) 伊達氏は陸奥国、織田氏は尾張国、島津氏は薩摩国を治めた。
(7) 写真は兵庫県にある姫路城(別名:白鷺城)である。
(8) 日本と外国の金・銀交換比率が異なり、日本の金が大量に流出する事態となった。幕府は小判の金の含有量を減らして対抗したが、国内の物価が上昇し混乱を招いた。
(9) 板垣退助は民選議員設立建白書を提出するなど、自由民権運動を主導した。
(10) ① 日中両軍が衝突したのは盧溝橋で、柳条湖で起きたのは南満州鉄道爆破事件である。
② 日本国憲法の施行(1947年)→サンフランシスコ平和条約(1951年)→日ソ共同宣言・日本の国際連合加盟(1956年)→沖縄の返還(1972年)
【大問3】現代社会分野
- 難度:標準
- 時間配分:9分
世界と日本の人口問題を題材に、少子高齢化や働き方改革などについて訊かれている。
(1) ウ
(2) 発展途上(国)
(3) 「持続可能な開発」という意味である。
(4) 総務(省)
(5) ア. 地方議会は一院制である。
イ. 認められているのは選挙権である。
ウ. 議長は議会により選出される。
(6) NGO(非政府組織)
(7) 生存権を保障するためのしくみが社会保障制度である。その財源となる税収や保険料の主な担い手は労働年齢人口であり、人口減少や少子化によりこの層が減少していくと財源が不足する恐れがある。
(8) ウ. マイナンバーカードと働き方改革は関係がない。
(9) 1945年の選挙法改正により女性にも参政権が認められた。
(10) ア. 男性は年齢の上昇ごとに収入目的が減っていて、女性は75歳以上で増えているので、正しい。
攻略のポイント
基本レベルの問題を落としては勝負にならないので、テキストを繰り返し丁寧に勉強する。資料が多く使われ、地図を用いた問題も多いので、資料集・白地図なども活用し各県・地域の地形にも詳しくなっておくなど、知識を補強しておく。特に地図の読み取りは得意になっておこう。
記述問題は重い難解なものではないので、30~40字程度の短文記述の問題集で練習するのも良い。難問集などに手を付ける必要はないので、基本をしっかり身につけるように学習したい。
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