中学受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
中学受験専門プロ家庭教師が語る

江戸川学園取手中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「江戸川学園取手中学校の算数」
攻略のための学習方法

江戸川学園取手中学の算数は、近年様々に変化しており、試験時間の面では2021年度から短縮され問題数も減った一方で、難易度の面では2023年度の標準レベルのひねりを加えた問題中心から、2024年度ではより高度な典型問題の出題へと移行している。

出題分野には大きな偏りが無く、「数の性質」「場合の数」「平面図形」「立体図形」「割合と比」「速さ」など、主要分野から万遍なく出題されている。

こうした特徴を踏まえ、本校の対策として、大きく3つの段階に分けて学習法を記す。

①   「基本〜標準レベル」+αの完成

例えば四谷大塚の『四科のまとめ』、早稲田アカデミーの『バックアップテキスト』、日能研の『ベストチェック』など、基本〜標準問題を1冊にまとめた問題集を完璧に仕上げたい。ただし理解に曖昧さを残したまま解った事にしてしまわずに、誰かに質問してでも十分に理解しておこう。上記の難易度は『ベストチェック』<『四科のまとめ』<『バックアップテキスト』となっており、前の2冊はやや物足りないので、市販の『まるっとチェック』(Gakken)や『中学入試基礎固め』(東京出版)等で補いたい。全ての問題を解き、間違えた問題や、正答でも自信が無かった問題には印をつけて、後日再挑戦しよう。サピックスの『ベーシック』は4・5年生向けなので、書店で『ベストチェック』や『まるっとチェック』『中学入試基礎固め』から2冊程度購入して仕上げる事を薦めたい。

②   応用レベル対策

前項の2周目を終えたら、次の段階に入ろう。本校入試で合格に達する為の「やや難」レベルの理解と定着である。

サピックス生なら日々のデイリーサポートに数多くの応用レベル問題が含まれているが、量が膨大なので、市販教材を活用した方が進め易い。

市販教材では『プラスワン問題集』(東京出版)や『塾技100』(文英堂)あたりで強化を図ってゆきたい。算数が得意で本校の「東大コース」や「医科コース」を目指す人なら、月刊誌『中学への算数』(東京出版)から「日日の演習・問題」にも挑戦してみてほしい。

早稲アカ生なら『上位校への算数』をしっかり仕上げれば良い。この場合、市販教材はたまに類題の演習を追加する目的以外では必要ないだろう。『上位校への算数・STANDARD』を8割以上定着させられれば、まずは合格できる。

③   過去問演習

本校の入試問題は近年様々に変化している為、来年度また変化する可能性もある。したがってまずは近年の様々な過去問を進める中で、問題の取捨選択と時間配分において柔軟性を身につけ、傾向が変わっても動じずに実力を得点に結びつけられるよう、経験値を高めてゆこう。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

2024年度「江戸川学園取手中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

試験時間50分で大問数6(小問数21)と標準的である。本年は難関大コースの合格者平均が54.5点(100点満点)と低く、昨年に比べ難易度が上がった。
【大問1】は簡単な計算問題と基本的な一行問題だが、【大問2】〜【大問6】の中にはから難度の高い大問も複数あり、自分の実力に応じて取り組む問題を的確に取捨選択する事も必要と言える。

【大問1】計算と小問集

  • 難度:易~やや難【落とせない問題1・2・4】
  • 時間配分:9分
  • ★必答問題

(1)は例年通り基本的な計算問題が3問。は結合法則を分かり易く使える。も使えると速いが、ミスを誘うひねりもあり、地道に解いた方が安全かも知れない。も有名な問題で、ごく典型的なので確実に正解したい。
(2)は平易な和差算だが、正確に読み、線分図も描いておきたい。焦って落とさないように。

(3)も三角定規の片方にある2:1に気づいた上で、おうぎ形の面積としては珍しい分数で解き切る必要がある。「やや難」としておこう。

(4)は典型的な基本問題である。展開図を描いて最短距離の直線を引き、簡単な相似を解けばよい。

ここまではほとんど基本問題と言ってよく、1問位取りこぼしても構わないが、まずは全問正解を目指そう。

【大問2】仕事算

  • 難度:易~やや難【落とせない問題1】
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

誰にとっても見慣れた形の仕事算である。

(1)は基本中の基本。仕事全体を1としても、また最小公倍数の600としてもラクに解ける。

(2)は「5日ずつ」という点に引っかからないように注意したい。まだ大問2だからと急いで斜め読みになってはいけない。15日間での仕事量を出し、全体を割った余りも正確に処理しよう。「やや難」とする。

【大問3】図形の平行移動

  • 難度:やや難~難
  • 時間配分:9分

斜辺を下にした直角二等辺三角形と、それとは高さの異なる台形なので、少し厄介かも知れない。

(1)は問題文指定の「ア」ではなく「イ」を動かす方がラクに解けるが、そうと気づいて対応するには一定以上の習熟が必要か。最初の小問ながら「やや難」と言えそうだ。

(2)自体は横の長さが全て分かっているので作図すれば易しく解けるのだが、(1)で台形の高さが出ていないと解けないので、(1)と同じく「やや難」としておく。

(3)は終わりからさかのぼって面積を出しながら作図すれば解けるが、重なりの面積を直角二等辺三角形と長方形に分けて整理する必要もあり、更に難度が上がるので「難」としよう。ただ本来特別難しくはなく、ちゃんと作図できる人にとっては標準レベルとも言える。

【大問4】数の性質

  • 難度:易~難【落とせない問題1・2】
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

倍数についてベン図を描いて整理する必要がある。3つの集合が重なり合うベン図は苦手な人も多く、ミスにも気をつけながら正確に整理しなければならない。

ただし(1)はまだ大変易しい。大問を見ただけで逃げ出してさえいなければ、ラクに解けるだろう。

(2)もまだ2つの集合で足り、十分易しい。

(3)でようやく3つの集合となり、正確なベン図で整理できるかを試される。「やや難」と言える。

(4)では4つめの集合が現れ、さすがに「難」である。320を7で割った商の45を全体として、改めて3つの集合のベン図を描けばラクになるが、「捨て問」としてとばすのが賢明だろう。

【大問5】場合の数

  • 難度:やや難~難
  • 時間配分:9分

苦手な人の大変多い「場合の数」からの出題で、条件も変化する中、何問正解できるか、勝負所の大問と言えそうだ。

(1)では初めにAさんの15通り、次にBさんの6通りを求めて掛ければ良いのだが、「やや難」かも知れない。

(2)はいわゆる「和分解」で、全7種類の分解の並べ替えを調べて合計する事になる。多くの受験生が塾で習ったはずの典型問題ではあるが定着は簡単ではないので「難」としよう。これがすんなり解ければ「場合の数」は高いレベルに達していると言える。過去問演習の段階でしっかり復習して定着を図りたい。

(3)はまた条件が変わり、大きく3つの場合に分けて調べて算出し、最後に合計する。(2)より更に難度が上がる。明らかな「捨て問」とみなして構わない。

【大問6】立体の切断

  • 難度:やや難~難
  • 時間配分:9分

昨年に続き立体の切断である。(1)から「特別な三角すい」の知識が必要であり、全体的に難易度が高めの「立体切断」である。

(1)は展開図がちょうど正方形になる「特別な三角すい」で、誰しも習ったことはあるはずだが、確実に気づいて使いこなせる人は意外と少ない。日能研ブックスの『ベストチェック』は偏差値50未満の基本レベルに特化した問題集だが、1単元をこの問題に割いており、基本の総点検の意味からも購入をお勧めしたい。「やや難」としよう。

(1)も立体切断の重要問題で、立方体内部の四角形AEGCを新たに描いて相似を整理する必要がある。難関校受験生ならば知っておきたい典型的な手法だが「難」と言える。

(3)は(2)の答えを使って更に新たな立体を考える事になる。どこを底面とするかは2通りあるが、立方体の切断から三角すいの切断に変わり、本年度中最も難しい問題と言える。

攻略のポイント

まずは【大問1】の大半を正解しておきたい。急がず落ち着いて、いったんとばす判断も柔軟に下しながら、解ける問題は確実に正解して次に進もう。

【大問2】以降は、各自得意不得意を踏まえ、解く順番も取捨選択も柔軟で構わないが、見ただけでとばしたりはせず、各大問の(1)はまずは正解を目指す心づもりで取り組もう。

その上で、本年度第1回なら【大問2・4】で前半の小問が易しい一方、【大問3・5・6】では(1)からやや難しく、いかに落ち着いて的確に取捨選択しながら進められるかが鍵を握った。難易度が高かった分、難関大コースの合格者平均が54.5点と低いのだが、試験の最中には判るはずもなく、気持ちを維持しながら柔軟にしてゆきたい

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

江戸川学園取手中学校の科目別
入試対策一覧

中学受験のために
家庭でできること

インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは

リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。

TOP

創業以来、
最高峰のプロ教師陣を輩出

TRADITION
SINCE 1985

1985年法人設立以来、プロ家庭教師のクオリティーにこだわり続け、現役プロ教師の中でもトッププロと呼ばれる真の実力を兼ね備えた合格実績豊富な家庭教師のプロだけをご紹介しています。
特に中学受験·大学受験·医学部受験専門のプロ教師のクオリティーに自信があります。