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鷗友学園女子中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「鷗友学園女子中学校の社会」
攻略のための学習方法

出題構成

例年、大問3つに、地理・歴史・政治がそれぞれ割り当てられるという形式で出題されている。

満点が100点となっているのは女子校としては珍しく、理科・社会にも算数・国語と同等に重きをおくという本校の校風が現れている。

テスト時間は2020年度から45分となった。総解答数は30問ほどだが、そのうち8~9問が字数制限のない記述問題であり、本校独特の問題構成となっている。

記号選択問題も多少は出されるが、その他多くは用語記入問題で、記述問題と相まって書き込む分量が大変多い。

女子校の社会の試験としては、かなりハードなものとなっている。

地理分野

あるテーマに沿って、関連する地形や産業・貿易など、広い範囲から出題される。地図やグラフ・統計も多く用いられ、特に地形図の読み取りの問題は非常によく出されている。

記号選択や用語記入は基本的事項を問うものが多く、ここは落とさずに得点源としたい。
グラフや統計を読み取る問題は、これまで一度も見たことが無いというような珍しいデータを示されるわけではないが、やはり資料集などをよく見ておき、データの意味を考えるような訓練をしておかないと、テストでいきなり答えるのは無理というものである。

基本的事項をしっかり覚えた上で、地図や白地図、資料集などで各事項の場所や具体的な数値・順位などまで含めて覚えてしまいたい。

歴史分野

歴史上の女性にスポットを当てたり法律を題材にしたりと、ある話題について関係のある歴史的事柄が訊かれている。内容は各時代・各項目から幅広く訊かれている。

この分野では少し深い知識を問われる問題が多い。以前に出た法律に関する記述問題などは、ただ法律名を知っていればよいという問題ではなく、法律名を漢字で答えその規定する

内容と施行した結果どうなったかまで、詳しくわかっていないと答えられないような問題となっていた。

基本事項を知っているのは当然として、その背景やその後の影響など、関連事項まですぐ引き出せるようにしておかなければならない。時代順の並べ替え問題も毎年のように出題されているし、選択問題でも時代順がわからないと答えられないものが見られるので、年表を活用して各年代・各事項のつながりをしっかりとらえておきたい。

政治分野

毎回、様々なテーマに沿って、憲法や政治のしくみ、社会的な問題などについて出題される。
基本的事項を問う設問もあるが、記述問題のなかには教科書では詳しく触れられない話題について考えさせられるようなものもある。
日本国憲法・三権のしくみや選挙制度などの基本的事項をおさえ、ニュースや新聞で多くの社会的な出来事を知り、自分なりの意見を持てるようによく考える習慣をつけることが大事である。

記述

以上に見てきたように、本校の試験は、用語記入と記述問題を合わせるとかなりな分量の答えを記述しなければならない、書き応えのある試験となっている。

特に記述問題は、問題本文と資料の情報を使ってあとは自分で考える・・・という思考力が必要なものも出されていてなかなか手強い。通常の受験勉強はもちろん、普段からどれだけ社会の出来事に興味を持ち、積極的にニュースに触れて調べたり考えたりしてきたか・・・本校の記述問題を見ていると、そのようなことを学校側は訊きたいのだろうと思えてくる。

しかし、記述以外の問題は、細かい部分まで正確に覚える必要はあるものの、基本事項・重要事項をマスターしていれば答えられるものがほとんどである。

まずはテキスト・地図・白地図や資料集で基本的事項を漏れの無いよう丁寧に学習する。

その上で、環境・人口・地域紛争など、現代社会を取り巻く様々な問題に興味を持ち、教科書を超えて学ぼうとする意欲が必要となろう。

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2024年度「鷗友学園女子中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

問題数と構成はほぼ例年通りだが、時間は45分となっている。29問中、地理分野が9問・歴史分野が12問・政治経済分野8問と歴史の比重が少し大きくなっている。長短合わせて8問の記述問題が含まれ、考えを述べたり資料から推察したりする問題もあるのでやや難しい。その他は知識を問う問題が多いので、45分という時間を考えると、記述問題に当てる時間は確保できるだろう。

【大問1】地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:14分
  • ★必答問題

第一次産業と最先端技術の関わりを通して、輸入や産業などについて訊かれている。

問1 (1) 庄内(平野)  

(2) エ. 北海道は畜産が第1位である。

(3) 生産だけでなく加工・販売まで行って総合的に売り上げを得る第6次産業化を進める農家が増えている。米農家であればおにぎりにして地元のスーパーや道の駅で販売したり、米粉でパンを作ったりなどが考えられる。

問2 (1) 自動車はおよそ3万点の部品で作られている。自動車工場の周辺には部品を製造する関連工場が集まっており、輸送や規格変更などに迅速に取り組めるようになっているのである。

(2) 自動車会社にとっては東南アジアの安価な労働力によって製品の価格を抑えられるという利点がある。東南アジアの人々にとっては雇用が創設され働き口が増え、日本の進んだ技術を学ぶことができる利点がある。

(3) 充電

問3 (1) ア

(2) じゃがいもは油脂が少ないので油の原料にはならない。

問4 

【大問2】歴史分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:18分
  • ★必答問題

日本の税を話題として、各時代の出来事や人物について訊かれている。

問1 ① 墾田永年私財法  ② 検地

問2 石包丁や田げたなどの農具が弥生時代に使われ始めた。

問3 エ. 衛士は都を警備する兵役である。

問4 イ. 平安時代に銭は地方ではほとんど流通しなかった。

ウ. 日蓮宗や禅宗が広まったのは鎌倉時代である。

エ. 平仮名は宮廷の女官に広まった。

問5 国内の御家人の統率・軍事や警備など。

問6 ウ. 観阿弥・世阿弥父子は足利義満の庇護の下、能を大成させた。

問7 (1) 

(2) 幕府にとっては作物の出来に関わらず一定額の年貢が入るようになったが、農民としては不作のときの税負担が重くなり生活が苦しくなったと考えられる。

問8 地租改正が行われたのは1873年なので、五箇条の御誓文(1868年)と内閣制度(1885年)の間に入る。

問9 エ. 日独伊三国同盟が結ばれたのは1940年(昭和時代)である。

問10 ロシアのウクライナ侵攻等による穀物やエネルギーの品薄・価格上昇などにより、日本に輸入される食物・エネルギーの価格も上昇し、国内の物価も上昇したため消費税収も増えたと考えられる。

【大問3】政治経済分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:12分

国民の権利・国会・世界情勢などを題材にした問題。

問1 国政調査権

問2 ア. 通常は与党の党首が選ばれるが、必ずそうでなければならないというわけではない。

ウ. 国会議員から選ばれればよく、年齢は問われない。

エ. 裁判官についての規定である。

問3 国会は国民から直接に選ばれた議員による唯一の立法機関である。もし政治上の争いや圧力など不当に逮捕されたりすると、民主的な政治が脅かされる恐れがある。

問4 当初は高齢者の利用を想定したシルバーシートだったが、けがをした人や妊婦・子ども連れの人など、対象が増えたため表示や呼び方が変わってきている。

問5 新しい権利

問6 X. 労働三権は公共交通機関で働く人にも認められる。

問7 独立国家共同体の成立(1991年)→資料2(2011年)→クリミア併合(2014年)→資料3(2022年)→フィンランドのNATO加盟(2023年)

問8 例えば非人道的な内容を入力して学習させた場合、非常に偏った結果を出力する可能性がある。そうした内容を鵜呑みにせず、広い分野を検索するなどして事実かどうかをチェック(ファクトチェック)しないと危険である。

攻略のポイント

記号選択や用語記入などは、基礎的な知識が問われる問題なのでここで大きくつまずくようだと心もとない。出来事の順番を訊くような問題もあるので、年代などは正確に記憶しておくこと。

記述問題については、出来事や用語の説明をさせるようなシンプルなものはしっかり書いておきたい。後半に出される自分で考えるような記述問題は、やはり社会的な出来事への関心と考察の量がものを言うので、普段から新聞やニュースを見て、少し「大人な」視点で物事を考えるようにして、思考力を養うように意識したい。そして、自分の考えを70~80字程度で抜けやミスが無いようにまとめられるよう、練習しておくとよい。

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