国府台女子学院中学部 入試対策
2024年度「国府台女子学院中学部の算数」
攻略のための学習方法
国府台女子学院、算数の満点は100点、合格者平均点は例年7割~8割であるが、今回は72.7点。昨年難化した反動で、今年は易化している。なお、満点は算数、国語が100点、理科、社会が60点で、算数と国語の比重が高くなっている。
ややレベルの高い問題も含まれるが、多くが基本~標準レベルの問題で、計算問題と独立小問の比重が高くなっている。試験時間は50分、問題量に対して十分な時間は用意されているので、慌てることなく、落ち着いて取り組んで欲しい。各単元の出題傾向と学習法は次の通り。
<単元毎の傾向と学習法>
計算問題 整数、小数、分数の計算が3題程度出題された。□を求める問題も含まれる。例年、大問1は計算問題が何題か出題される。計算問題への対策としては、毎日5題~10題程度の計算練習を行って欲しい。素早く解くことも大事だが、落ち着いて丁寧に解く練習を心がけて頂きたい。□を求める問題も出題されているので、練習を十分に行って欲しい。また、0.125=1/8などの分数と小数の変換は覚えておくこと。
文章題 ここ何年かの出題傾向を見ると、速さ(旅人算・流水算・通過算など)、仕事算・ニュートン算、過不足算、売買損益算、食塩水の濃さ、などが頻繁に出題されている。また、速さに関する問題はグラフの読み取りと関連して出題されることも多い。際立った難問は出題されないので、テキストや問題集の例題・類題・基本問題・練習問題の問題演習をしっかり行って欲しい。
数に関する問題 今年度は群数列、場合の数について独立小問で出題された。ここ何年かでは、割り算のあまりに関する問題、場合の数、規則性(分数数列)などの出題が見られる。この領域においても極端な難問は見られない。幅広くいろいろな問題を練習しよう。特に、数列と場合の数は頻出なので、力を入れて学習すること。
平面図形 面積や角度を求める問題は毎年出題さている。今年度は小問で求積問題・求角問題の2題が、大問では図形上の点の移動についての問題が出題された。図形上の点の移動についての問題は、本校ではおなじみのグラフの読み取りがポイントとなった。過去の出題を見ても、図形上の点の移動については頻繁に出題されている。この分野においても、際立った難問は見られないが、多少応用的な内容も含めて練習しておきたい。また日頃から、等積変形・円周率の計算はできる限りまとめて1回だけ行う、といった工夫を考えて問題に取り組んで欲しい。
立体図形 今年度は小問で三角すいの体積比に関する問題が見られた。過去の出題を見ると、水槽に水を入れた時の深さの変化に関する出題が頻繁に見られる。グラフの読み取り問題としての出題が多いので、「水の深さの変化を表すグラフ」に関する出題が今後予想される。しっかり対策しておきたい。また、回転体の求積問題についても練習しておくこと。
グラフの読み取り ダイヤグラム、点の移動、水の深さの変化に関する出題では、グラフの読み取り問題が頻繁に出題されている。今後もこの傾向は続くと思われるので、しっかり練習を行って欲しい。
模試や過去問はまだ仕上がっていない単元や苦手な単元をあぶりだす絶好のチャンスである。単に得点だけを気にするのではなく、失点の多かった単元については、塾のテキストに戻るなどして、もう一度基本の確認を行うことが必要であろう。なお、苦手分野の分析やその対策については、プロの家庭教師へ是非相談しよう。
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2024年度「国府台女子学院中学部の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
計算問題が3題、独立小問が11題、大問が1題で100点満点、試験時間は50分で例年通りであった。今年度の合格者平均点は72.7点で、昨年に比べると8点ほど高くなっている。。すべての小問数は18で多くはない。あせることなく落ち着いて取り組んで欲しい。計算問題と小問が占める割合が高く、ここでの得点が合否を分ける大きなポイントになる。計算ミスなどによる失点は禁物である。
【大問1】計算問題
- 難度:易
- 時間配分:6分
- ★必答問題
(1)整数の四則計算
(2)整数、分数、小数の四則混合計算
(3)□を求める問題
いずれも基本~標準レベルの計算問題であり、落ち着いて正答したい。
【大問2】小問集合(文章題・他)
- 難度:標準
- 時間配分:18分
- ★必答問題
-
(1)年齢算。3年たっても2人の年齢差が26であることを利用。
(2)場合の数。50円3枚と100円1枚で作れる金額は0円を含めて6通り。10円2枚で作れる金額は0円を含めて3通り。いずれも0円は除く必要があるので、6×3-1より、17通り。
(3)平均算。合計=平均×人数を利用。(75×11+73×9)÷20より、74.1点。
(4)相当算。線分図を描いて考えること。線分図を描くときに、初めの金額を①、ボールペンを買った後の残りの金額を1のように、もとにする量を区別して表現すること。
(5)群数列。(1、2、3)を第1組、(3、4、5)を第2組・・・のように考える。
50÷3=16あまり2より、17組の2番目の数まで足せばよい。各組の3つの数の和は6・12・18・・・となり、16組の3つの数の和は6×16より96。17組の1番目と2番目は33と34なので、(6+96)×16÷2+33+34より、883となる。
(6)ニュートン算。1分間に1台のポンプでくみ出す水を1とすると、
-
はじめにたまっていた水+20分でわき出る水=60
はじめにたまっていた水+10分でわき出る水=40
となる。これより、1分でわき出る水=2、はじめにたまっていた水は20となる。6台でくみ出すと、6-2より1分間に4ずつ減っていくので、20÷4より5分となる。
特殊算、群数列、場合の数の小問集合。いずれもテキストや問題集で見かけるような典型題が中心。
【大問3】小問集合(過不足算、仕事算)
- 難度:標準
- 時間配分:6分
(1)はじめの10脚は6人ずつ11脚目からは8人ずつは、すべて8人ずつに人数をそろえて考えればよい。なお、考え方(式)の空欄を埋める形式になっているので、これが大ヒントになっている。
(2)仕事算で、考え方・計算の記述指定問題。1人1日で行う仕事を1とすると、全体の仕事は140となる。10人は11日間で110の仕事をするので、残りの30の仕事を5人でしたことになり、30÷5より、6日となる。
過不足算と仕事算の小問2題。(1)の過不足算は工夫を必要とする問題だが、空欄を埋めるというヒントが与えられている。(2)の仕事算は典型題。
【大問4】小問集合(平面図形・立体図形)
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
(1)平面図形・求積問題。(半径2㎝の半円+1辺4㎝の正方形-底辺4㎝高さ6㎝の三角形)÷2で求めることができる。
(2)平面図形・求角問題。図の中の等しい長さ・等しい角度から二等辺三角形を見つけることがポイント。
(3)立体図形。三角すいABCDとRPBQの体積比は、2×4×7:1×3×4=14:3となる。従って、700×3/14より、150㎤。
平面図形から2題、立体図形から1題の小問集合。(1)(2)は平面図形の典型題。(3)はBを頂点とする2つの三角すいの体積比で考えると、簡単に求めることができる。
【大問5】図形上の点の移動
- 難度:標準
- 時間配分:10分
(1)グラフより、点Pは20秒後に頂点Dに、点Qは30秒後に頂点Cに着いたことがわかる。従って、点Pと点Qの速さの比は3:2となる。
(2)30秒後に点Qは頂点Cに、点Pは頂点Aと頂点Dの中点にいる。このとき、図形Sの面積は長方形ABCDの3/4にあたるので、長方形ABCDの面積は、48÷3/4より64㎠。
(3)点Pの速さを3、点Qの速さを2とすると、ADの長さは60になる。図形Sが1回目に長方形になるとき、点Pと点Qは合わせて120進んでいるので、120÷(3+2)より24秒後。
2回目に図形Sが長方形になるとき、点Pと点Qは合わせて240進んでいるので、240÷(2+3)より、48秒後。
図形上の点の移動に関する出題。グラフの折れ曲がっている個所における点Pと点Qの位置関係を考えることがポイント。(2)以降を解き進める上でも。(1)は確実に正答したい。
攻略のポイント
計算問題と独立小問が中心で、大問は1題のみの構成になっている。
小問集合では、年齢算・過不足算・ニュートン算などの特殊算、場合の数、数列、平面図形の求積、立体図形の求積などが出題された。塾のテキストや問題集の例題などでみかける典型題が中心だが。ややレベルの高い工夫が必要な問題も含まれていた。大問は図形上の点の移動に関する出題で、グラフの読み取りがポイントとなる出題であった。速さとダイヤグラム、水量変化とグラフなどグラフの読み取り問題は本校の入試では頻繁に取り上げられており、今後もその傾向は続くものと思われる。
本校算数の出題では、計算問題と小問の比重が非常に高くなっている。したがって、本校攻略のポイントとして、計算問題と小問集合で確実に得点することがあげられる。そのためには、①毎日の計算練習を怠らず行い、正確な計算力を身につけること。②テキストの例題・類題・基本問題・標準問題を徹底的に解き、すべての単元の基本をしっかり身につけること。以上が大切なポイントになる。さらには、出題頻度の高いダイヤグラムや水量変化などのグラフの読み取り問題の練習に力を入れて欲しい。
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