巣鴨高等学校 入試対策
2024年度「巣鴨高等学校の英語」
攻略のための学習方法
総合的な長文読解の問題演習を日頃からしっかり行って欲しい。問題のレベルは、全国的な私立進学校の入試問題が適切であろう。500~600字程度の英文であれば、読了に5~6分で読了したい。入試までにそのような長文読解問題を100題はこなしたい。
スピード面では、速読で、できれば目線で英文を追いかける程度のスピードで英文内容を理解することが必要であろう。読解の速さだけでは正解を導くためには不十分である。さらに、内容把握能力。これが必要である。この能力の基盤となるのが、単語・イディオム・文法である。一つの英単語にも、様々な意味がある。
そして、シンプルな単語程、そこに含まれる意味は豊富である。豊富な単語の意味の中からどのような訳を的確・迅速に抽出できるかのが、勝負の分かれ道である。
入試で扱われる文法事項について押さえておきたい事項を説明する。
第1に『不定詞』
用法的には、名詞的用法、形容詞的用法、そして副詞的用法がある。名詞的用法は文字通り『名詞』のような働き(主語になる、動詞の目的語になる等)をする。形容詞的用法は同様に『形容詞』のような働きをする。
つまり、名詞を修飾するのである。副詞的用法はしっかり学習しておいて欲しい。その用法について、主なものを説明する。
①目的:She went to a store to buy a book.(彼女は本を買うために店に行った)
②結果:I grew up to be a teacher.(私は大きくなって教師になった)
③原因:We are delighted to see you.(私たちはあなたに会えて喜んでいます)
④根拠(判断理由):What a fool I was to think that she loved me.(彼女が私のことを愛していると考えたなんて、なんて愚かだったんだろう)
第2に『完了形』
特に、現在完了形について基本事項を説明する。皆さんの中には、「過去」と「現在完了形」との違いに悩んだ場合も多いであろう。一言で言うならば「過去」は「過去の一点」であり、その時点で「行為・事実」は終了している。
一方、「現在完了」は過去のある時点から現在にいたるまで「行為・事実」がつながって(続いて)いる、ということである。したがって、現在完了の基本用法は次のようになる。
①完了:Ⅰ have just finished my work.(私はちょうど仕事を終えたところです)
②継続:I have had this headache for some days.(私は数日この頭痛が続いている)
③経験:I have met you only once.(私はあなたに一度しか会ったことがない)I have never been to a party.(私は決してパーティへ行ったことがない)
第3に『仮定法』
仮定法とは、現在または過去の事実と異なる状況を願望する際の表現方法である。例えば、「If I were a bird, I could fry the sky.」という仮定法の英文において、「自分は本当は現在、鳥ではないのであるが、仮に鳥ならば空を飛べるのに(でも鳥ではないから空を飛べない。空を飛びたいなぁ)」という願望の思いが含まれているのである。
さらに、Ifには『条件・場合』と『仮定法』の2つの主要な用法がある。2つの用法に間に、どのような区別があるのであろうか。これは非常に大事な事項(大学入試にも頻出事項)であるので、これを機会にしっかり理解してもらいたい。Ifの接続詞の中の動詞の時制が現在であれば『条件・場合(~の場合は、~ならば)』となり、過去または過去完了であれば『仮定法(もし~ならば、もし~だったならば)』となる。
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2024年度「巣鴨高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は、物語の長文読解総合問題<10分>。
内容的には、文脈把握、英文和訳、適語選択、要旨把握に関する問題である。
大問2は、説明文の長文読解総合問題<14分>。
適語選択、英文和訳、要旨把握に関する問題である。
大問3は、整序問題<12分>。
語群を並び替える整序問題。文法知識・熟語の知識が不可欠である。
大問4は、対話文完成問題<9分>。
本設問も文法知識・熟語知識が必要である。特に、会話の流れを正確に把握し、適切な英文を考える。
大問5は、リスニング問題<15分>。
【大問1】物語の英語長文読解問題
- 時間配分:10分
1.英文解釈問題である<1分>。
直後のHe saw the ball in the net. He saw the goalkeeper lying on the ground. から判断する。
2.英文和訳問題である<2分>。
try to ~「~しようとする」、get ~ enough to …「~するほど…である」が合体した構文を見抜くこと。
3.内容把握適文問題である<1分>。
本文後半で“I am LENNY BROWN”と繰り返している。
4.適語選択問題である<1分>。
Lenny’s heart was beating very hard.であるので、このときの彼の口は「乾いていた」のである。
5.文脈把握問題である<1分>。
直後にあるHe knew he only had a couple of seconds before Cameron would start laughing at him again.を参考に考えよう。
6.要旨把握問題である<2分>。
直後にYou are Lenny Brown. And that’s all you ever have to be.とある。
7.要旨把握問題である<2分>。
“I am LENNY BROWN”と繰り返していることから、「自分の弱さを克服できる強さ」を感じる。
【大問2】説明文の長文読解総合問題
- 時間配分:14分
1.要旨把握問題である<2分>。
下線①の後に…live in the North Pacific Ocean、,…are native to the North Pacific Oceanを参考にする。
2.適語補充問題である<2分>。
②はfind ~’s way to …「…にたどり着く」、③はthe only way to ~「~する唯一の方法」。②は「道、行程」、③は「方法」という意味になる。
3.適語選択問題である<2分>。
文脈から判断して本段落の最終文にあるlocalが適切である。
4.下線部訳問題である<2分>。
本問下線部訳のポイントは、so ~ that …「とても~なので…である」という構文である。さらに、the number of ~「~の数(数量)」とa number of ~「たくさんの~」との意味の違いを正確に覚えておくこと。
5.文脈把握問題である<2分>。
直後のbecause these species can become invasive themselves. がその理由になる。
6.適語句選択問題である<2分>。
直前のNow there are … that are trying to remove invasive species in Japan. から判断するとイが適切である。ちなみに、Why don’t you は相手を勧誘したり、相手に提案したりする際の表現である。
7.要旨把握問題である<2分>。
本文に、… and they were the cause of a lot of soil erosion in Australia because they ate all the plants. とある。
【大問3】整序問題
- 時間配分:12分
1.「~を秘密にしておくと約束する」は、promise to keep ~ a secretである。
2.「以前~していた」とは「過去の習慣行為」を表現するused to ~である。関係代名詞を用いてまとめる。
3.語群にletがあるので、let+目的語+動詞原形の表現(使役表現)を用いて「~させる」とする。「私の家の場所」はwhere my house isとする。
4.「祖父が収集した切手」は語群からは関係代名詞の英文はできないので、過去分詞の形容詞用法(後置修飾)を使う。つまり、The stamps collected by my grandfather とする。
【大問4】和文英訳(対話文)問題
- 時間配分:9分
(1)「家を出る前に私に電話するのを忘れないで」を英訳する。「~するのを忘れない」don’t forget to ~とする。また、forget ~ingは「~したことを忘れる」となることに注意すること。
(2)「どのくらい食べるの」を英訳する。本問の「どのくらい」は文脈から判断すると「頻度」であるので、How oftenを用いる。
(3)「今子どもに人気が一番あるんだよ」を英訳する。「子どもに一番人気がある」はthe most popular among childrenとなる。
(4)「何か書くものを貸していただけませんか」を英訳する。「…を(人に)貸す」はlend+人+物となる。「何か書くもの」はsomething to write withとなる。withを忘れないように。
【大問5】リスニング問題
- 時間配分:15分
攻略ポイント
長文読解総合問題が2題出題される。各々の英文は標準的英文である。難解な英文ではないが、事前に様々なジャンルの英文に接する必要がある。しかも、英文が読めるというだけではなく、短時間で内容把握を行う(筆者が一番主張したい内容は何か)真の「文章読解力」が必要である。
単語力に関しては、英検準2級以上は必要である。また、いかに英文を読むスピードを上げるかが勝負である。1分間で100単語をこなせる読解スピードを目標にして欲しい。全国上位校の高校入試問題の長文総合問題を1日に1題、確実に演習することをぜひ継続して行って欲しい。