中学受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
中学受験専門プロ家庭教師が語る

東洋英和女学院中学部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「東洋英和女学院中学部の国語」
攻略のための学習方法

問題構成

2017年度から長文読解が文学的文章1問という形式になっていたが、2020年度では小説と随筆文の2題と、以前の形式に戻った。そして2021年度ではまた小説の読解1題だけの形式になった。来年度がどちらのパターンになるかわからないので、少し前からの過去問もよく見て、どちらの形式でも練習しておこう。素材文は7000~10000字ほどで、そこに言語事項や文法などが織り込まれるという形になっている。
内容は、漢字7~8問、文法・言語事項10問前後で、残りは読解問題が20問程度といった割合である。
形式的には、記号選択・書き抜き・短文記述・50~100字ほどの記述・字数指定無しの記述と多彩だが、記号選択が多めである点と記述問題が必ず出される点に留意して、類似問題で練習しておきたい

長文読解

〈文学的文章〉
本校は物語文・随筆文の読解の比重が大きく、7000~10000字の本文がつく場合もあるので、読むスピードは必須である。ただし出典は、無駄に大人向けの難解な話ではなく、小中学生にも理解でき、また読んでも面白い、「読む楽しみ」が感じられる話なので、変に身構える必要無しに読書を楽しむくらいの気持ちで臨みたい
人物の心情理解・筆者の考えの理解という問題が大半だが、選択肢問題も意地悪なものではなく、問題の箇所の前後や、人物の全体を通しての行動を注意深く読めば間違いなく選べるだろう。なお、長文・字数指定無しの記述問題はこちらの文学的分野で出題される。

〈説明的文章〉
2017年度以降、3年続けて説明的文章の出題が無かったが、2020年度では論説的随筆文が出され、ここで記述問題も出されていた。そして2021年度ではまた小説1問だけの出題となった。
今後も年度により傾向が変わることが考えられるので、対策はしておきたい。過去、説明的文章の分野では記述問題は見られず、書き抜き問題が多かった。また、漢字や言語事項が合わせて出される場合も多く、そうなると文章読解自体の問題数はかなり少なくなる。それほど難解な文章は出されていなかったので、一般的な説明文・論説文の問題集などで練習できるだろう。論理的な文章も多く読んで慣れておこう

記述問題

文学的文章の問題の中で、字数指定の無い・「自分の言葉で」書く記述問題がよく出されている。解答欄から考えると100~150字程度でまとめられそうである。本文に直接は書かれていない物語の展開を考えるものや、下線の意味するところを考えて具体的に書くものなどがある。
「自分の言葉で」とは言っても、当然ヒントや答えを暗示させる内容の部分が本文中にあるはずで、それをそのまま使ってはいけないということである。別の言葉・表現を用いたり、散らばって書かれている部分を自分でまとめたり、自分の経験に当てはめて言い換えたりすれば良いのである。満点を取れる綺麗な答えでなくても良いので、空欄にすることだけはなんとしても避けて、部分点は取れるよう、過去問で経験を積んでおきたい
なお2019年度から作文タイプの記述問題が出されており、2021年度では「何かを越えた経験を作文し、その要因も答えなさい」という記述が出された。新傾向として注意しておいて欲しい

知識

文法では、係り受けや接続詞、言語事項ではことわざ・慣用句や熟語などが多く出題されている。漢字と合わせて、特に難問が出されるわけではないので、手を抜かずに学習して得点源にしたい

まとめ

素材文を読むスピードをつけること。特に、文学的文章の比重が大きい試験なので、試験勉強としてだけでなく、日常的に読書する習慣を持ちたい主人公が受験生と年齢の近い少年少女である物語が多いので、そのような本を読めばある種、共通するテーマにも触れることだろう
・「自分で考える」型の記述問題は、やはり社会や人間について深く考えた経験が役に立つ。少し「大人な」視点で多くの書物に触れておけば有利である新傾向の作文タイプの記述も意識した対策を
・知識問題はよく出されている範囲があるので、基本的なレベルの事項は、一通りは頭に入れておこう。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

2024年度「東洋英和女学院中学部の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

2020年度とは変わって、小説1題の長文読解となっている。総解答数は26問。20~60字程度の記述3問と150字ほどの作文問題1問が出されている。
以前よりも本文を読む時間の余裕が少なくなった。読むスピードと正確さを意識して練習しよう。長文記述はやはり時間がかかるので、他の問題はなるべく早く終えて十分な余裕を残したい。他の問題の難易度はさほど高くはないので、時間と得点を稼ぎたいところである。

【大問】小説の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:45分
  • ★必答問題

自分の撮りたい見た目の面白い写真ばかり撮っていた主人公は、写真を見せた友人の反応に悩んでいた。類は自分の経験の中から、型にばかりとらわれても成長せず、相手に伝えたい自分の考えに自覚的にならないといけないと主人公に教える。

問一 延(びた)・効(く)・まちかど・生(やし)

問二 よどみなく――とどこおることなく、すらすらと流れるさま。

問三 カチャカチャと賑やかな音がするので、主人公の方に顔を向けて「耳打ち」した。

問四 フィルムカメラはデジカメのように何度も消して撮り直すことができず、撮ったら撮っただけフィルム代・現像代がかかってしまうのである。

問五 傍線直後から標識の写真を類に見せて主人公が嬉しそうにしていた部分まで。直後の「そのシリーズが……」で場面が現在にもどっている。

問六 他の標識と異なる一枚についてである。原則として色落ちしない「赤」の塗料が使われているはずなのだが、その標識は円周が脱色し「くすんだ灰色」に近くなっている。それがくにゃりと曲がっていて非現実的に見えるのである。

問七 並んだ道路標識のそれぞれが、どこかの隅が違う曲がり方をしているところに「個性」を感じている。

問八 主人公が《憂い顔》をしていたので元気づけようと、類はチョコレートを飲める店に誘った。

問九 曲がった標識が事故が起こった現場かもしれない可能性に考えが及ばず、特に強い画像の写真を指摘されて自分の浅はかさを思い知った。

問十 問九を参照。

問十一 夢中になって撮れる被写体を見つけられることは大事な瞬間なので、類は止めることなく好きに撮らせたのである。

問十二 しばたたく――しきりにまばたきをする。

問十三 類が直前に言った「形の面白さという対象の裏には《人の痛み》がある」という指摘を受けている。

問十四 ウ. 傷ついたり苦しんだりしている状態を、自分を守る殻を外して歩いていると例えている。

問十五 対象の面白さ(型・外見)にばかりとらわれて、写真を見る人に伝えたいものがなかったという意味であろう。

問十六 撮られる人が望む写真を撮るのが類はうまく喜ばれるのは嬉しかったのだが、自分が本当に撮りたい写真は何か別にあるのではないかと迷っていた。

問十七 本当に――いえる
    決して――ない

問十八 お母さんはの行動はとっていない。

問十九 (1) 自分にダメなところがあってもしっかり向き合って、努力し乗り越えれば今よりも成長できるということ。
    (2) 自分の「駄目だ」と思えるところをどのように乗り越えたかという内容で書けばよい。自分の○○が良くなかったので失敗したときに、人の意見を聞いたり、周囲の人の経験に倣ったりして同じ失敗を繰り返さずに済んだ……など。

攻略のポイント

小説は必ず出題があると思って十分対策を講じておくのは当然として、説明的文章も年度により出される可能性はあるので油断してはいけない。
選択肢問題が多いのも変らぬ傾向なので、類似問題で練習を。長文記述も同程度の字数で物語の主題・あらすじをまとめてみるなどすれば良い練習になるだろう。
作文タイプの記述は間違ったことさえ書かなければ、いくつもの正解が存在するわけで、点を取りやすいとも考えられる。気後れせずにしっかり記述しよう。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

東洋英和女学院中学部の科目別
入試対策一覧

中学受験のために
家庭でできること

インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは

リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。

TOP

創業以来、
最高峰のプロ教師陣を輩出

TRADITION
SINCE 1985

1985年法人設立以来、プロ家庭教師のクオリティーにこだわり続け、現役プロ教師の中でもトッププロと呼ばれる真の実力を兼ね備えた合格実績豊富な家庭教師のプロだけをご紹介しています。
特に中学受験·大学受験·医学部受験専門のプロ教師のクオリティーに自信があります。