中央大学附属中学校 入試対策
2024年度「中央大学附属中学校の理科」
攻略のための学習方法
受験テキストを使って「物理、化学、生物、地学」の4分野をまんべんなく学習し、標準~応用程度の問題をクリアしておきたい。夏休み明け以降は、他校も含め、1週間に1年分以上の頻度で過去問演習を繰り返し、ミスをした問題について受験テキストを使った類題の反復練習をすると効率が良い。
全分野において、語句の暗記のみに終始せず、計算問題や思考型の問題への対策が必要である。これらの問題においては、根本原理の知識が不足していると感じられる場合、丁寧に図解されている参考書を読んだり、先生に図解してもらったりして解決すると良い。
また、根本原理を理解した後に練習を重ねればさらに安定的に得点しやすくなる科目でもあるから、1日に1問ずつ問題を解いたり、週に2回程度理科の計算練習をしたりするなど学習をルーティン化して解き慣れておくとさらに心強い。
重要語句についての知識は必須だから正しく理解しておきたい。知識の記憶はインプット(読む、聞く)よりアウトプット(話す、書く)に重きを置いて学習すると良い。お家の人や先生にクイズ形式で出題してもらったり、テストをして実力を試したりするとよい。その際、受験テキストの一問一答形式の問題や基礎を確認するような問題、語句の穴埋め問題などを活用すると良い。
以下、分野別に学習法を述べる。
物理
実験に関する文章や図を与えた上で計算させる問題の出題頻度が高いから、これらの対策を重点的に行いたい。過去問以外に、標準程度の難易度の参考書を使って学習するとよい。本年度入試においては考え方を述べさせる計算問題も出題されたが、普段から途中式や考えを書きながら学習すると良い対策になる。
化学
表やグラフを用いた計算問題や現象・実験器具についての知識問題を解けるようにしておきたい。この分野においては、「塩酸にアルミニウムを入れると水素が発生する」のような気体や水溶液の性質についての基本知識を丁寧に整理した後、グラフ・表の読み取り方、計算の方法を理解すると良い。標準程度の参考書を用いて、理屈を丁寧に理解した上で練習量を重ねたい。
生物・地学
単純な知識を問う問題も出るが、知識を活用するタイプの出題も多く出題されている。知識を基本~標準程度の問題集を使って確認したら、文章やグラフから考察させる思考型の問題の練習を積みたい。受験テキストによる学習はもちろん行うとして、やや学校の独自色が出やすい部分でもあるため、過去問演習を繰り返すのが良い練習になる。
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2024年度「中央大学附属中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問が3つで、それぞれ5、6問ずつ、計16問の出題と例年通りの分量だった。内訳は、記号選択が10問、数値記入が5問、語句記入が1問となっており、文章や図を読み進めながら解く形式だった。制限時間は30分で1問に使える時間は2分程度。
【大問1】体が動く仕組み/生物
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
前半分は骨や筋肉に関する知識問題、後半分は電気信号が神経を伝達する速さを調べる実験についての文章を読み、思考させる内容だった。基本的な知識さえ持ち合わせていれば十分に対応可能な内容であるから、高得点を狙いたい。
問1~3 基本的な知識の確認といった内容。この3つは失点が許されない。
問4~6 やや長めの文章を読み、思考・計算させる問題。実験内容、問うている内容を正しく把握し、情報を整理することが重要だ。計算ミスをしないよう、計算式を見やすく書きながら解き進めたい。
【大問2】金属の性質/化学
- 難度:標準
- 時間配分:10分
アルミニウム、鉄、銅、金などの金属と熱・電気の関係、密度、化学反応などについて問う内容。金属についての基本的な知識があれば良い。
問1 熱伝導についての問い。加熱部から同心円状に熱が伝わる。
問2 熱膨張についての計算問題。長さ、温度変化に着目する。
問3 バイメタルについての問い。図を見て合理的に考えれば良い。
問4 密度についての問い。メスシリンダーから得られる情報の使い方が鍵。
【大問3】月/地学
- 難度:標準
- 時間配分:10分
月の見え方についての問題。時刻や方角、地球から見た月の形について、月の公転の様子を示した図を元に考えられるようにしておきたい。
問1 日食時の月についての問い。月が太陽を隠す、と考えると良い。
問2 8月1日の19時頃に見えた満月の方角についての問い。太陽と真逆の位置にある、と考えると良い。
問3 1日後の同時刻における月の見える位置についての問い。約30日で360度回転する、と考えると良い。
問4 1日後に同じ位置に見える時刻についての問い。問3で求めた角度分を移動するのにかかる時間を求める。24時間で360度回転する、と考えると良い。
攻略のポイント
問題量に対する時間は他校に比べてやや長めであるから、スピードにこだわり過ぎる必要は無い。問題文の意味を正しく把握しておかないと失点につながる場合があるから、ていねいに読むことを心がけたい。また、計算や作図ではやや複雑な作業が必要となる場合があるから、これらもていねいな処理を心がけたい。一部の問題では、知識を忘れてしまっている場合でも問題文の内容から推理することで回答できる場合があるから、忘れているからと言ってあきらめずに粘りたい。
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