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鎌倉女学院中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「鎌倉女学院中学校の算数」
攻略のための学習方法

本校は小問集合による出題がとても多い。必然的に出題分野も多くなり、どの分野もしっかり対応できるようにしておく必要がある。ただし、解きにくい問題が出題されることはほとんどないので、上級レベルの問題演習までこなす必要性はないだろう。
どの分野も好き嫌いなく基本をしっかり身につけることが何よりも重要である。大問についても、小問集合と同等レベルの設問が多いので、基礎・基本をしっかり身に付けるだけでも、かなりの得点に到達することができる。
過去問は、一般的に6年生の9月頃から取り組み始めるのが一般的であるが、本校を目指すうえでは、必ずしも9月にこだわる必要はない。土台が固まっていない状態で過去問に取り組むと、直す問題が多くなるだけで学習効果があまり得られない。土台が固まっていると判断できる状況であれば9月から取り組んで差し支えないが、そうでない場合は、過去問演習の開始を後ろ倒しした方がよいだろう。

・小問集合の対策について

過去問に取り組み始める前に、十分な基礎学力を身に着けることが重要である。6年生の夏期講習が終わるまでは、基礎学力の定着を重視したい。まずは、塾のテキストなどの基本~標準レベルのものを中心に取り組んでおきたい。これで分野別の基礎固めはある程度完成する。
秋以降は、分野別ではない小問集合の演習にも取り組んでいくとよい。模試の小問集合を解き直してもよいし、他校の過去問で小問集合をピックアップして取り組むことも有効である。

・特別な計算問題の対策について

特別な計算問題とは、本校の大問1で毎回出題されている、2つ以上の空欄がある計算問題のことである。このような問題を出題し続ける学校は珍しく、鎌倉女学院名物といってよいだろう。分配法則を利用するもの、比を利用するものなど、解き方に工夫が必要な問題が多い。一般的な問題集などで、このような問題はあまり扱われていないので、解きにくさを感じることもあるだろう。近年の過去問に触れるだけでなく、類題を経験しておいた方が安心である。対策としては、身近な算数の指導者に類題を作成してもらうとよい。

・大問の対策について

スタンダードな問題が出題されているので、日ごろ使っている塾のテキストなどの標準的な問題に取り組んでいれば本校の大問に対応できる。速さ、規則性、図形など、出題されやすい分野もあるが、特定の分野に偏ることなく、全分野をきちんと完成させるようにしたい。

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2024年度「鎌倉女学院中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問5題で、計算問題からスタートし、小問集合からなる大問が2題、大型問題が2題という構成は例年通り。計算問題・小問集合の出題比率が高く、配点にすると70点程度ある。
今年度の合格者平均点は67.2点、受験者平均点は63.1点であった。本校としては標準的な平均点といえる。
基本~標準レベルの問題が多く、きちんと学習をしていれば高得点が狙える。試験時間は45分だが、それほど慌てる必要はないだろう。

【大問1】計算問題

  • 難度:
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

(1)(4)は通常の計算問題。(4)は分配法則が利用できるように工夫するとよい。

(5)は、鎌倉女学院名物の空欄が2つ以上ある計算問題。今年の問題は、式変形をして分配法則を利用すると、空欄を1つにすることができる。

【大問2】一行問題その1

  • 難度:
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

(5)以外は、いずれも基本的な問題である。

(1)は消去算。

(2)は数の性質の問題。

(3)は速さの問題で、家から駅までの道のりを求める。速さの比に注目すれば、駅までの所要時間がすぐにわかる。

(4)は比の問題。この問題も消去算に持ち込むことで、容易に答えが分かる。

【大問3】一行問題その2

  • 難度:
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

例年通り、空欄が2つの小問集合になっている。

(1)は相当算。線分図を書くとよい。

(2)K君とJ君がくいを打つ問題。2人で作業した場合の所要時間は、仕事算で直ちに答えを求めることができる。2人の打った本数の差は、仕事算で考えてもよいし、仕事をする速さの比に注目して考えてもよい。

(3)は4進数の問題。10進数から4進数、4進数から10進数に直せばよい。空欄①はすべて書き出してしまっても、それほど時間はかからない。

(4)は立方体を切断する問題。難しい切断ではない。

【大問4】平面図形

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

相似比・面積比の問題である。

(1)ではDEの長さを求める。相似の初歩的な問題である。

(2)では、平行四辺形ABCDの面積が三角形ADGの面積の何倍かを求める。この問題も易しい。

(3)では、三角形DGEの面積が三角形AFGの面積の何倍かを求める。各々の三角形の面積が、平行四辺形ABCDの面積の何倍かを考えるとよい。

【大問5】立体図形

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

容器に水を入れる問題。

(1)ではABの長さを答える。グラフを見れば、答えは明らか。

(2)ではACの長さを求める。水を入れ始めてから2~3分後に注目すればよい。

(3)では満水になるまでの時間を求める。容器の容積を求めることで答えにたどり着く。

(4)では、6分で満水になる状況を考える。(3)との比を考えるとよい。

攻略のポイント

4教科合計の受験者平均点は、合格最低点よりかなり高い。したがって、算数は55~60点を目標にしてもよい。この点数であれば、基本的な問題をきちんと得点していくことができれば、十分到達可能である。

大問1大問2について。
大問2 (5)以外は、基本的な問題である。これらの基本的な問題を確実に得点しておくことが重要である。

大問3について。
基本~標準レベルの問題である。土台がしっかりしていれば、正解できる問題ばかりだが、算数が苦手な受験生の場合は、半分以上正解できれば十分である。

大問4大問5について。
大問4 (1)(2)大問5 (1)のように、非常に易しい問題も出題されている。これらの問題は確実に正解しなければならない。

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