中学受験のお悩み相談室

中学受験をする意思はあるが、
行動が伴わないお子様の導き方

「中学受験をする!」
子供自身が決めたことではあるものの、なかなか受験を意識した生活に切り替えることは難しいものです。中学受験に向けた行動に切り替えるには?

保護者様からのご相談

「中学受験は本人も希望し納得しているが、肝心の受験勉強に取り組む姿勢に結びつかない。」

「受験勉強に対する意識が低く、塾に通ってはいるが中々成績が上がらなくて困っている」

◎プロ家庭教師からのアドバイス

お子さんが勉強に真剣に取り組めないのには、様々な原因が考えられます。
中学受験に対する動機がまだまだ弱い、実際にどの中学を受験していいか分からない等々が思い浮かびますが、一番の要因は「成績の伸び悩み」にあると考えます。
成績が、お子さんが思っている位、または親御さんが期待する以上に伸びれば、お子さんは勉強することが楽しくなり、誰に言われなくとも自ら進んで「受験勉強」に取り組むはずです。

したがって、以下に「成績を向上させるにはどうしたらよいか」「親御さんの立ち位置はどのように考えたらよいか」についてお話ししたいと思います。

結論から先に言いますと、親御さんは、お子さんが「安心して受験勉強に励める学習環境」を整え、その上でお子さんが受験勉強にとって不可欠な「基礎学力をしっかり身に付ける」ということが肝要です。

いかにしたら「成績は伸びるか」。

受験勉強に身が入らない、または真剣に取り組めない理由として「成績の伸び悩み」を指摘しました。
ここでは、いかにしたら「成績の伸び悩み」を解決できるか、言い換えればいかにしたら「成績は伸びるか」についてお話ししたいと思います。

結論的には、
 ①計画性をもって受験勉強に取り組むこと、
 ②基礎力をしっかり固めること、
であると考えます。以下に、この2点について詳細に見ていきたいと思います。

①計画性をもって受験勉強に取り組むこと

志望する中学校に絶対合格したい、という目標が決まれば、次には具体的な行動です。それは、いかにして効率的かつ実効性のある受験勉強ができるかということです。漫然と学習していても良い結果は望めません。計画性をもった学習が不可欠です。
様々な中学受験生に接してきて感じることは、「志望校に確実に合格している受験生」に共通しているのが、計画性ある学習習慣です。受験は「戦い」であると言われます。これは、他人との戦いであるという意味合いもありますが、究極的には「自分との戦い」であると思います。

そして、その戦いに勝つための不可欠な要素は「自己管理」です。これは言葉を換えれば「弱い自分に負けない」ために何をすべきかということであり、「今日やるべきことは今日中にやる」という決意の強さです。そのためには、学習に計画を立てるということです。計画の立て方は人それぞれでしょうが、理想をいえば3種類の計画が必要でしょう。
第一には「週間計画」です。曜日ごとに何をすべきかを明確にすることです。その際に必ず週に一日は「調整日」を設けることが大事です。予定していたことをできなかった時のための調整日ですので、日曜日が望ましいと思います。
第二には「3カ月計画」です。大雑把に3カ月で何をどこまでやるか、明確にしましょう。
第三には「半年計画」です。夏まで、年内までというように中期的な観点で計画を立てることです。
ここで大切なのは、志望校合格へ向けた視点です。具体的には「偏差値をここまで伸ばそう」という具合に、志望校合格へ向けたイメージ作りが重要です。

②基礎力をしっかり固めること

お子さんが中々勉強に集中できないという状況は、今学習していることの理解が不十分であることが大きいと思われます。この様な状況を克服する方法は、ただ一つです。「基礎からの徹底した反復演習」です。

特に、算数の学力向上のためには、基本的事項の習得が不可欠です。やみくもに志望校の過去問演習を行っても、基礎学力が不十分である場合には望ましい成果は期待できません。学力が思うように伸びない悩みを抱えている場合には、是非思い切って一行問題のような基礎問題の徹底した反復演習を行うことを勧めます。

どの程度やれば良いかという判断は、一行問題の正答率が9割を超えるまでやるべきでしょう。そして、短期集中であるべきです。
有効な時間活用ということを考慮すると、早朝の30分(登校前時間)をこれに充てるなどの工夫が必要です。
このような演習を地道に繰り返すことで、自信がつき積極的に学習に向かう姿勢も身についてきます。このような積極的学習姿勢に至るには、個人差はありますが、2~3カ月は必要でしょう。このような「基礎学力」なくして「応用力」及び「実戦力」の構築は難しいと言わざるを得ません。

「自分の頭で考える楽しさ」を実感できているか。

私がこれまで多数の中学受験生を指導してきた経験上、痛切に重要であると感じるのは、「自分の頭で考える楽しさ」を受験生自身が実感できているかということです。
定型的なスキル演習としてのテクニックはある意味で、努力を重ねればある程度は自分のものに出来ます。その先に到達するためには、「学び、理解し、分かることの喜び」を実感できるかどうかです。

このような「喜び」を感じることなく中学受験を経て志望校合格を勝ち取ったとしても、入学後の学習において、与えられるのではなく「自分で考え解答を導く」という習慣は確立できません。
したがって、この中学受験を通じてお子さんには「自分の頭で考える楽しみ」を是非体験して欲しいと思います。

それでは、そのためには何をやるべきか。結論から言いますと「初めに正解を見て問題を解くのではなく、最後まで諦めずに『自分の答え』を導く」ということです。
この『自分の答え』に至る迄には時間がかかると思います。ここが大事なところです。じっと我慢し、待つことが必要です。

この際大事なことは、基本問題から徐々に実戦問題へと高めていくことです。そして、中々理解ができない場合には、問題の「視覚化」をお勧めします。
算数であれば、必ず線分図、空間図形であれば見取り図などを描くことです。
国語であれば、問題文に書き込みを行うことです。形式段落ごとの冒頭にある「接続詞」を順接と逆説とに違うマークをつけて、視覚的に本文の流れを把握するなどの工夫が必要です。

このような作業により何が行われるかというと、「問題により与えられた情報の集約化」です。
結論すれば、設問に対しいかに短時間で正解を得られるかというポイントは、設問の種々の条件の中から必要な条件だけを的確に抽出できるかどうかです。必要情報は、「太郎君」でも「次郎君」でもなく、AB間を時速何kmで移動したかという事実のみです。
この事実を的確に迅速に見抜けるか、これが合否を分ける学力の核になります。

  • 渡辺先生

    分かるだけじゃない、いつの間にか定着

    渡辺先生
    [横浜国立大学卒]
    プロフィール

    持ち前の明るさで、生徒をリラックスさせて楽しい授業を展開するが、目標達成に向けて妥協を許さない指導スタンスは、毎年多くの女子生徒を志望校合格に導いている。

    合格実績

    【中学受験】
    青山学院・鴎友・学習院女子・吉祥女子・慶應中等部・光塩・晃華・攻玉社・駒場東邦・頌栄・城北・女子学院・白百合・成蹊・東京女学館・東洋英和・広尾学園・雙葉 ・普連土・立教女学院・鎌倉女学院・公文国際・湘南白百合・洗足学園・フェリス・横浜雙葉・市川・東邦大東邦・筑波大附 他多数

  • 塩津先生

    信条は、徹底した基礎固めが難関校突破の鍵!

    塩津先生
    [慶應義塾大学卒]
    プロフィール

    塩津先生は、“わかったつもり”を見逃さない徹底した足固め指導に定評があります。いつまでに目標を定めて、いつまでに何をやるべきか。中学受験算数のポイントを細かく分析し、親子共に最後に達成感を感じられる受験へと導く。

    合格実績

    【中学受験】
    青山学院・麻布・桜蔭・大妻・学習院・暁星・慶應中等部・攻玉社・国学院久我山・駒場東邦・芝・渋谷渋谷・城北・女子学院・巣鴨・成蹊・世田谷学園・中央大附属・東洋英和・豊島岡女子・普連土・本郷・三輪田・武蔵・明大中野・明大明治・立教池袋・早稲田・浅野・鎌倉学園・慶應普通部・サレジオ学院・逗子開成・山手学院・渋谷幕張・昭和秀英・浦和明の星・開智・栄東・立教新座・学芸大世田谷 他多数

  • 藤田先生

    『交換日記』のように作りあげる学習サイクル

    藤田先生
    [横浜国立大学卒]
    プロフィール

    藤田先生は、目標から逆算した学習スケジュールを見える化するだけでなく、実行した内容や様子を生徒自身、可能であれば保護者にも記録してもらい、さながら『交換日記』のように作りあげていく。また、得意とするオンライン授業でも、一方的な講義ではなく、様々なデバイスを駆使して変化をつけ、類題を用いたアウトプットも欠かさず、動きのある授業を展開することで、気付けば能動的な学習のサイクルが形成されていく。

    合格実績

    【中学受験】
    青山学院・麻布・大妻・海城・学習院・学習院女子・吉祥女子・慶應中等部・攻玉社・國學院久我山・駒場東邦・芝・芝浦工業大・渋渋・女子学院・巣鴨・成蹊・成城・成城学園・世田谷学園・中大附属・豊島岡・広尾学園・雙葉・法政大学・武蔵・明大中野・立教池袋・早稲田・早稲田実業・浅野・鎌倉学園・慶應湘南藤沢・慶應普通部・逗子開成・フェリス・法政第二・横浜雙葉・市川・芝浦工業大柏・渋幕・東邦大東邦・大宮開成・開智・江戸川取手・(国)筑府・(国)筑駒 他多数

  • 片岡先生

    「自らみつけさせること」を追及する指導

    片岡先生
    [東京大学卒]
    プロフィール

    何かを理解するとき、“自分で見つける”のと“人から聞いて知る”のとでは学びにおける“喜び”の質が違う。片岡先生の指導では、練り尽くされた図解と教え過ぎない指導によって、生徒は宝探しをするように“自分で見つけ出す学習”へと自然に導かれる。

    合格実績

    【中学受験】
    青山学院・鴎友女子・大妻・開成・学習院・吉祥女子・共立女子・芝・渋谷渋谷・頌栄・女子学院・城北・巣鴨・成城・成城学園・世田谷学園・中央大附属・東京農大一・豊島岡女子・日大二・広尾学園・普連土・本郷・明大中野・明大明治・武蔵・立教池袋・早稲田・早実・市川・渋谷幕張・浦和明の星・開智・栄東・立教新座・お茶の水女子大附属・筑波大附属・(都)小石川 他多数

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