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国際基督教大学 教養学部入試対策 人文・社会科学
入試対策と勉強法

出題傾向・攻略のための勉強法・推奨テキスト

国際基督教大学 教養学部入試対策 人文・社会科学

ここでは、国際基督教大学の教養学部を目指す方に対して、人文・社会科学の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。

本大学の「一般選抜」では、「人文・社会科学選択」「自然科学選択」「日英バイリンガル面接利用」「英語外部試験利用」の4方式があります。「人文・社会科学選択」「自然科学選択」では、「人文・社会科学」または「自然科学」、「総合教養」、「英語」の3科目の試験が実施されています。
本稿では、2024年度「一般選抜」の「人文・社会科学選択」の「人文・社会科学」に準拠しています(ただし、必要に応じてそれ以外・以前の入試問題に言及している場合もあります)。
ちなみに、「総合教養(リスニング含む)」は「リベラルアーツ」(一般教養)の基礎となる「人文科学」「社会科学」「自然科学」を統合した学力を判断する総合問題で、「英語(リスニング含む)」には、英語で書かれた資料を読み、それに関連した問題に答える形式の読解の試験と、スピーカーから流れる短い講義を聴いて、正答を選ぶ形式のリスニングがあります。

国際基督教大学教養学部 人文・社会科学試験の出題傾向とは

出題範囲(分野)

本大学の「アドミッション・ポリシー」によれば、学生に求められている「資質」は「文系・理系にとらわれない広い領域への知的好奇心と創造力。的確な判断力と論理的で批判的な思考力。多様な文化との対話ができるグローバルなコミュニケーション能力。主体的に問題を発見し、果敢に問題を解決してゆく強靭な精神力と実行力」(本大学HPより)です。
つまり、「文系・理系にとらわれず幅広く学び、各教科・科目の基礎知識を関連づけて行動する知性へと変革する能力」が問われるということになります。
したがって、文理を問わず学際的で多種多様な分野からの出題がありますが、特に「人文・社会科学」では「文学」「哲学」「言語」「宗教」「政治」「経済」「歴史」「社会」などの領域から選ばれたテーマについての資料を熟読し、「内容を体系的に理解し把握する力、論理的に推理・思考する力、さらに資料で与えられた知識や原理を応用する力、資料の内容をもとに新しいことを推測する創造力をテストする」ものです(本大学の「入学試験要項」)。単なる「知識」だけではなく、的確な判断力と論理的で批判的な思考力(クリティカル・シンキング)が求められます

出題量と時間配分
課題として示されている「資料」(「文章量」だけで1万字以上になる。「図表」などが添付されている年度もある。24年度は「図表」なしで約1万3千字)を読み解いた上で、40の設問(18年度は42だった)に答えることになります。試験時間は80分25分程度で「資料」を読解し、残りの時間で丁寧に設問を解いていきましょう。配点は80点/250点満点。

出題・解答形式の特徴

「問題冊子」の冒頭には「この試験は、資料を読んで、あなたがその内容をどの程度理解し、分析し、また総合的に判断することができるかを調べるためのもの」と記されています。
「資料」は本大学作成のオリジナルで、前述のような幅広い分野を学際的に横断する「学術論文」です。当然ながら硬質で難解な文章が多くなっています。
したがって、先ずは「問題文」としての「学術論文」を正確に読解する「国語力」が求められます(「現代文」はもちろん、「古典」も含まれる)。そして、「学術論文」の内容に関する「人文・社会科学」関連の「知識」(「日本史」「世界史」「政治・経済」「倫理」「現代社会」「地理」等)が具体的に問われるわけです。
解答形式は「マークセンス方式」です(基本的に4選択肢)。

国際基督教大学教養学部   人文・社会科学試験を攻略するための勉強法

前提

文部科学省の規定によれば、「人文科学」は「日本文学」「外国文学」「言語学」「日本史学」「世界史学」「地理学」「哲学」「心理学」「文化人類学」等、「社会科学」は「法律学」「政治学」「行政学」「商学」「経済学」「経営学」「社会学」「コミュニケーション学」「人間科学」などといったという学科です。
こうした学科を網羅した「学術論文」を読解することになるので、当然、事前に馴染んでおくべきです。そのために最適なのが、いわゆる「新書」と呼ばれる書籍です。「岩波新書」「中公新書」「新潮新書」「朝日新書」「角川新書」「講談社現代新書」「ちくま新書」「文春新書」等々、様々な出版社から刊行されています。できるだけ多く読んでおくことをお勧めします(興味があるものでOK)。

語彙

「資料」としての硬質な文章を理解し咀嚼するためには、難解な語句や「キーワード」を読み解く「語彙力」が必要になります(直接「設問」で問われることもある)。そのためには、先ずは「己が実力」を把握することが必要で、「共通テスト(センター試験)」の「漢字問題」がひとつの目安となります。最低10年分以上の過去問の結果で学習を進めていきます
尚、以下のサイトは「漢字問題」だけがまとめられていて便利です。
http://www.kanjijiten.net/center/index.html

現代文

「資料」としての「学術論文」、要は「論説文(評論文)」を読解することになります。しかも、設問には「換言説明」「理由説明」「論旨把握」「空所補充」「本文合致」といった通常の「現代文」同様の出題もあります。
したがって、「現代文の解法」の習得は不可欠になります。
「論説文(評論文)」特有の「解法」と全てに共通する「解法」を体系的に理解し定着させ、応用するために肝要なのは「復習」の仕方です。「考え方のプロセス」を「トレース」することが必須。特に「間違った問題」が肝要で、誤ってしまった「分岐点」をしっかりと確認し、さらに、いくつもの練習問題を通じて同種の設問に共通する「解き方のプロセス」を身につけましょう。それが「解法」となります。
尚、「具体的解法」に就いては本HPの別サイト「大学入試”王道現代文”」を御覧下さい。

古典

「古文」「漢文」が「資料」の中で題材として扱われる場合があります。よって、最低限、「教科書レベル」の「知識」や「読解力」は必要になります。
「古文」では、「重要古文単語」及び「文語文法」を徹底的に習得し、「文学史」「古典常識」や「和歌修辞法」もしっかりと確認しておくことが必要です。
「漢文」では、「文の構造」「句法」「語の読み・意味」「書き下し」「訓点」等の基礎知識を復習しておきましょう。

社会

「地歴」「公民」がどれほど定着しているかが最大の鍵となります。「共通テスト(センター試験)」で8割以上正解することが目処です。過去問で確認し、未定着の科目は確実に復習しておくことが肝要です。
特に、「倫理」「現代社会」は頻出「世界史」「政治・経済」も外せません「教科書レベル」の「知識」を的確に把握しておきましょう。
また、「統計資料」も題材となるので「資料集」なども押さえ、「時事的要素」も含まれるので「新聞」は日々通読する必要があります。

※尚、「公務員試験」の「一般知能分野」に「現代文」「古文」、「一般知識分野」には「人文科学」「社会科学」の試験科目があります。そこで、「高校卒業程度」対象の参考書・問題集を使って、全体を概括的に確認するという方法もあります。

推奨テキスト

ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを語彙対策篇、現代文対策篇、古典対策篇、社会科対策篇、時事・その他対策篇、過去問対策篇に分けて紹介します。

知識対策篇

①『漢字 一問一答【完全版】』(東進ブックス)→②『現代文最重要語句らくらく練習帳』(学研プラス)→③『新版完全征服 頻出現代文重要語700 [三訂版]』(桐原書店)→④『現代文キーワード読解[改訂版]』(Z会出版)。

前項の「大学入学共通テスト(漢字問題)」チェックで、5割未満の場合は①から、6割は②から、7割は③から、8割は④から始めるのがひとつの目安です。反復練習して完全定着させましょう。特に④では、「キーワード編」のみならず「頻出テーマ編」も熟読し、完全に理解することが重要です。

現代文対策篇

①『システム現代文 バイブル編(改訂新版)』(水王舎)
…初級レベル。「解法」って何? といった諸君にお薦めの入門書。根本を徹底的に解説しており、マスターすれば「解法」は一通り理解できます。

②『マーク式基礎問題集 現代文(河合塾シリーズ)〈九訂版〉』(河合出版)
…初~中級レベル。「正解の根拠」を明確にした詳細な「解説」に定評があり、「入試現代文」の「マーク方式問題」への突破口を開く一冊です。

③『現代文 解法の新技術(大学受験スーパーゼミ徹底攻略)』(桐原書店)
…中級レベル。あらゆる問題形式に対応した「解法」を明示しています。中堅から上位校へのステップアップ段階の一冊です。

④『入試現代文へのアクセス 完成編(河合塾シリーズ)』(河合出版)
…中~上級レベル。「読解へのアクセス」で問題点を喚起し、「選択肢設問」の「消去の根拠」も明記されており、「解法理解度」を自己確認できます。自らの実力を把握することで、ICU合格に自信が持てる一冊です。

古典対策編

①『重要古文単語315(三訂版)』『標準古文単語650(三訂版)』(ともに桐原書店)
 …前者を反復して完全定着させた上で、後者を数回丁寧に通読しましょう。それで古文の「語彙」はほぼ心配ありません。

②『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル(三訂版)』(河合出版)
 …「文法」の基本が分かりやすくまとめられています。「例文」は「品詞分解」し「現代語訳」も必ずこなしましょう。

③『漢文道場[基礎編]』(Z会出版)
 …「送りがな・返り点」といった基本ルールから重要な「句法」まで、基礎力養成の一冊。

社会科対策編

①『マーク式基礎問題集 倫理(六訂版)』(河合出版)
 『即応!センター試験 現代社会 問題集(最新版・増補版)』(清水書院)
 『30日完成 スピードマスター 世界史問題集 世界史B(新課程用)』(山川出版)
 『共通テスト 政治・経済 集中講義(五訂版)』(旺文社)
以上は重要科目の確認・再定着用の四冊です。「日本史B」「地理B」に就いては、弱点事項を教科書等で確実に補強しておきましょう。

②『新・光速マスター 人文科学(改訂第2版)』(実務教育出版)
『新・光速マスター 社会科学(改訂第2版)』(実務教育出版)
「人文科学」「社会科学」を概括的に確認する為の二冊です。

過去問対策編

『国際基督教大学教養学部「一般選抜」[人文・社会科学]』=実践レベル。10年分以上をしっかりと解いて、「解法」をトレースすることが重要です。

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