大学受験プロ家庭教師 青山学院大学 文学部 比較芸術学科の論述
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青山学院大学 文学部 比較芸術学科の論述
入試対策と勉強法

出題傾向・攻略のための勉強法・推奨テキスト

青山学院大学 文学部 比較芸術学科の論述

ここでは、青山学院大学の文学部比較芸術学科を目指す方に対して、論述の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。

本大学の「一般選抜」は、「全学部日程」と「個別学部日程」とがあり、さらに学部・学科によって実施される教科・科目に応じたいくつかの「方式」に分かれ、多種多様な入試パターンが用意されています。受験生にとっては有難い限りですが、複雑でもあるので、しっかりと情報を確認しましょう。
尚、本稿では、文学部比較芸術学科の2024年度の「論述」に準拠しています(ただし、必要に応じてそれ以外・以前の入試問題に言及している場合もあります)。

 

青山学院大学文学部比較芸術学科   論述試験の出題傾向とは

出題範囲(分野)

出題科目(範囲)としては「芸術にかかわる評論を読み、そのテーマに沿って具体的な例をあげながら、考えるところを論述する」となっています(本大学の試験概要)。
課題文は論説文(評論文)です。文章内容は、「芸術の『作品』概念」をテーマにした芸術論で、渡辺裕「『楽譜に書かれる音楽』のイデオロギー――『音楽作品』概念の再検討に向けて」です。決して硬質な文章ではありませんが、専門用語が散見されやや理解しづらいものです。この文章を題材として、比較芸術学科の「出題の意図・狙い」である「文章の意味内容を正確に把握できる読解力・的確に要約できる力・無批判に受容するだけではなくそれに対する疑問や反論や他分野への類推などを主体的に展開できる応用力や知力、自己の主張を適切に表現できる力、芸術史に関する基礎知識」が「見解論述」で問われています。

出題量と時間配分

課題文の文章量は約1400字です。他の私大上位校と比較していたって少なくなっています。
試験時間は90分です。決して余裕はありません。課題文の内容理解、「テーマ」の検討、分析、論点整理をした上での構成メモを40分程度でしっかりと作成し、残りの50分ほどで丁寧に自らの「見解」を論述していきましょう。

出題形式

課題文中のインガルデンの『作品』概念に就いて、条件を課された上で4つの論点に関して800字以内の「見解論述」が求められている。条件は「あなた自身の関心分野に照らし合わせて、具体的な作品を例に挙げながら論じる」ことです。全ての論点を網羅して、条件をクリアしながら見解を論述するには相当の工夫が必要であり、力業が求められることになります。今後も、文学部比較芸術学科の論述では課題文の「論点」「視点」や「主題」に関して、「美術・音楽・演劇映像」などの具体例を挙げながらの「見解論述」が求められることが予想できるので要注意です。

 

青山学院大学文学部比較芸術学科   論述試験を攻略するための勉強法

知識

「論述力」と「知識」は無関係、とは無論なりません。美術、音楽、演劇、映像などさまざまな分野に関する芸術論という硬質な課題文を理解し咀嚼する為には、難解な語句や頻出テーマに関する「キーワード」を読み解く「語彙力」が当然、必要になります。さらに、「見解論述」での誤字・脱字は確実に減点要素になるので、漢字ひとつたりとも疎かにはできず、高度な語彙力を養成する必要があります。その為には、先ずは「己が実力」を把握することが重要で、「共通テスト(センター試験)」の漢字問題(要は同音異字、同訓異字の判別)が「基礎的語彙力」のひとつの目安となります。最低10年分以上の過去問をこなしてみましょう。その結果次第で、具体的な学習を進めていきます。
尚、以下のサイトは漢字問題だけがまとめられていて便利です。
http://www.kanjijiten.net/center/index.html

読解

「論述力」といっても課題文が示され、それに就いての設問として「見解論述」があるのですから、その点では「現代文」の問題と捉えなくてはいけません。当然、課題文の内容をいかに正確に読み取るかが最優先となります。基本は論説文(評論文)で、そこで肝要になるのが最重要解法である「Nの法則」の習得です。本文を「序論」「本論」「結論」に分け、「論旨」が述べられている「序論部」「結論部」の「対応関係」および「本論部」での「段落相互関係」に着目して読解するという手法を完璧に理解、定着させ、応用できるようになるまで問題練習を重ねることが重要です。
尚、読解に際しては美術、音楽、演劇、映像などの芸術に関する概念や理論の知識習得は必須事項になります。

視点・論点

課題文があり、いくつかの「論点」が提示されているとはいえ、それをなぞっただけでは単なる感想文になってしまいます。受験生各位の「見解」を論述するのですから、当然、独自の「視点」が必要になります。幅広い議論の可能性を有している中で、如何に説得力のある「視点」を提起できるかが成否を分けるので、常日頃から芸術全般に対して関心を向け、研ぎ澄まされた問題意識を持ち続けていることが重要になります。さまざまなメディアを通じて、日本や世界の文化的事象をキャッチすべくアンテナを張り巡らせておくことが肝要です。その際、未知の事象に関してはメモとしてまとめておきましょう。必ず求められる「具体例」のストックとなるはずです。

論述

800字という制約の中で「自らの見解」を的確に論じるには、構成メモの作成が不可欠です。脳内イメージを可視化、客観的に捉える作業になります。最重要な「論旨」、説明に必要な「論点」(提示されているものも含め)や「視点」をアトランダムに記し、整理してチャート化します。その上で、「見解」を「頭括型」の「論述」としてまとめるべく各要素を取捨選択するのです。その際には、「批判的スタンス」の「視点」を特に意識し、「カウンター」としての「論点」も用意することが肝要です。前述のように、「出題の意図・狙い」で「無批判に受容するだけではなくそれに対する疑問や反論」が求められているのです。
尚、「序論」「本論」「結論」は「1:3:1」が原則です。こうした「構成メモ」の作成練習を繰り返すことが重要です。実際の「論述練習」では、「添削指導」を受けることが必須です。

推奨テキスト

ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを知識対策篇、現代文対策篇、見解論述対策篇、過去問対策篇、芸術対策篇に分けてご紹介します。

知識対策篇

(1)『漢字 一問一答【完全版】』(東進ブックス)
(2)『現代文最重要語句らくらく練習帳』(学研プラス)
(3)『新版完全征服 頻出現代文重要語700 [三訂版]』(桐原書店)
(4)『現代文キーワード読解[改訂版]』(Z会出版)

前項の「大学入学共通テスト(漢字問題)」チェックで、5割未満の場合は(1)から、6割は(2)から、7割は(3)から、8割は(4)から始めるのがひとつの目安です。反復練習して完全定着させましょう。特に(4)では、「キーワード編」のみならず「頻出テーマ編」も熟読し、完全に理解することが重要です。

現代文対策篇

(1)『システム現代文 バイブル編(改訂新版)』(水王舎)
初級レベルです。
「解法」って何? といった皆さんにお薦めの入門書です。根本を徹底的に解説しており、マスターすれば「解法」は一通り理解できます。

(2)『現代文読解力の開発講座(新装版)』(駿台文庫)
中級レベルです。
文章を客観的に捉える術が丁寧に説明されており、中堅から難関私大へのステップアップ段階の一冊です。

(3)『現代文と格闘する(三訂版)』(河合出版)
上級レベルです。
「文章を読み繋ぐ」ことを主眼として、その為のシンプルな「視点」を提案しています。青学「文学部比較芸術学科」の「論述」の「課題文」を確実に読解する一冊です。

※尚、(2)(3)には「要約問題」があるので必ずこなしましょう。

見解論述対策篇

(1)『吉岡のなるほど小論文講義10[改訂版]』(桐原書店)
初級レベルです。
「小論文とは何か?」「どのように文章を組み立てたらよいのか?」という基礎・基本を体系的に解説しています。入門から基礎力養成の一冊です。

(2)『資料と課題文を攻略して合格答案を書くための 小論文のオキテPRO』(KADOKAWA)
中級レベルです。
入試で戦える「解き方」が身につきます。「小論文のオキテ」を習得でき、「コミュニティ人間科学部」の「論述」で必要となる可能性がある「図表読み取り」のポイントもつかめる一冊です。

(3)『小論文を学ぶ――知の構築のために』(山川出版社)
上級レベルです。
「読みと書きの技術論」「小論文に必要な知の構築」「実践演習を通じての知の習得」の3部構成で、「論述」で8割以上の得点ゲットをターゲットに据える一冊です。

(4)『小論文 テーマ別課題文集 21世紀を生きる[改訂版]』(駿台文庫)
最終レベルです。
「主要頻出テーマ」ごとの「論点整理」「キーワード解説」が充実。万全を期すための一冊です。

(5)『文藝春秋オピニオン○○✕✕年の論点100』(文藝春秋/毎年11月発売)
毎年の日本の様々な「争点」が多角的に提起されており、「論点」「視点」の捉え方を習得できます。「時事対策」にも活用でき、「条件」として言及すべき「具体例」のストックにもなる一冊です。

過去問対策篇

『青山学院大学文学部比較芸術学「科独自問題(論述)」』
実践レベルです。
10年分以上をしっかりと解いて、「解法」をトレースすることが重要です。

芸術対策篇

(1)『世界でいちばんやさしい 教養の教科書』(学研プラス)
本書の「歴史」「哲学」「言語」「心理」「文化」「経済」「社会」「日本」「芸術」全9テーマの中で、特に「文化」「社会」「芸術」の基本的知識を習得しましょう。

(2)『1日1テーマ 解けば差がつく 大人の教養ドリル』(きずな出版)
本書中の「美術」「哲学・思想」「文学」に関する最先端の知識を身につけ、インプット&アウトプットで実践練習しておきましょう。

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