東北医科薬科大学 化学
入試対策と勉強法
特徴と時間配分
出題範囲(分野)
2024年度は大問4題の出題でした。2021年から毎年、大問4題の出題で変化はありません。2024年度は理論、無機、有機、高分子分野の出題でした。この年は、理論から酸化還元滴定、リン酸の電離定数とpH、緩衝液、無機からは工業関連、有機からは芳香族化合物、高分子では核酸とアミノ酸に関する出題でした。毎年、計算問題が多く出題されています。この傾向は変わりません。
出題量と時間配分
理科2科目で120分の試験時間です。大問3題すべてがマーク式です。1科目で60分と考えると、マーク式ではあるものの計算問題が多いため、計算のスピードが遅い人にしてみれば時間は厳しいでしょう。効率よくこなしていかないと時間が不足するので、時間配分を間違わないようにしなくてはなりません。
出題形式
大問4題です。化学変化、無機、理論、有機分野のテーマ別問題となります。理論分野を含めて大問4題すべてに計算問題が含まれているのが特徴です。全範囲から万遍なく出題されていますが、特に化学変化、工業化学、生物化学、高分子に関する出題が多くなっています。大問は各、10分程度の目安を目標に進めるといいでしょう。
解答形式
全問マークシート方式です。マーク式といっても、正しいものの組み合わせを選ばせたり、計算問題の答えの選択肢が10個であったりします。2024年度まで変化はありません。
自分できちんと整理をして、計算ミスのないように進めていかないと、最終的に最後の問題にマークの数値が埋められないということになりかねません。
攻略のポイント
本学は全体的に標準レベルの問題です。2024年度ではCODに関する出題がありました。これは受験化学で取り上げる有名な問題でした。他は教科書傍用問題集で十分な問題です。このCODに関係する問題では『化学の新研究』(三省堂)または『化学重要問題集』(数研出版)で対応したいところです。このように、一部、難易度が高い問題やきめ細かい知識も必要とされます。教科書や資料集、教科書傍用問題集をしっかりやりこなした上で演習をこなし、発展的な学習もしていきましょう。
本学の理論分野では、過去に反応速度、活性化エネルギー、平衡、熱化学、酸と塩基、酸化還元、溶液について出題されてきました。計算問題は必ず多く出題されています。そこで、まずは教科書傍用問題集で標準問題レベルを十分演習してもらいたいです。数値計算も間違いなく速く解けるように練習をしましょう。無機化学分野では、過去にクロムの酸化物、金属イオンの系統分析、工業的製法が出題されています。対策として、化学反応式をしっかりと書けるようにしてもらいたいです。そして、定性分析の問題をしっかり整理しましょう。次に有機化学分野ですが、過去に芳香族のアニリン、炭化水素、有機構造決定、油脂と石鹸について出題されました。高分子化合物では、合成高分子、高分子化合物の分子量、フェノール樹脂、油脂と石鹸が出題されました。これらは、官能基、有機化合物の名称を中心に、少しずつ覚えていってほしいです。今後は、新課程のエンタルピー、エントロピー、ギブズエネルギーに関係する出題に注意してほしいです。これは新課程の2024年度以降の教科書傍用問題集で学習するか、または動画で視聴して対策をしておくのもよいでしょう。
本学は文章を読ませる問題もあるので、教科書の文章と資料集を丁寧に見ながら学習をはじめてもらいたいです。難しい問題はあるものの大部分ではないので、教科書傍用問題集を活用し何回も問題をやることです。計算問題は必ず出題されるのでスピードをあげて問題を解く訓練も必要です。そして、最後に少し難しい問題が1題だされることがあるので、『化学の新研究』(三省堂)または『化学重要問題集』(数研出版)を活用して更なる学習を進めましょう。
推奨テキスト
(1)『セミナー化学基礎・化学』(第一学習社)
基本から標準まで幅広く扱われています。本学を目指すなら、基本から発展問題までを完璧にしましょう。総合問題に同じ問題があります。プロセスや基本問題、例題を徹底的にやりこみ、その後で発展問題や総合問題に取り組みましょう。セミナーのセルフチェックを利用して、自分ができない部分を集中的に学習できます。2024年度以降の新しいのを使ってください。
(2)『リードα化学基礎・化学』(数研出版)
基礎から入試までの範囲で構成されており、思考力・判断力・表現力を養う問題が満遍なく掲載されています。大学入学共通テストや将来の入試を意識した演習が行えるでしょう。リードAとリードBで基礎学習の整理、基礎的な問題の演習ができます。少し慣れたら、リードCやリードDを学習して応用力を養うようにしましょう。こちらは計算問題が充実しているので、本学の計算対策としても活用できます。2024年度以降の新しいのを使ってください。
(3)『化学の新研究』(三省堂)『化学の新演習』(三省堂)
『化学の新研究』は本学の合格を目指す化学受験者にとって大変役に立ちます。発展的な内容を確認したりするときに利用するのもよいでしょう。『化学の新演習』は、化学を苦手としている人にとっては少し難しいかもしれません。その場合は、無理にこちらを使わなくてもよいでしょう。『セミナー化学』や『リードα』問題演習でひととおりの問題を終了した場合に、このレベルの問題集にチャレンジする程度で考えましょう。
(4)『化学重要問題集』(数研出版)
こちらは一通りの学習を終了して、問題演習を通じてさらに力をつけたい人が取り組む問題集です。初心者がこの問題集をはじめに解くと時間がたくさんかかるため、効率はよくありません。これが理解できていない人は、教科書や参考書の内容が身についていないので、必ず基本に戻るようにしましょう。
(5)『スタディサプリ』(リクルート) ※動画視聴
動画は、化学の学習内容の流れなど紙面ではわからない部分を理解するのに効果的です。特に、図や音声を用いて化学のそれぞれタイトルを整理ができ、紙面からではわかりにくい部分をイメージで理解できるでしょう。予備校で講義を聞くだけなら、この方が値段的にも安くて効率的です。
テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。
東北医科薬科大学への受験を控えている保護者様へ
東北医科薬科大学の受験には学校別の対策が必須になります。プロ教師界でトップの実力を持つリーダーズブレインの家庭教師は、様々な医大・医学部受験の合格実績と受験ノウハウを有しています。その中でも、お子様に最適な東京医大・医学部に強い家庭教師をご紹介します。
