桐朋中学校 入試対策
2015年度「桐朋中学校の国語」
攻略のための学習方法
[傾向]
桐朋中の入試問題は、主に、読解問題二題という形で出題される。
漢字・語句は、独立問題としては、出題されていない。
読解問題の設問構成は、選択式問題、書き抜き問題もあるが、「字数指定のない記述問題」が主である。
ここ数年の合格者平均点は55点程度以下。高くはない。
手ごわい問題が出題されることがある。意識して、対策をしっかりとして欲しい。
[選択式問題]
選択式問題は、選択肢が比較的短いものが多い。
文章中や選択肢の中に解答の手がかりを見つけて、手がたくおさえて欲しい。
書き抜き問題も、文章構成などを意識して、解けるものが目立つ。
選択式問題、書き抜き問題には、必要以上に時間をかけないようにしたい。
[記述式問題]
字数指定のない記述問題が、多く出題される。
解答欄には、一行の欄、複数行の欄があり、求められる字数は、想像できる。
記述の設問には、「くわしく説明しなさい」「本文全体をふまえて」「表現の違いに注目して」など、書き方の条件が設けられていることが多い。
この条件を意識して、書き進める。
文章中の言葉を引用するだけでなく、自分の言葉で書き進めなくてはならない設問も多い。
過去問演習を通して、桐朋中の記述問題に慣れておきたい。
[素材文]
素材文の長さは、大設問二題の総字数で多少短めなときも目立つが、総字数で7000字程度という長いときもある。
物語文の題材は、女性視点の文章、震災復興者視点の文章など、受験生が置かれた環境とは異なる登場人物を描いたものが目立つ。
受験生自身の他者理解の力が問われる。
物語以外で、「ムーミン」「宮崎駿」などを題材にしたものが出題されたこともある。
受験生でも知っていることがらが、大人の著述家の視点で書かれているもの。ここでも、受験生の読解力の深さが問われる。
[知識問題]
漢字問題は必ず出題される。
桐朋中の合格ラインを考えると、ここで点数を落としたくない。
出題されるものは基礎的なものが多い。確実に得点したい。
言葉の知識関係の問題も読解問題の中に見ることができる。この点も、確実に得点することを意識したい。
[過去問題演習]
過去問演習に入る際には、以下の点に留意したい。
・50分という制限時間を意識して、すばやく解き進める癖をつける。(すべて解き終える!)
・選択式問題、書き抜き問題で、必要以上に時間をかけない。
・過去問演習を通して、桐朋中の記述の書き方を身につける。
・「わかりやすく説明しなさい」「本文全体をふまえ」など、設問に書かれた条件を意識して、記述問題に取り組む。
・解き終えた答案は、必ず中学受験専門の国語の先生に確認してもらう。先生に添削指導をしてもらい、専門家としてのアドバイスをもらう。
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2015年度「桐朋中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
論説文の読解問題が一題と物語文の読解問題が一題という出題構成である。
漢字の書き取りなどの設問は、読解問題に含まれる。
設問形式は、記述が目立つ。記述問題にそれなりの時間がかかることを予想して、設問を解き進めていきたい。
[大問1]論説文
- 時間配分:
問一 内容理解。記述式。字数指定なし。求められる字数は少ない。<時間配分目安2分>
問二 内容理解。選択式。傍線部②をふくむ一文を正確に読む。<時間配分目安1分>
問三 慣用句。短答式。基礎的な内容。確実に得点したい。<時間配分目安1分>
問四 主題関連。書き抜き。書き抜き部分は、最後の段落にある。<時間配分目安1分>
問五 脱文挿入。書き抜き。「ああ、もういやだ」が対象とすることが、この脱文。見つかりにくい可能性がある。<時間配分目安2分>
問六(1) 内容理解。書き抜き。傍線部④直前の部分から、解答を探す。<時間配分目安1分>
問六(2) 内容理解。記述式。字数指定なし。(1)の書き抜き部分から、書くべきことを判断できる。<時間配分目安4分>
問七 要旨関連。記述式。字数指定なし。設問の「現代の映画と対比しながら」という点に着目して、記述する。<時間配分目安4分>
問八 漢字の書き取り。短答式。基礎的な漢字が中心。確実に得点したい。<時間配分目安1分>
[大問2]物語文
- 時間配分:
問一 漢字の書き取り。短答式。基礎的な漢字が中心。確実に得点したい。<時間配分目安2分>
問二 心情関連。選択式。選択肢の内容を比較することでも、解答を見出すことができる。<時間配分目安1分>
問三 心情関連。選択式。この場面の中のやり取りをおさえること。難しい設問ではない。<時間配分目安1分>
問四 心情関連。選択式。基礎的な内容。ここで落とさないようにする。<時間配分目安1分>
問五 心情関連。記述式。字数指定なし。ポイントは大きくわけて二つ。千代が進学できないことはおさえておきたい。<時間配分目安4分>
問六 場面理解。千代の一番の望みは、ハルの台詞の中にある。<時間配分目安2分>
問七 内容理解。選択式。物語の展開をおさえ、類推することで解ける。<時間配分目安1分>
問八 心情関連。選択式。傍線部⑥をふくむ場面の内容をおさえることで、判断できる。<時間配分目安1分>
問九 内容理解。記述式。字数指定なし。時代背景がわかると、書きやすい。<時間配分目安3分>
問十 心情関連。記述式。字数指定なし。物語のできごとをおさえ、類推していくことが必要。<時間配分目安3分>
攻略のポイント
・合格者平均点が57.6点(受験者平均点53.0点)と決して高くはない。
漢字部分にすべて正解して、他の問題を五割程度得点することで、合格ラインに到達する。
・文章の読解に15~20分ほど。解く時間に30~35分ほどが目安になる。
・字数指定がない記述問題が多い。解答欄の枠の大きさに恐れない。
「解答欄を埋めきる!」という気持ちになり、取り組むこと。
・難度の高い記述問題もそれなりにある。記述には部分点がつく。
「完成した解答」が書けなくても、わかる部分だけでも記していく。
・漢字問題で得点する。合格ラインから考えると、漢字で正解する意味は大きい。
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