[特徴]
吉祥女子中の入試問題は、文学的文章と説明的文章の二題構成である。(漢字が独立問題の場合もある)
設問形式は、選択式・書き抜き・記述式とバランスがとれている。
過年度からの傾向に変化が少ないため、過去問学習を進めることが、かなり有効な志望校対策になる。
また、2回・3回の入試傾向も同じであるため、その過去問に取り組むことで、十分に回数を重ねた吉祥女子中対策ができる。

[記述式問題]
記述問題の字数は、40字から80字程度のものが多い。文章中に解答の手がかりを見つけて、まとめ上げることで対応できるものが目立つ。
各文章ジャンの記述問題の基本をおさえ、40字から80字程度の解答にまとめることができるように、練習しておきたい。
2回・3回入試の過去問にも過年度まで取り組めば、練習する題材には、困らないであろう。
 
[選択式問題]
全体的に小設問数が多い。ボリュームが多い入試問題である。
特に、選択式問題は、文字数が多い。選択肢を読むことにも時間がかかる。時間配分に注意して、てきぱきと解き進めたい。
解き進める際、分かりにくい設問は、後回しにすること。他の設問を解くことが、分かりにくい設問を解くカギになることもある。
ただし、難度を考えると、選択式問題は比較的取り組みやすいものが多い。
文章中の手がかりを見つけ、各選択肢をていねいに比較すること。
解き方の基本に忠実に取り組むことで、手がたく得点できる選択式問題が多い。

[素材文]
素材文の長さは、7,000字から9,000字程度。中学入試全体から考えると、多い方である。
設問数も多いため、できる限り早く読み進め、解く時間を少しでも多く確保したい。
読む際には、物語系の文章の場合は場面展開を意識する、論説系の文章の場合は段落構成を意識するなど、読解の基本的なルールを意識したい。

[知識問題]
漢字問題は、毎年、出題される。読解問題に組み込まれていることもあれば、独立問題として出題されたこともある。
そして、語句問題は、主に読解問題に組み込まれる形で出題される。
漢字・語句問題は、当然、落としたくない。日頃からコツコツと学習を欠かさず、すべて正解するつもりで設問に臨みたい。

[過去問演習]
過去問演習に入る際には、以下の点に留意したい。
・50分という制限時間内で、答案をすべて埋めつくす癖をつける。(空欄を作らない)
・初めに、解答用紙、問題用紙の全体に目を通す。読解問題は、初めに内容を簡単に確認して、文学的文章と説明的文章のどちらから取り組むべきか、方針を決める。(あらかじめ決めておく方法もある。)
・読解以外の部分は、素早く終わらせる。読解問題にじっくりていねいに取り組めるようにする。
・選択式問題、書き抜き問題で、どうしても解答が出ない場合は、後回しにする。
・「読解記述の基本」を意識して、取り組む。「このように書こう」と頭の中に思い描き、どんどん解答用紙に書き進めることができればよい。
・書き上げた答案は、必ず、中学受験専門の国語の先生に目を通してもらう。先生に添削指導してもらい、今後の吉祥女子中対策を考えるようにする。