指導実例インタビュー
原先生
指導実例インタビュー
原先生
合格実績(五十音順)
青山学院大(文・法・経営)・大阪大(法・理)・学習院大(文・経済・国際社会)・京都大(文・法・経済・教育・理・工)・慶應大(文・法・理工)・神戸大(文・工)・中央大(法・国際経営)・東京大(文科一類・文科二類・文科三類・理科一類・理科二類)・東京外語大(外国語)・法政大(社会・現代福祉・理工)・明治大(理工・情報コミュ)・立教大(文・観光)・早稲田大(文・文化構想・政経・法・国際教養・創造理工) 他多数
緻密な弱点分析からの東大攻略作戦!
指導を始める前の状況
■指導開始時期: 高3の6月
■指導科目: 英語、国語
■指導回数: 週1~2回2時間
東大志望のK君は河合塾等の一般模試では偏差値70を取れていました。しかし、東進の東大模試を受けたところ全く歯が立たず(英語は40点台)、何をどうやればいいかわからなくなって相談がありました。
現状の学力チェックをしてみると、英文解釈も文法も一定水準以上で東大の問題に取組む土台はできているものの、東大に特化した演習を積んでおらず、以下の弱点があると診断しました。
①要約力がいまひとつ。文章中の要旨(大事な内容)把握がずれることがある。
②英作文特に自由作文に慣れていない。
③英文和訳は前後の文脈を踏まえた下線部訳ができないことがある。
④全般的にスピード不足で時間内に解き終えられない。
指導内容
上記弱点を克服するために以下の対策を実施しました。
①要約力をつけるために、国語の指導もあわせて開始しました。論説文を題材に、筆者の一番主張したいこと、段落ごとの趣旨を確認していきました。特に東大・京大の指導では英語と同時に国語も行うことが多くなります。英語の問題も国語力が前提になりますので、早めに一定水準を超えておく必要があります。
②英作文は、まず意見陳述型の問題時のパターンに慣れておらず、パターン造りをする必要がありました。また、抽象的な日本語の名詞をそのまま英語の名詞におきかえて身動きができなくなるパターンに陥ることが多く、うまく動詞を使って具体的に表現する練習を重ね、表現の幅を広げるため一文に2以上の解答を用意していきました。
③英文和訳は表現力です。英単語も単語帳で覚えた意味にこだわらず、文章の前後関係にふさわしい日本語をあてはめていくことが必要です。東大の過去問や、お勧めの京大過去問(より文脈を踏まえた和訳が要求される!)を使って演習していきました。
④スピード対策はふたつあります。ひとつは読解スピードをあげること。パラグラフリーディングを徹底していきます。あとひとつは問題形式ごとに処理スピードをあげていくこと。また得意な問題形式を作っておくこと。ここは教師と生徒との二人三脚でしっかり対策することが必要です。
学習状況の変化と成績の推移
■成績推移: 開始時偏差値42(東進東大模試) → 最高時偏差値 68(東大オープン)
6月に指導を開始して2カ月目の8月、駿台・河合の東大模試で早くも英語に成果があらわれました。両方とも70点台に乗りました。約6割の得点率です。
ここからは各問ごとに1点が大きくなってきます。10点満点中の6点を7~8点にあげていくには、今までの力に何かをプラスしていくことが必要です。各問ごとにしっかり対策をたてて取組み、最終的には安定して各問7~8点を獲れるようになりました(11月の東大オープン偏差値68)。
英語にある程度メドがたってきた段階で、国語は過去問対策に移行し、社会(日本史)も過去問対策を進めました。
弱点を緻密に分析し、対策したことで、見事、東大文科一類の合格を勝ち取りました。
結果
■結果(進学先): 東京大(文科一類)
■結果(他の合格校): 早稲田大(政経、法) 慶応義塾大(法)
生徒とのエピソード
英語が軌道に乗ってきたころ、自主性の強いK君は自力でやりたいという意向が強くなり、独自メニューにこだわった時期がありました。これから一人立ちしていく若者にとって、自主性は大切な要素です。しかし短期決戦である大学受験、まして現役合格を目指すのであれば、最短距離を走ることがどうしても必要です。放っておくと遠回りしていきそうな彼を、軌道修正しつつ指導しているという感覚が当時ありました。
またK君は法学部志望で、司法に携わることを目標にしていたため、現代文の題材に自由、平等、動物裁判など大学に入ってから役立つようなものもできるだけ取り入れ、法律の面白さも伝えるように心掛けました。
東京大学を目指す受験生へのアドバイス
東大入試の英語はスピードが要求されます。時間が足りないという人も多いはずです。どの部分に時間短縮の余地があるのか、自分自身では判断が難しいかもしれません。鍛えるべきポイントはどこにあるのか、プロの眼による診断をした上で対策を立てることが最も効率的であると思います。
また、「英文の内容は理解できるのに得点できない」という受験生もよくいます。英文の趣旨(文脈)、出題者の意図、文の構成等を踏まえずに解答欄を埋めても得点にはなりません。評価されるポイントを知ることが大事です。
最終的には英語力は国語力です。要約力、表現力、文脈把握力、文法問題では論理展開力と国語の能力が求められます。私が英語の授業に国語を加えることを勧めるのはそのためです。ある程度基礎ができたら、国語の記述対策に移ります。東大入試は国語の問題も、文の内容は理解できてもなかなか得点はできないことを肝に銘じておきましょう。
苦手・不得意な分野に集中して徹底指導!東京大学に合格!
指導を始める前の状況
■指導開始時期: 高3の7月
■指導科目: 英語・国語
■指導回数: 週1回2時間
東大を志していたA君は、首都圏でも阪神間でもないB県立高校の3年生でした。理数系が得意でしたが、なによりも歴史が好きで、日本史を専攻するため文系での受験を決めました。
柔道部を3年まで続けてきた彼は、7月になってようやく受験に専念することになり、否応なく短期集中型で臨むことになりました。英語は専門塾に通っていましたが、国語の受験勉強法が分からず、また、記述はこれまでほとんどやってきていませんでした。大手塾の模試で平均して偏差値60台をとれていましたが安定はしておらず、特に東大の記述にはどう立ち向かえばいいかわからないというのがスタートラインでした。
指導内容
<指導スタート>
『まずは仕分けから!』
受験に必要な科目数が多い東大受験ですから、自分でやることと、私の授業でやることを仕分けていきました。
こんな風にオーダーメイドの授業を作れるのが個別指導の最大の利点です。
仕分けた結果、
1.得意な理数系科目、社会(歴史)は自分で進め、模試だけチェックして進捗管理をする。
2.英語は塾に通っているので、少し苦手である長文読解と東大の過去問演習のみ行う。
3.国語は不得意としていた現代文に特化し、なかでもこれまで手をつけていなかった記述演習を集中的にこなしていく。
としました。ただ分けるのではなく、生徒さん自身が主体的にやるものを決めることで、覚悟のようなものができるようです。
以上を週1回のペースでスタート!
授業では記述演習が中心になりましたが、遠隔の授業で記述指導は難しいのではと感じる方も多くいらっしゃると聞きます。しかし、前もって作った答案をメールで送ってもらい、授業ではそれをこちらの書画カメラで写しながら、添削しつつ解説していくことで、対面で授業をしている時と全く変わらず、スムーズに進めることができます。是非実際に体験してほしい指導のひとつです。
また、扱う科目が多いことから、都度出てきた疑問点を素早く解決したい気持ちが生徒さん側にはありました。そんな時に、オンライン指導であれば急遽扱いたい内容であっても、それぞれが自宅にいて、且つパソコンやタブレットにもアクセスできることから、必要な資料や参考書を適宜取り出せることも、オンライン指導ならではのメリットであると言えます。
学習状況の変化と成績の推移
■成績推移: 開始時偏差値50~60台(模試名:河合全統記述模試) → 最高時偏差値 68(東大模試:駿台/夏C判定→秋A判定・河合/夏D判定→秋C判定)
<夏休み>
『まとまった時間がとれるチャンス!』
英語も国語もしっかりした記述の型を作ることが肝心
国語① 国語の読解法
まず、文全体の構造把握、選択肢問題、抜き出し問題、記述問題の解き方など国語の読解法を定着させる。
国語② 記述演習
国語ほど東大記述対策が必要な科目はありません。記述が大部分を占める東大の入試問題のすべての科目の基礎 になるのは国語、現代文の書き方です。実戦で繰り返し演習していく必要がありますが、扱う内容を選定し自分でこなすのが大変な部分ですので、まさに個別指導が効果的です。
英語 長文読解演習
1000words程度の長文読解を繰り返し、パラグラフリーディング、先読みなどを定着させる。
以上を取り組んでいきましたが、特に英語で比較的苦手であった長文読解はずいぶん進歩しました。最大の収穫は、先読み(論説文で次の展開を予想する)ができてきたことです。A君も大きな気付きがあったと話していましたが、これは英語のみならず、国語を始め、東大受験には必要なテクニックだと考えています。
<受験校対策の9〜11月>
『過去問対策がスタート!』
受験勉強のスタートが部活引退後と遅かったので、過去問対策については、英語の長文読解に目処がついた9月の後半、国語は比喩表現を自分の言葉で表現するのがなかなか難しく、それができるようになってきた10月からとなりました。
『英文和訳、和文英訳で壁が!』
過去問対策を始めると、これまでできていると思っていたものも、減点要因がいろいろあることに気付きます。この時期以下の2つに苦戦しましたが、対策して克服していきました。
① 英語の4B(英文和訳)をこなれた日本語にしていくこと。
② 最近出題が始まった和文英訳で、一度日本語を英訳しやすい日本語に読み替え、その後英訳すること。
<共通テストが見えてきた12月〜1月>
『東大の過去問演習は継続し、その上で共通テストの準備を進める!』
東大受験生、特に現役生は共通テスト直前期も東大対策を継続することが大切です。この時期から2月までが一番伸びる時期だからです。
『共通テスト 国語の点数が伸びない!』
ところが問題発生です。A君は共通テスト対策を自分で進めてきましたが、12月の後半になっても国語の共通テスト形式の点数が伸びませんでした。急ぎ問題パターンごとに解き方を見直し、定着させていきました。読解力はついていたので、解き方を見直すことで本番も約9割を確保できました。
<共通テスト後1月から2月>
『最後の追い込みがいちばん伸びる!』
最終的には、国語現代文、英語1B、5番については、20年分くらいの過去問をこなし、2月の2次試験直前まで授業は継続しました。最後まで課題であった国語現代文記述、英語1B、5番についても正解率は非常に高くなり、安心して送り出せたと思っています。
結果
■進学先: 東京大学
■他の合格校: 早稲田大学(法)
生徒とのエピソード
柔道部で鍛えてきたA君は、まさに短期集中、追い込み型にうってつけでありました。受験期を通じて常に全力で臨んでくれたと思います。
7月のスタート時には、私の空きコマが夕方早い時間しかなかったので、自転車通学の彼はその時間に間に合うため、自宅まで最後の急坂を猛ダッシュして帰り、授業開始時には汗だくだった彼を画面越しに何度も見ました。自分で考え、努力したことが大きな成果となって返ってくるという経験が、A君のこれからを支えてくれると確信しています。
私は神奈川在住で、A君は中部圏でしたが、共通点がふたつありました。歴史好きということ、そしてどちらも江戸時代には東海道の宿場町だったということです。遠く離れているけれど、道1本で繋がっている、A君がやがて東京にやってくる道をしっかりと準備するのが自分の役割だとイメージしてスタートしたのを覚えています。まさにオンラインが一本の道でした。
東京大学を目指す受験生へのアドバイス
東京大学を志望する皆さん、特に現役生は東大模試のある10月や11月の段階でA判定、ないしB判定を獲得するのはなかなか難しいと思います。それでは東大を受験するのか、他の国立大や早慶に切り替えるのかの決断はどうしたらいいのでしょうか。そこにプロ講師の存在意義があります。
まだA判定やB判定に達してない場合でも、ここから受験の2月までに記述がどれだけ伸びそうかなど、伸びしろを判断するのはやはり経験です。あくまでも決めるのは本人ですが、的確な参考意見をもらえるようにしておくことは必要ではないでしょうか。
受験を超越したモチベーションで、東京外国語大学に合格!
指導を始める前の状況
■指導開始時期: 高1の9月
■指導科目: 英語、国語、小論文
■指導回数: 週1~2回2時間
まずは英語の指導を高1の9月から開始しました。5月に受けた全統模試で英語の偏差値は55。学校では高校の主要な文法はだいたい習ったという頃合でした。
そろそろ大学受験を意識するものの、何をどうやったらいいのか全くわからず、個別指導を考えたとのことでした。
指導内容
まずは英語を受験レベルへ(高1/9月~高2/5月)
私の指導では、最初の6カ月程度で英文をたくさん読み、英作文をたくさんこなす期間を作ります。その間に構文解釈、和訳のしかた、長文の読み方、英作文のエッセンス等をしっかり身につけ、土台を作ります。毎回の課題も多いですが、この期間を終えると英語力は受験レベルに一気に引きあがります。語彙数も自然に伸びるので、受験までこの生徒は単語帳を使用していません。
この6カ月に入る前提として、高校英文法のうち英文読解に必要な英文法(不定詞、分詞、仮定法等)がしっかり身についていることが前提となります。彼の場合はひととおり終えているものの不完全な部分もあったので、2ヶ月間で文法の総復習をやってから「6カ月読み込み期」(と呼んでいます)に入りました。
難関国公立大にも通用する英文和訳、和文英訳力へ(高2/6月~11月)
英文和訳の「6カ月読み込み期」卒業はある問題集の完了を目途としています。これを終えるとどんな文でもなんとか和訳できる自信がでてきます。しかしこれだけでは入試には十分ではありません。次は文章の文脈も踏まえ、文の前後関係にふさわしい和訳を作ることです。
このあたりに来ると英語力は国語力になってきます。そこで国語の指導もあわせて開始しました。論説文を題材に、筆者の一番主張したいこと、段落ごとの趣旨を確認していきました。特に東大・京大の指導では英語と同時に国語も行うことが多く、英語の問題も国語力が前提になりますので、早めに一定水準を超えておく必要があります。
英作文はこの時期に2~3行の長い和文を訳していきます。東大、京大の入試対策にもなるほか、英語小論文の入試にも力を発揮します。
受験対策期(高2/12月~)
まずはセンター対策からスタートさせます。受験1年前のセンター試験で英語8割以上(160点)を目指します。ここで8割とれた人はきちんと対策すれば本番で9割獲れますので。
センター対策の後は、日東駒専からスタートしてMARCH,早慶、国公立と地方も含め、それぞれ合格点が獲れたら次へと毎週最低1校は全国の大学入試問題を制覇していきました。約1年でかなりの数になりました。
最後に英語が難しいと評判の大学を対策していきました。
法政・グローバル教養、慶応・文、なかでも国際教養大は最後の難関となりました。300語超の本格英語小論文です。語数が多いので、最初は語数を確保するのが精一杯で全体の構成、表現等課題満載?でした。
そこで過去問の模範解答や大学の留学試験TOEFLの問題にある模範解答等を徹底分析して研究し書き写し、暗記していきました。
文章が変わったと実感できたのは入試の2週間前くらいでしょうか。合格水準突破のときでした。
学習状況の変化と成績の推移
■成績推移: 開始時偏差値55(河合全統模試:英語) → 最高時偏差値 86
「6カ月読み込み期」終了後の高2夏の河合全統模試をターゲットとして準備を進めたところ、英語は偏差値86を獲得。目標偏差値75を大きく上回る成果となりました。
その後高2の秋以降は、同じ学校でどうしても勝てなかった同級生(後に東大に進学)に、英語では常に勝ち続け、学校で1番の成績となります。
また高2のセンター試験同日模試は170点、高3での受験本番では190点を確保しました。
結果
■進学先: 東京外国語大
■他の合格校: 国際教養大、慶応義塾大(文)、法政大(グローバル教養)
生徒とのエピソード
いつも一生懸命だったY君は出された課題は必ずこなしていました。高校2年で英語が爆発的に急伸した理由は、課題と復習を欠かさないことを習慣化できたことにあります。
そしてある時から、Y君は英語を職業にするかもしれないと意識するようになりました。大学受験とは別の観点で高いモチベーションを持ったわけです。それに応えるべく、和訳は翻訳を導入、英訳は通訳の導入と位置づけ、私ができる限りのことを伝えたと思います。
東京外語大学を目指す受験生へのアドバイス
特に英語を得意科目にしたい人にとって英作文は力を入れて取り組むべき分野です。基礎固めをする段階からしっかりと取り組むことを勧めます。入試で英語論文を作成する場合もありますから。
ある参考書に、高速道路の出口付近で「もうすぐ東京です。お疲れ様でした。」という趣旨の英訳看板をつくりなさいとの問題がありました。解答は「Welcome to Tokyo」。これが英作文の極意だと思って指導しています。
素直な生徒は本人の思う以上に伸びる! 京都大学に合格!
指導を始める前の状況
■指導開始時期: 高2の3月
■指導科目: 英語、国語
■指導回数: 週1~2回2時間
英語の指導からスタート。Sさんは数学が得意だけれど暗記科目は少し苦手という生徒でした。
学校の授業は一生懸命に取組んでいるので、成績は良いほうだが、受験勉強は全くの未知数。
高校3年を迎えようやく受験モードになったが、全くなにをどうやればいいかわからず、個別指導を希望。当初志望校は中堅私大でした。
指導内容
現状の学力チェックをしてみると、英文法は主要な分野でまずまずの出来でしたが、英文読解では文の構造(SVOC)を意識した読みができておらず、また英作文はほとんど経験がありませんでした。
上記を勘案し、英文法の復習をしながら文法の分野に合わせて英作文に取り組み、基本例文の暗記を重点的に進めました。また英文解釈では、文の構造を意識した英文読解に取り組んでいきました。
2か月過ぎたところで英文法が一巡したので、英作文は次の段階である一行から二行英作文に進めました。
基礎は学校の勉強でできていたので、コツを覚えるとこなせるボリュームも増え、3カ月で受験レベルに到達しました。数学はできたのでこの頃国公立大に志望を変え、神戸大を目標としました。
英文の内容が難しくなってきましたが理解できていて、英文解釈の卒業課題(とある問題集)をクリアーし、また英作文も2~3行にレベルアップしました。
夏休みが終わろうとしていたころ、もしかしたら京大に間に合うかもと考え、チャレンジをすすめました。
京大の英語は本格的な英文和訳と英作文。英文和訳では、前後の文脈に応じた適切な日本語を選んで表現する力と合わせて文章の内容を把握する国語力も必要です。英文和訳は、こなれた日本語を一旦英文にしやすい日本語に置き換えて英文を作る力が必要です。でもこれまでチャレンジする下地は作ってきました。新たに国語(現代文)の指導も行うことにして進めることにしました。
学習状況の変化と成績の推移
■成績推移: 開始時偏差値60(河合全統記述:英語) → 最高時偏差値 78(同模試)
受験勉強開始後6カ月を経過した8月の全統記述模試では、英語の偏差値は70を超えました。
京大の受験準備に移行した秋以降も順調に伸び、11月の全統記述模試で偏差値78をあげました。また初めてうけた京大オープンでも英語は偏差値64を獲得できました。
結果
■進学先: 京都大(文)
■他の合格校: 早稲田大(文)、同志社大(文)
生徒とのエピソード
「素直な生徒が一番よく伸びる」。Sさんはまさにこのパターンでした。素直であることが個別指導で伸びるコツです。やってみようといわれたことを一生懸命ひたむきに取組む。生徒の中には自分流にこだわる人もいますが、これまで見てきて、またほかの先生も口をそろえる教師共通の感想と言えると思います。
京都大学を目指す受験生へのアドバイス
京大の英語と言えば、英作文の長さと書きにくさが他校と比べて群を抜いています。こなれた日本語独特の表現を英語に置き換えていく独特の難しさがあります。一朝一夕ではできないので、しっかり対策する必要があります。
難関校になるほど国語(現代文)の難易度は高くなります。同時に記述問題が増えてくるので、内容が理解できても表現できないという問題も生じてきます。特に京大、東大では国語も英語と並行して教える場合が多いです。
私の授業の原点は、どれだけ年齢を重ねてもやはり自分が高校生のとき、65位だった偏差値を75以上に上げるにあたって、各科目試行錯誤を重ね、苦労して編み出した方法論です。一生懸命やっても65どまりの可能性もあるのです。技も熱意も、上を目指す人はぜひ利用してください。
苦手だった古典。分析・計画で着実に成績UP! 早稲田大学に合格!
指導を始める前の状況
■指導開始時期: 高2の3月
■指導科目: 国語
■指導回数: 週1回(2回時間)
Bさんとの出会いは高校3年の春でした。学部は問わないので「とにかく早稲田大学に入りたい!」との強い想いを持って、高田馬場にキャンパスがある学部を目指すことになりました。英語は得意だったBさんですが、国語が苦手で特に古典はまったく読めないところからのスタートでした。
指導内容
指導については、以下のような流れを計画し進めていきました。
<受験勉強スタート>
まず不得意な古文法、漢文句法を1から始めました。古文で助動詞、助詞、敬語は特に重要です。早稲田大学は文章が長い学部も多く、助動詞などの用法を瞬時に判断できないと、時間不足は否めません。生きた文の中での使われ方を実戦で繰り返し演習していく必要があります。自分でこなすのが大変な部分ですので、まさに個別指導が効果的です。
<合格を決めた早稲田対策>
努力の甲斐あって古典の基本を2ヵ月で終えて過去問対策に進み、中堅校から、March校へと過去問に触れながら問題に慣れていき、夏休みに早稲田対策に入りました。国語ほど早稲田対策が必要な科目はありません。まずは現代文の解き方が重要ですが、他大学ではあまり出題されないような分野も狙われ、それも含めて最近では80%得点することが求められるからです。
<夏休み>
古典について対策すべきは、擬古文、漢詩、詩、和歌、俳句、それと記述問題です。それぞれ馴染みがない生徒さんも多く、高度な知識も要求されます。また、現代文においても学部によって文章の傾向に特徴があり、でやすい分野の文章はしっかり対策し、ある程度の知識やよくでる論点は知っておかなければなりません。
週替わりでそれぞれの基本を習得し、ある程度問題に取り組んでみて、できないことが何かを確認していきました。<受験校対策山場の9〜11月>
夏休みに確認した課題をできるようにしていくのが9月から11月となります。3ヵ月かけて次第に難しい問題でも対応できるように進めていきました。
<仕上げの12月〜1月>
仕上げは12月からの1月の期間です。この時点で能力自体はだいぶ伸びてきましたが、まだまだ必ず取りこぼしがあり、あまり見かけないパターンの問題が出題される年もあるので引き締めていきました。この頃には本人の弱点もよく見えてきますので、ピンポイントの対策もしやすくなります。現代文であれば文の整序問題、5択問題、古文であれば和歌の技法など、間違えやすい問題をひとつずつ潰していきました。どの問題が出題されても正解できる自信がついてないと8割は取れませんので、徹底した準備により、苦手な問題でも自分なりの解き方ができるようにしていきました。
学習状況の変化と合格までの成績推移
■成績推移 : 国語偏差値55(模試名:河合全統記述) → 最高偏差値65
後述のようなBさんの姿勢もあり、私のほうで現状を正確に把握しながら、順調に計画を進めることができました。指導がスタートし、高3になって最初の河合全統記述模試では、国語偏差値が55でしたが、10月の模試では65まで伸び、11月の河合塾早稲田オープンではB判定(国語偏差値61)、この辺りで過去問の正答率は7割程度。そこから仕上げの時期に入り、取りこぼしや残っている弱点の補強を行い、過去問でも概ね理想とする8割のラインを得点できるようになった状態で、本番に臨むことができました。
結果
■結果(進学先):早稲田大学教育学部
■結果(他の合格校):早稲田大学文化構想学部、社会科学部
生徒とのエピソード
Bさんは決して自分を良く見せようとしませんでした。過去問をスタートすると、特に最初または受験間近の頃、自分の成績を良く見せようと○を多めにつけてしまう生徒がいます。しかし私達は、どれができてどれができなかったかを正確に把握し、そこから逆算して合格に必要な指導が何かを割り出します。それが狂うととんでもない回り道になります。Bさんのしっかりと自分に向き合う素直で率直な対応のお陰で、教師側としても非常にやりやすく、最大限効率的な指導ができたと感謝しています。
同じ志望校(早稲田大学教育学部)を目指す受験生へのアドバイス
早稲田大学を志望する皆さんは、まずボリュームがあって単語も内容も難しい英語に目がいくのではないでしょうか。しかしながら、早稲田大学合格には国語対策をしっかり進めておくことも非常に大切です。特に、①古文の文法、漢文句法を疎かにせず、生きた文の中での使われ方を実戦で繰り返し演習する。②現代文課題文分野別、問題分野別(擬古文、漢詩、詩、和歌、俳句、文学史、記述問題等)、種類別(語句5択、文整序、傍線部内容5択等)など、パターンごとにどれが出題されてもいいよう演習を積む。これらを中心に、8割の正解率目指して学習していくことが必要です。目標に向かって一緒に頑張りましょう。