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立教女学院中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「立教女学院中学校の社会」
攻略のための学習方法

[分析]
先年、満点が40点から60点に変更されたが、設問数は30前後で、試験時間も30分とこれまでと変わらない。
しかし、総解答数では40を超えることも多いので、解答欄を見て解答数が多いようなら速めに答えていきたい。
記号選択や用語記入形式での出題で、いわゆる記述問題は見られない。
地理・歴史・政治経済の分野から必ず出題があり、3分野の融合問題・総合問題となっている年度もある。
また、女子校の社会入試ではあまり出されない「世界地理」の問題も多く含まれる。
地図やグラフ、歴史資料も毎年用いられている。

[地理分野]
地理については、まず日本地理全般について広く学ぶ。
各地の地名・地勢・産業の基本事項をざっと覚えたら、さらに地図や白地図でその位置や関連する地域の情報もまとめて理解を深める。
さらに、世界地理についても基本的な知識は身につけておきたい。
ヨーロッパ・アジアにある日本と関係の深い国々や、世界的に話題となった地域について、その国の位置や地域のつながりを地図で確認しておくと良い。

[歴史分野]
歴史は、テキストの基本事項をしっかり頭に入れる。
その後、断片的な知識を歴史の大きな流れに沿って整理しておくようにする。
本校の試験では、歴史の大まかな流れを問われる問題が多いからである。
過去の試験でも、各時代の宗教や建築様式についての問題、時代の並べ替えの問題などがみられた。
時代ごとに、また政治史・文化史・宗教史といった分野ごとに、年表にまとめるなどして、つながりを覚えておくことで対処しやすくなる。

[政治分野]
政治経済の分野では、日本国憲法・三権の仕組みとはたらき・国際関係が頻出となっている。
さらに、これらをテーマにした時事問題で、憲法改正についてのアンケートから数値を読み取る〈平成25年度〉といった設問もみられる。
日頃から憲法や国際関係についてのニュースなどは常に注意しておき、最新の情報に触れるようにしたい。

[まとめ]
全体としては、極端な難問奇問の出題は無く、記述問題も出ないオーソドックスな試験である。
ただ、過去の合格者平均点をみてみると年度によってばらつきがあり、ときどき難度の高い出題の年があるようだ。
もし、そのような年に当たってしまった場合は、全く歯が立たないと感じた問題はとりあえず保留して、わかる問題をどんどん進めるといった判断も必要になるだろう。また、総解答数が50を超える年もあるので、時間配分に注意が必要である。
他の女子校と違って、世界についての問題が多いのも特徴で、平成22年には世界の国々と国旗に関してかなり詳しく訊く問題も出された。地理以外の分野でも世界の出来事が織り込まれて出題されている。
韓国・中国など身近な国、オーストラリア・中東諸国など経済的に日本と結びつきの強い国々、北米大陸やヨーロッパ諸国など・・・・・・このような国や地域について、国際的に関心の高い政治上・経済上の出来事などをよく調べて、必ず地図で場所を確認しておく。
前年度、話題になった新しい事柄がよく出題されるので、最新の時事問題集などでよく練習しておくこと。
また、幅広い範囲の知識を問われる問題がある一方、上記の平成22年度の問題や最新年度で出された地図の読み取りの問題などのように、一点に絞って少し詳しく知識を問う問題もある。
以上のように、学校や塾で習うことから新聞やニュースでしか見られないもの、狭い範囲から広い範囲まで、様々な視点から知識を問われるのが立教女学院の社会の問題なのである。
● テキストで覚えた知識を地図や資料集でしっかり補強する
● 日本の出来事と合わせて、世界の出来事についても基本的な事柄は理解しておく
● 世の中の情勢・最新の社会的問題などに注意をはらう
このような姿勢で、丁寧な学習を心がけてもらいたい。

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2016年度「立教女学院中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問3つにそれぞれ地理21問・歴史18問・政治経済15問が割り振られ、計54問となっている。記号選択と適語記入ばかりだが、ここ数年は問題数が多い傾向にあるのでスピードが必要である。会話形式のリード文が多く文字数はかさむが、下線部だけ見れば答えられる問題が多いので、どうしても時間が足りなければ下線部の近辺だけ読んで済ますのも手である。何問かはやや難しい問題も含まれており、正解できれば他と差をつけられる。

[大問1]地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:11分

グラフを用いて、日本とつながりの深い国について聞かれている。海外との関係は本校でよく出る分野なので、詳しくみておきたい。
国名が最初から4つに限定されているので、解きやすい問題である。各設問が相互にヒントとなって答えにつながりやすい。世界地理については、資料集や地図などをよく見て、その国についてすぐイメージが浮かぶように慣れておくようにする。

[大問2]歴史分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

世界遺産を話題として歴史の問題が出されている。
問1は時代順の並べ替え問題。それぞれの時期が近接しているような難しい問題ではない。石見銀山についても16世紀と考えるという説明もあり、親切である。
問2のように位置を訊かれる問題も多い。地図や資料集を身近に置いて常に活用しよう。
問5も並べ替え問題。第二次世界大戦と太平洋戦争・日中戦争の流れが整理できていれば難しくはない。
全体的にテキスト・資料集に習熟していれば答えられる問題が多いが、問7は少し難しかったかもしれない。どの戦いのことか頭に浮かばなかった人もいたのでは。問4や問8は資料集でよく見る写真。建物や塔などは似て見えるものもあるので、ぼんやり見ないで特徴をしっかり覚えておきたい。
問11もやや難問か。幕末から明治維新の新政府あたりまで、政治に関わる重要人物はどの藩出身かも含めて整理しておくとよい。

[大問3]現代社会分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:9分
  • ★必答問題

2015年の社会的な出来事を題材にして、政治の仕組みや国際関係の問題が出されている。
今年度は議員定数の是正や有権者の年齢引き下げ、参院選や東京都知事の辞任など、注目すべきトピックが多かった年である。リオでの五輪報道も盛り上がることだろう。このあたりは本校でも問題にされやすいと思われるので、時事問題集・重大ニュース集などを熟読し、ぜひ詳しくなっておいてほしい。
また、憲法や政治の仕組み、国際関係が毎年出されているので、抜けがないように丁寧に学習しておくこと。

攻略のポイント

「広い範囲から基本的な事項を答える問題」
「範囲を絞って詳しい知識を問われる問題」
まずは前者のミスを最小限に抑えるべく、基本事項の学習を徹底する。その際、必ず地図を手元に置き、チェックを怠らない。歴史は時代の流れを常に意識し、知識を結びつけておく。
合格者平均点が高いので、このレベルでの失点は避けたい。
その上で、後者への対策として、覚えたことの周辺事項までまとめて確認する。
自分で項目ごとのミニノートなどを作ってみるのもいいかもしれない。
そして時事問題で戸惑わないように、社会的な出来事・新聞の一面になるような話題について(直前の数年に起こったことは特に)記憶にとどめておく。付け焼き刃の一夜漬けではなく、日常的に新聞・ニュースに目を向けておきたい。

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