浦和明の星女子中学校 入試対策
2016年度「浦和明の星女子中学校の国語」
攻略のための学習方法
[分析]
浦和明の星中では「文学的文章(物語文・物語風の随筆文)」と「説明的文章(説明文・論説文・説明的な随筆文)」という形が多いが、過去には、韻文も出題されている。基本的に、文章ジャンルは、多彩である。
漢字・語句問題は、読解問題の中で出題され、その数は多くはない。
そして、設問構成は、記述、書き抜き、選択式と、バランスがとれている。形としては、オーソドックスな入試問題である。
設問の中では、選択式問題・書き抜き問題の数が目立つ。記述問題は、数は少ない。
選択肢式問題・書き抜き問題は意外に時間がかかる。長い文章を読み終えた後、それらの問題でつまずくと、たいへんなことになる。過去問演習等を通して、時間配分については、十分に作戦を立てておきたい。
合格者平均点を見ると、近年は、数値が70点程度を下回ることがない。(かつては、合格者平均点が50点台のこともあった) かなり高得点勝負になっている。
ただし、受験者全体の平均点も高いことから、出題内容自体が、得点しやすいものになっていることもわかる。
得点しやすい出題内容で、より高得点を取って勝負を決める。近年の浦和明の星中の入試は、そのような状況になっている。
[記述]
記述は、100字程度以上の文字数が求められることもある。(字数指定なし)。だが例年、記述式の出題数は少ない。
また、設問内に「・・・の理由も含めて」「・・・の違いを明らかにして」など、書くべき内容の明示があることも多い。
手ごわいことはない。恐れずに取り組んでほしい。
[速読]
素材文の長さは、10,000字を超えることもある。首都圏の中学入試では、トップクラスだ。
これに加えて、処理に時間がかかる設問も多い。限られた時間の中で、可能な限り、文章を早く読めるようにしておきたい。
速読は、必須である。速読する力を養っておきたい。
[韻文対策]
過去に韻文の出題があったこともおさえておきたい。
韻文と解説文を組み合わせた形のものが出題される可能性もある。
念のため、韻文対策を忘れないようにしたい。
[知識]
漢字・語句問題は、出題数は多くはないが、小学校の未習部分からも出題される。
出題範囲は、漢字の書き取り、四字熟語、慣用句、漢字の知識(画数・部首)など、多彩である。
かつては、文学史が問われたこともある。
幅広い分野を、学習しておきたい。
[過去問演習]
過去問演習に入る際には、以下の点に留意したい。
・50分という制限時間を意識して、すばやく解き進める癖をつける。(すべて解き終える!)
・初めに問題用紙・解答用紙の全体を把握して、時間配分など、取り組むための作戦を立てる。
・すばやく読み進める力をつける。速読は必須である。
・選択肢にも、文字数が多いものが目立つ。ただし、はっきりと正解だと分かる選択肢、あるいは、はっきりと誤答だとわかる選択肢もある。解決したら、すぐに次の設問に進む。ゆっくりする時間はない。
・難しすぎる記述は出題されない。書く内容をイメージして、一気に書き上げる。
・解き終えた答案は、必ず、中学受験専門の国語の先生に確認してもらう。先生に添削指導をしてもらい、専門家としてのアドバイスをもらう。
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2016年度「浦和明の星女子中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
説明文の読解問題と物語文の読解問題という、大問二題構成である。設問形式は、選択式・書き抜きが中心である。素材文は、大設問二の文章量が、大設問一に比較して、はるかに長い。大設問二に時間がかかることを、あらかじめ意識して、解き進めていきたい。なお、今年度は、記述式のボリュームが非常に小さかった。
【大問一】説明文
- 難度:標準
- 時間配分:23分
- ★必答問題
【問一】 漢字の書き取り 短答式 できる限り,、得点したい。<時間配分目安1分>
【問二】 内容理解 書き抜き 範囲は指定されている。<時間配分目安1分>
【問三】 四字熟語 短答式 知識の問題。<時間配分目安1分>
【問四】 内容理解 書き抜き 基本的な内容。<時間配分目安1分>
【問五】 内容理解 書き抜き 指定範囲と字数から考えて、探す。<時間配分目安2分>
【問六】 内容理解 書き抜き 解答部分は直前になる。<時間配分目安1分>
【問七】 細部表現 選択式 二つの空欄の関係を見抜く。<時間配分目安1分>
【問八】 言葉の意味 選択式 知識の問題。文脈からも見抜きたい。<時間配分目安1分>
【問九】 内容理解 書き抜き 基礎的な書き抜き問題。<時間配分目安1分 >
【問十X】 文脈理解 短答式 二つのXの共通点から考える。<時間配分目安1分>
【問十Y】 内容理解 記述式 解答欄から書く量を考える。<時間配分目安2分>
【問十ア~オ】 内容理解 書き抜き テキパキと処理したい。<時間配分目安2分>
【大問二】物語文
- 難度:やや難
- 時間配分:27分
【問1】 漢字の読み 短答式 しっかり得点したい。<時間配分目安1分>
【問二】 状況理解 ボトルのやり取りが意味することを考える。<時間配分目安1分>
【問三】 言葉の意味 選択式 「奮」の意味に着目する。<時間配分目安1分>
【問四】 場面理解 選択式 黙っている約束だったことがポイント。<時間配分目安1分>
【問五】 場面理解 選択式 状況をイメージする。<時間配分目安1分>
【問六】 心情関連 選択式 みさとの心情はおさえやすい。<時間配分目安1分>
【問七】 心情関連 書き抜き みさとと葉月のやり取りをおさえる。<時間配分目安1分>
【問八】 心情関連 選択式 それぞれが長い選択肢だが、見分けやすい。<時間配分目安1分>
【問九】 場面理解 選択式 CDを聞く、みさとの気持ちを考える。<時間配分目安1分>
【問十】 内容理解 書き抜き 葉月のことを表している。<時間配分目安2分>
【問十一ACD】 心情関連 書き抜き 予想をつけて、探す。<時間配分目安2分>
【問十一B】 心情関連 短答式 解答の候補は複数。<時間配分目安1分>
【問十二】 心情理解 選択式 選択肢は見分けやすい。<時間配分目安1分>
攻略のポイント
・合格者平均点が69.6点と高い。国語で合格ライン以上をねらうためには、漢字・語句部分をすべて正解して、大設問ごとの読解問題の誤答を三つ以内におさめたい。
・素材文の総字数が10,000字近くと非常に長いが、文章を読む時間は20分以内程度におさめ、残りの30分程度を解く時間にあてたい。
・選択式問題・書き抜き問題は、処理に時間がかかるものもある。ただし、それぞれの設問の難度は、高くはない。それぞれの設問で正解が分かったら、すぐに次の設問に移ること。スピードを意識して取り組んでほしい。
・記述問題は、書きにくいものではない。書く内容をイメージして、一気に書き進めたい。
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