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立教池袋中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「立教池袋中学校の理科」
攻略のための学習方法

立教池袋の理科においては、身近な理科的な話題を取り上げた大問が多く見られる。いつもの勉強では、あまり触れることがない内容だ。
2016年の「大地震の周期」「石油」、2014年の「カレーライス」、2012年の「コケ」、2010年の「ヤマネ」や「LED電球」、2009年の「膨張宇宙」。このうち、「LED電球は塾でも教わったよ」という生徒がいるかもしれないが、それは立教などの学校で出題されたからテキストに取り入れられたのであって、来年にはまた新しい話題が出題されるかもしれない。

もともと小学生の理科の原点は、「身近なものへのなぜ?なに?」であったことを考えると立教池袋の理科の方に正当性があるのだが、中学受験の理科も整理され体系立てまとめられていくと無理・無駄が省かれ、入試に出されやすいものをわかりやすい形で受験生に提供することになる。
 それはそれでよいことだし、ほとんどの学校ではその内容の中から出され合格点も取れる仕組みになっている。

立教池袋の場合そのあたり少し異質なところがあるので、過去問を対策する時期になったときには少し注意して問題にあたってみよう。
 その点を除くと、大問の文章はていねいでわかりやすく、1つの大問に対して設問も少ないので集中が切れることなく、また苦手な単元が出ても痛手が少ない。どちらかというとやりやすい、解きやすい理科のテストと言えよう。
しかし受験は甘くないのは、だからこそ受験生の多くは取り組みやすく、比較的平均点が高くなっている。簡単でできた、と思うのは誰もが同じこと。問題は、合格点を上回る正答率が出せたかと言うことであり、主観に過ぎない感想ではない。
 やりやすい問題であるけれど、70%前後の得点を要求されるとなるとやはり厳しいレベルであることは間違いない。

合格点を取るための秘訣は?
まずは教材などで学ぶ、受験理科の基本的知識は穴のない形で頭に入れてしまおう。男子にありがちだが、計算分野ばかり得意とせず、植物・動物などの暗記物に時間をかけてもらいたい。
聞かれている知識は基本的とはいってもやはり上位校なので細かいことがらまで出来るだけ頭につめ込んで欲しい。柔軟な頭のうちに暗記力を高めておくことは大切で、長い目で見ても役立つ能力となる。
難易度としてはそう高くないレベルの設問が多いものの、典型的質問にとらわれずいろいろな視点で聞かれるので、同校の過去問や併願校のそれを演習しながら、入試問題ならではの出題を楽しむつもりで取り組んでもらいたい。

分野の克服が終ったら次は時間配分に余裕が持てるよう、早く解けるように自らを改革しよう。普段行う教材も、制限時間を定めてそれ以内に解くという練習を積めば、解くのにかかる時間はだんだんと短くなるはずだ。自分のペースでやるのは模試でよい。普段は自覚的にスピードを上げて解き、しかも正解できるように体と頭を改造していくこと。スピードが上がればいわゆるマイペースでも十分に間に合うようになる。

30分という短い間にいろいろな問題に会えるのが立教池袋の理科である。過去問を解いているうちは、その設問のユニークさを感じながら、面白いなと思って問題にあたって欲しい。そのゆとりある気持ちの向こうに合格が待っているはずだ。

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2016年度「立教池袋中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

30分で大問は8、小問は25で、1問2点の50点満点。特色としては、大問1つに対しての設問数が少ないことにある。通常理科の場合、大問1つに対して設問が5つ以上並ぶことが多いと思うがこの学校は平均して2~4問程度で、すぐに次の内容に進んでしまう。与えられる問題文はそれぞれ別の条件を与えてくるので、大問5問で小問30より、大問8で小問25のほうが結果的に時間はかかる。小問数は手ごろではあるものの、時間に余裕は持てない。各単元から繰り出される問題文をテキパキとこなしていく技量が欲しい。また、問題文の中味も塾や市販の教材に比べると個性的なので、過去問をやり込んでおかないといけない。

【大問1】植物(イチゴ栽培と二酸化炭素の関係)

  • 難度:標準
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

植物に関する問題として、光合成に必要な「二酸化炭素」のことを問われることは珍しいことではないが問題の着眼点はユニークなものになっている。解いてみると当たり前のことを聞かれているのだが、出題の仕方が変わっているのだ。

【大問2】人体(腕の筋肉)

  • 難度:
  • 時間配分:1分
  • ★必答問題

珍しく人体の出題であったが、基礎中の基礎であって、これは間違えようがない。

【大問3】大地の変動

  • 難度:やや難
  • 時間配分:3分

二つのグラフが与えられ、その数値から計算して答えを求めていくというもの。知識は問われないものの、どことなく中学生を対象とした問題に見え、難易度は高い。聞かれている問いが初めてなので、受験生はかなり戸惑うのではないかと思われる。少なくとも(2)と(3)は解けなくても仕方がないかもしれない。

【大問4】石油について

  • 難度:標準
  • 時間配分:3分

これまたユニークな出題で、石油について問われている。(1)は通常の知識でこたえられるものの(2)(3)は問われ方が普通ではないので少しうろたえるかもしれない。答えてみれば、なんということはないのだが…

【大問5】水溶液の性質(ホットケーキミックスの問題)

  • 難度:標準
  • 時間配分:3分

問われている内容はきわめて基本的なことだが、やはり切り口が新しく面白い。

(1)(2)はいつもの知識でこたえられる。
(3)はふくらむのはわかるだろうが、そのあとぬれていたか乾いていたかで迷うところ。水蒸気が収縮して水になり水滴がつくわけだがそちらまで気が回るかどうか。
(4)は酸性とアルカリ性の見分け方。これはできるだろう。

【大問6】水溶液の性質

  • 難度:
  • 時間配分:2分
  • ★必答問題

これは大変にオーソドックスな問題であり、立教池袋中としてはかえって珍しいくらいだ。今まで身につけてきた知識で全部解けるものと思われる。

【大問7】音の計算問題

  • 難度:
  • 時間配分:3分

最後の2問は計算を中心に据えた難問だ。果たしてどこまでこたえられるかが問われる。

(1)では「汽笛が鳴り止んだ時刻」という箇所を読み落とすと答えが違ってきてしまう。要注意。
(2)は与えられた公式を使って気温を求める。小学生のテキストにみられる公式と数値が少し違うので扱いには注意を。
(3)は音の速さ=秒速340m(気温15℃時)を知っておくと選択肢は選びやすくなるが知らなくても公式を使って求められる。

【大問8】気体の変化(熱気球)

  • 難度:
  • 時間配分:3分

気体の浮力という、なかなかに珍しいことを問われている問題であり、立教池袋中学の理科を締めくくるにはふさわしい内容になっている。

(1)は問題ない。
(2)は問題の意味が分かりにくく難問。100℃の時の空気の重さ0.95(kg)が76%(100-24)に当たることが分かると計算に入れる。その計算結果と表を見比べて答えを出す。
(3)は太郎君の体積に20℃の空気の重さをかけて、太郎君の体重で割り100倍して求める。ここの失点はやむを得ない。

攻略のポイント

テスト時間は30分で50点満点。
受験者平均点は29.7点で、合格点は35点くらいだろう(70%)。
昨年度に比べると平均点は上がっているが、例年と比べるとこちらのほうが普通である。、設問数は妥当ではあるものの大問の数が多いので一つ一つの対応に時間がかかり、余裕を持って解くことは出来ないだろう。そしてこの問題のクオリティを考えると、70%を取るのは少し大変そうに感じられる。
本年度も今まで通り、ユニークな出題が多く、塾などの教材通りの問題でしか勉強してこなかった生徒は答えを出すのに躊躇したのではないか。いわゆる「初物に弱い」生徒には不利に働いたことは間違いない。
立教池袋中の過去問対策に時間をかけることと、受験勉強の邪魔にならない程度でいいので、社会的なことと平行して理科的なことにも興味の扉を開いて欲しいと思う。

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