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お茶の水女子大附属高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「お茶の水女子大附属高等学校の英語」
攻略のための学習方法

しっかりとした読解能力を高めて欲しい。沢山の英語長文を読んでほしいがジャンル的には、小説ではなく論説文や評論文である。単語数としては800字前後。全国的進学上位校の英語の入試問題中、長文総合問題を必ず一日1題は演習して欲しい。論理的で少し抽象的な話の展開の方が入学試験問題の英文を読みこなすには最適である。

本番入試では、かなりの英文を読まされる。時間も50分と決して十分とは言えない。
したがって、受験生に求められる能力は、読了のスピードである。早ければ良いという訳ではないが、じっくり考えながら読む(精読)とは趣が異なる。では、受験生も一番知りたいことは、「どうすれば、英文を少しでも早く読めるようになるのか」ということであろう。

英文を早く読めるようになるためのポイントを一緒に考えてみよう。

 

単語・イディオム力を高める

英単語が分からなければ英文を読めないことは明白である。それでは、いかにしたら英単語力はつくのであろうか。一つの具体的方法を提案しよう。

手元に市販されている英単語集があると思う。掲載単語数は2,500単語位だろうか。まず始めて欲しいのがその単語集にある英単語を「完璧に理解している単語」と「完璧に理解していない単語」に仕分けること。
そして、後者の単語数を日割り計算(30日で攻略しようと思ったら30で割る)して、一日に覚える単語数を算出し覚えるのである。1週間に1日(日曜日が望ましい)、それまで6日間で覚えた英単語の定着度を確認する。その中で、忘れてしまった英単語数を6で割って翌週の日々の覚えなければならない単語に上乗せして覚えていくのである。その作業を繰り返してゆく中で、単語は確実に定着してゆく。

イディオムの学習方法も全く同じである。知識が曖昧なイディオムを抽出し、それを徹底的に覚えるのである。

 

文法事項を押さえる

文法は読み手が誰であっても同じように書いてある内容を理解するための「約束事=ルール」である。したがって、これを知らなければ筆者が何を読み手に伝えようとしているのかが理解できなくなってくる。これは上述した「速読」に対する「精読」・「熟読」といえよう。
具体的には、文型、不定詞、関係代名詞、比較、現在完了形、過去完了形、受動態。時制はしっかり押さえておきたい。

 

少しでも早く英文を読む

ではどうしたら早く英文を読むことができるのであろうか。結論から言えば『返り読み』はしない、ということである。関係代名詞を考えて欲しい。関係代名詞の前には先行詞がある。

関係代名詞の支配範囲をカッコでくくりそれを後ろから先行詞へ修飾させる。これを後ろから前(先行詞)へ返ってくるので『返り読み』と称する。皆さんも分かるように、このような読み方を行うと時間が掛かることは理解できるだろう。限られた試験時間の中で、1分1秒でも惜しい状況を考えると『返り読み』を行うのは得策でないことは明確である。では、どうすれば良いのか。

次の英文を参考に考えてみる。
I should do the work which makes the best use of my abilities.
「私は、私の能力を最大限に利用してくれる仕事をするべきである」と訳すのは『返り読み』である。
これを「私は仕事をするべきであり、その仕事とは私の能力を最大限に利用するのである」と読む。

関係代名詞の前でいったん区切り、「そして~」と訳していけば本文読了時間は大幅に軽減されるはずである。

 

英作文の練習

自由作文を徹底的に練習して欲しい。実際の作文においては、難しい英単語・構文を使わなくともよい。試験は減点主義なので、単純なスペルミスがあればどんどん減点されていく。平易な英単語構わない。読み手にしっかり内容が伝わるような作文を心掛けよう。

 

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2016年度「お茶の水女子大附属高等学校の英語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1・2はリスニング。

大問3は説明文の長文総合問題である。
初見の英単語が多いかもしれない。高1年生の英単・英熟語のレベルである。

<時間配分目安:12分>

大問4は物語の英語総合問題である。

<時間配分目安:11分>

大問5は、説明文の適文選択英文長文読解問題である。

<時間配分目安:10分>

大問6は物語文の長文読解問題(条件作文)である。

<時間配分目安:5分>

大問7はテーマ作文であり自由に作成させるテーマ作文である。
この問題は、いたずらに難しい構文や単語を使用するよりは、基本的な単語やイディオムを用いて間違えることなくシンプルな文章を書くことを心掛けよう

<時間配分目安:2分>

 

【大問3】説明文の長文総合読解問題

  • 時間配分:

地球外に生命体はいるか、という極めてサイエンティフィックな英文である。文脈を正確にたどれば、設問である英語要約問題は十分合格点獲得は可能である。

本文は7分程度で読了し、設問解答に5分。全体としては見直しなしで12分が解答時間である。

(1)宇宙にlifeは存在するかという本文のテーマに関する部分である。
(2)地球がその周りを回っていたと信じられており、今では宇宙の中心にはないことをみなが知っているものはsunである。

(3)無数の星が存在する場所はgalaxiesである。
(5)It is ~ for…to-がポイントである。
(8)第5段第2文のmake upの後のthe material of life と同義語句は何かを考える。

(9)第5段第3文のwaterを主語にしてみること。
(12)人類は様々な条件により、intelligentな生命体になったのである。宇宙にも声明は存在するであろうが、人類程の知的レベルの生命体は存在しないであろう

<時間配分目安:12分>

 

【大問4】物語の長文読解総合問題

  • 時間配分:

10分で解答を済ませて欲しいところではある。

時間的制約はあるものの、文脈を丁寧に追い会話文や人物の描写など、文章で表記されていない部分について読み取ることが必要である。このアプローチは、日本語の小説を読み解く際の手法と同じである。

(1)内容把握問題
「子どものために」とウソをついて、余分に肉を持ち帰ったことを参考にまとめる。

(2)文脈把握問題
soの解釈をしっかり行うこと。この場合は「それほど」という意味である。何と何を比較しているのかを絞り込んで考えよう。

(3)文脈把握問題
スミス氏の悪癖について考えてみると解答は見えてくるはず。

<時間配分目安:10分>

 

【大問5】説明文の長文読解問題・適文選択問題

  • 時間配分:

この出題形式は、例年通りである。
解答時間は10分。

(1)パンが有名で重要であることの根拠として、歴史的事実の説明を確認すること。
(2)前文の最古の例に関連して考える。
(3)パンを表す象形文字も残っていることから考察すること。
(6)パンについての有用性(手軽に食べられる)について考える。

<時間配分目安:10分>

 

【大問6】条件作文(整序)問題

  • 時間配分:

解答時間は少々きついが5分で処理したいところ。

(1)「~に来た」という表現として、toを入れよう。
(2)「彼の家族と一緒に」という文章にしたいので、withとhisを補って考えよう。
(3)「夜遅くまで」という箇所に、untilとatを補ってみる。
(4)wantの後にtoを補い、選択語群の中のbe(原形)につなげてゆく。
(5)「彼と話す」という表現にするために、withを補う。

<時間配分目安:5分>

 

【大問7】テーマ自由英作問題

  • 時間配分:

解答時間は2分。

与えられたテーマについて、速やかに具体的記載内容をまとめること。
英語表現は、できるだけ平易な表現(場合によっては中学英語レベルで可)を心掛けること。
徒に、不慣れな高等英語表現を用いて、冠詞の間違いなどのミスをしてしまうと減点される。

<時間配分目安:2分>

 

攻略のポイント

英文を読む速度を速める練習をしっかりして欲しい。
具体的には、1分間で英語100~110単語を読みこなす速読力が必要であろう。

リスニングも本番一発勝負では歯が立たない。
リスニングは「耳を慣らす」ことが大事である。市販のリスニング教材を手に入れて寝る前とか、学校に行く前の15分程度を利用して「耳」を訓練して欲しい。

また、読解力は相当高いレベルの力を求められている。
では、「英文を目で追う速度で読めるようになる」ためにはどうしたら良いのであろうか。
一言でいうならば、「沢山の英文を徹底的に読む」ことに尽きる。それも毎日行なうのである。語学の上達に欠かせない要素は「1分1秒でも多く英語に触れる(目に触れる)」ということである。入試本番まで、どれだけ多くの長文に挑戦できたかが合否の分かれ目であろう。

 

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