出典は、『世界は分けてもわからない』「ランゲルハンス島、一八六九年二月」（福岡伸一著）である。「視線」とは何なのか、についての科学的論説文である。最終的に、人間の眼はわずかな光を感じることができる仕組みを解き明かす。

問一は漢字の読み書き問題である＜３分＞。どれも基本的な漢字の問題である。完答を目指して欲しい。

問二は文章内容把握選択問題である＜１０分＞。８０字以内の記述式問題である。解答に当たってのポイントは、「視線」とは「反射光の光粒子を眼が感じること」である。

問三は文章内容把握選択問題である＜３分＞。「反射板」とは「光増幅装置」である。そもそも魚に備わっているものであり、光が届かない深いところに生息する魚（生物）は、その光を「増幅」させるために進化したのである。

問四は接続詞選択問題である＜３分＞。前後の文脈をしっかり読み込み適切な選択肢を選ぶ。「しかし」や「ところで」との違いなど紛らわしい選択肢に注意すること。

問五は文章内容把握選択問題である＜３分＞。「ごく自然なこの事実」とは何かを考えること。つまり、「澄んだ夜、空を見上げると数限りない星がさざめいている」ことである。

問六は文章内容把握記述問題である＜３分＞。「思考を転換する」とは、光を「連続的なエネルギーの波動」としてではなく「粒子」として捉え考えることを指している。

問七は文章内容把握選択問題である＜３分＞。私が深く感動した理由を考える。なぜ、「私」が「深く感動」したかと言えば、「眼の網膜細胞がわずかな光粒子を感じることで、夜空の星が見える」ということがその理由である。

『人質の朗読会』の最終章「ハキリアリ」の全文。（小川洋子著）

南米のある村で遺跡観光を行っていた日本人観光客が反政府ゲリラにとらえられ、監禁され人質となったときの彼らの内面を描いた小説である。

問一は心情選択問題である＜３分＞。
「言下に否定」とは、「発言を言い終わるか終わらないかのうち」ということであり、そこに込められた心情を読み解こう。

問二は適切語句選択問題である＜２分＞。
人質が置かれた状況とそのような環境の中での「朗読」がもつ意味は、極めて厳粛なものである。

問三は文章内容把握選択問題である＜３分＞。
「朗読」の内容に関して私の理解と乖離していたことにより、「何」を私は感じたであろうか。

問四は文章内容把握選択問題である＜３分＞。
私の任務は日本人人質救出である。「朗読」を聞く行為を通じて、私の気持ちの変化を読みとること。

問五は文章内容把握記述問題である＜３分＞。
当てはまらないものを選択することに注意すること。

問六は文章内容把握選択問題である＜３分＞。
「外見がとても変わっていた」ということは、それまで「外見」に気が付いていなかったことである。

問七は文章内容把握選択問題である＜３分＞。
「濡れた手をスカートで拭い」た行為が、「警戒心」を緩和し、求めに応じる姿勢に変わったということである。

問八は文章内容把握選択問題である＜４分＞。
三人の日本人はハキリアリと同様に健気で一生懸命なことが私にもわかったのである。

問九は文章内容把握選択問題である＜４分＞。
私が、３人の日本人とハキリアリとの共通点をどこに見出しているかを考える。当てはまらにものを選ぶことに注意。

問十は文章内容総合把握問題である＜１２分＞。
本文全体を再構成し内容理解を確かめる問題である。適語抜出、選択肢問題、適語選択など本文の適格な理解力間必要となる。