國學院高等学校 入試対策
2017年度「國學院高等学校の数学」
攻略のための学習方法
端的に言えば、「基本知識から作業を進めて、いかに正確に答えを求められるかが問われるテスト」と言えるだろう。
合格最低点が222点(300点満点)ということを考えると、各科目平均75点以上が必要と思われるが、数学の得意な生徒なら満点に近い点数を取る気概で臨みたいところだ。
以下にポイントをまとめておく。
(1)公式や基本定理をしっかりおさえる
教科書に載っている公式をきちんと把握し、それをきちんと使えるようにしておくこと。教科書の問題やそれに付随するワーク、市販されている「教科書ワーク」などを使いながら、基本から丁寧に問題を解いて感覚を磨いておこう。
(2)ミスなく正確な計算力をつける
じっくり考える問題、というよりは、公式にあてはめたり式を立てたりして計算を進める問題が多い。よって、計算力や作業力が大きなポイントになる。
「いかに早く正確に答えを求められるか。」
計算力は一朝一夕につくものではない。
やればできたのに時間が足りなかった、という苦い経験にならないように、日頃から面倒がらず、いろいろな計算練習をして最後まで自分で答えを出す経験を何度も積んでもらいたい。
(3)学校の授業を大切に
基本に忠実な問題が多く、教科書の章末問題や問題集にある典型問題が多い。学校の定期試験の延長線上に合格があると考え、日頃からしっかりと問題を解く習慣をつけておくことが大切だ。
(4)問題集は「基本編」から
学校で使うワーク、教科書ワークなどの問題を解いて基礎知識がついてきたら、いろいろな問題集の典型問題に取り組んでみよう。塾などで取り扱いのある「新中学問題集」がおすすめだ。基本編を使いながらよく出てくる問題(例題などに使われている問題やその類題)の解法のパターンをつかめるように反復して練習してもらいたい。
(5)過去問を有効利用する
時間配分に気をつけて、過去問で練習しよう。
はじめは時間が足りなく感じるかもしれない。大問1を解いた後は、大問2以降は解きやすい問題から正確に答えを出せるように解いていこう。図形や関数中心になるので、自分の得意分野から解いていき、取捨選択する練習もあわせて重ねておく。
一度解いて復習をした後、少し時間をおいてから二度目に挑戦しよう。二度目は50分ではなく、40~45分程度の時間設定で解法する。時間の負荷を強くして、時間内に完成させられるテンポを体で把握することが大切だ。
数学は一夜漬けがきかない科目。日頃どれだけ問題に触れてきたかで結果が大きく左右される教科だ。
日頃から丁寧に問題を解いて、反復して吸収していく習慣を大切にしてほしい。
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2017年度「國學院高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
基礎~標準的な問題で構成されており、解き方の方針で迷うことはあまりないように見受けられる。大問が5問あるので、できる問題から先取りで時間配分に気をつけて解いていこう。検算する際は別の方法でできるようにしておこう。
【大問1】独立小問集合
- 時間配分:13分
(1)<式の計算>
乗法にして約分すること。
(2)<平方根の計算>
素因数分解と乗法公式をうまく使うこと。
(3)<一次方程式>
両辺に分母の最小公倍数をかけて分数をなくそう。
(4)<関数> X
軸の交点⇒y=0を代入する。
(5)<連立方程式>
小数と分母を失くすことですっきりする。
(6)<因数分解>
検算する時は違う方法でできるように別解も習得すること。
(7)<場合の数>
あわてずに図式化して確実に解いていこう。
(8)<数の性質>
9<2n<49よりn=5,6,7…24となる。
(9)<関数-傾き>
(1+5)×1=6aを知っていたら時間の短縮になる。
【大問2】独立小問集合
- 時間配分:6分
(1)<円周角>
円周角と中心角の関係と三角形の内角と外角の関係を用いる。
(2)<平行線と角>
135°の角の部分に直線lとmに平行に補助線を入れよう。
(3)<相似>
△ABE∽△ADCより線分の比による方程式を立てよう。
【大問3】確率
- 時間配分:7分
(1)<確率>
積の法則によりすぐに求められる。
(2)<確率>
Aから1、2、3、4、5をそれぞれ取り出す時のBを数え上げよう。
【大問4】二次関数と一次関数
- 時間配分:10分
(1)<座標>
交点の座標=連立方程式で解く。
(2)<三平方の定理>
ABを斜辺とした直角三角形をグラフ内に描いて三平方の定理を用いて計算しよう。
(3)<回転体の体積>
底面の半径がOP、高さがAPの円錐と、底面の半径がOP、高さがBPの円錐を合わせた立体である。
【大問5】空間図形
- 時間配分:10分
(1)<三平方の定理>
△BCGは直角二等辺三角形よりBGを求めて、△ABGで三平方の定理よりAGを求める。
(2)<面積>
△ABGの面積は容易に求められる。△BPG=2/3×△ABG。また、△GPQ=1/2×△BPGである。
(3)<相似>
4点A、B、G、Hを通る平面で考える。四角形RSQGは平行四辺形なのでRS=√2。また、△APS∽△GPQとなるからAS=√2/2。
攻略ポイント
基礎~標準的で幅広い単元の問題で構成されていて、難問は見られないので合格ラインはかなりの高得点が予想される。いかに検算とミスの確認ができるかが、攻略のポイントとなるだろう。
それには日頃の学習において、自分はどんなケアレスミスをするかに気をつけたり、別解で検算できるように解法を増やしておく必要がある。図形の問題で詰まった時には、一旦後回しにして再度取り組むと気づかなかった定理や性質に気づくこともある。高校入試の確率や場合分けは全て書き出すことでほぼ解答できる。